海底資源関連株 本命株・出遅れ株 一覧

海底資源関連株

 

※この記事は2024年07月01日(月)に追記編集しました。

こんにちは、かりんです🥰

2024年06月21日(金)、日本の排他的経済水域(EEZ)内の小笠原諸島・南鳥島沖でコバルトやニッケルなどのレアメタルを豊富に含むマンガン団塊が2億3000万トンも密集していることが東京大学や日本財団などの探査で判明したと報じられました。

採取したマンガン団塊を分析した結果、コバルトは61万トンで国内消費量の約75年分、ニッケルは74万トンで約11年分と推計・試算されたようです。とにかくとんでもない量が日本のEEZ内の海底に眠ってると!いいね!

ただ、海底のマンガン団塊を吸い上げる技術は海外で確立されていて、採取は欧米系の企業と連携を模索すると報じられています。ここに日本の海底資源開発企業が絡めればもっと面白かったんでしょうけど。

でも南鳥島沖はマンガン団塊のほかにもレアメタル・レアアース泥が確認されている世界でも有数の海底鉱物資源の宝庫らしい。この辺の海底資源開発に成功すれば、日本が資源輸出国になれる可能性を秘めている…ということですかね!

ということで、今回の記事では、海底資源開発関連株について本命株出遅れ株 一覧をまとめておきます。

海底資源関連株とは

海底資源

海底資源関連株とは原油・天然ガス・メタンハイドレードなどのエネルギー資源やレアメタル・レアアースなどの鉱物資源など、海底から採取できる天然資源に関連する事業を手掛ける銘柄の総称です。

海底資源の採取そのものを手掛ける会社や、採取に用いる特殊な船や機械を供給する会社がメインになります。
また、最近株式市場でも注目されている「ヨウ素」も海底資源の一つと言えると思いますが、こちらはペロブスカイト太陽電池関連株のまとめ記事でも紹介しているのでこのページでは割愛します。(もしかしたらヨウ素関連株だけでまとめるかも?)

日本は四方を海に囲まれた島国で、EEZの広さは世界6位と広大ですから海底資源立国となるポテンシャルは十分あると思います。海底資源開発分野、ぜひ頑張ってほしいですね!

海底資源関連株 一覧

海底資源関連株リスト
コード 銘柄名 特徴 時価総額(24.06.26時点)
1605 INPEX 原油・天然ガスなどの海洋資源開発の国内最大手 3,015,631百万円
5020 ENEOSホールディングス 石油元売り首位 石油や天然ガスの探査・開発 子会社JX石油開発が「日本海洋掘削」を子会社化 2,500,889百万円
1662 石油資源開発 原油・天然ガスなどの海洋資源開発 351,321百万円
1963 日揮ホールディングス プラントエンジニアリング御三家 海洋油田・ガス田開発プロジェクト LNG(液化天然ガス)プラント設計・建設等 330,320百万円
6330 東洋エンジニアリング プラントエンジニアリング御三家 海底面のレアアース泥を採取する技術 34,163百万円
6366 千代田化工建設 プラントエンジニアリング御三家 洋上LNGプラントなど 78,878百万円
4403 日油 海底ボーリングマシンなど海底資源探査機材を供給 520,457百万円
6269 三井海洋開発 海洋石油・ガス開発プロジェクトに用いられるFPSO(浮体式海洋石油ガス・生産設備)の設計、建造、リース、チャーターなどトータルサービス 199,500百万円
6297 鉱研工業 ボーリングマシンの設計・製造・販売 海底ボーリングマシンも手掛ける 5,310百万円
4673 川崎地質 海上ボーリング調査、深浅測量、音波探査、海底微動アレイ探査など、様々な海域地盤調査の実績 3,073百万円
7011 三菱重工業 海底資源探査船などの特殊船を建造 5,633,992百万円
7012 川崎重工業 JAMSTECから、自律型無人潜水機の長時間運用技術を確立するための開発プロジェクト「深海底ターミナルの設計・製作」を受注した実績 1,011,729百万円
7013 IHI 海底資源探査システム 678,736百万円
7003 三井E&S 2019年に第一熱処理工業株式会社と共同で大水深用大水深用ライザー接合の技術開発を開始 147,328百万円
5401 日本製鉄 日鉄エンジニアリングが政府が推進するメタンハイドレート開発に参画 3,256,407百万円
1801 大成建設 海洋土木工事など 1,110,990百万円
1803 清水建設 海洋鉱物資源のひとつ「海底熱水鉱床」の採鉱・揚鉱等の生産技術開発に関する委託業務をJOGMECより受託 670,275百万円
1893 五洋建設 港湾・海洋構造物の建造・海洋土木など 189,170百万円
9755 応用地質 洋上風力発電の事業化支援として、海底地盤の性状を効率的かつ高精度で取得できる調査技術と地盤の3次元化技術の開発 72,887百万円
7231 トピー工業 海底鉱物資源の調査や開発に活用できる大水深対応型 水中作業クローラーロボット 59,568百万円
7746 岡本硝子 次世代海洋調査株式会社に出資 3,146百万円
9768 いであ 次世代海洋調査株式会社に出資 17,840百万円

海底資源関連株 本命株・出遅れ株

それでは海底資源関連株本命株出遅れ株をピックアップします。この項目は個人的な主観コミなのでその点はご理解ください😋

海底資源関連株 本命株 5020 ENEOSホールディングス

5020ENEOSホールディングス
5020 ENEOSホールディングス

ENEOSホールディングスは海底資源関連株の中核銘柄として注目です。
ENEOSホールディングスは子会社JX石油開発が2018年に上場廃止になった「日本海洋掘削」を2023年に子会社化している点にも注目。

日本海洋掘削は、石油や天然ガスの探鉱開発に関する掘削工事を事業目的とした日本で唯一の海底資源掘削会社です。2018年に過大投資が重荷となり会社更生手続きを申し立て、上場廃止となった銘柄ですが、その技術力は世界的に高い評価を得ています。現在はENEOSグループの一員となり、ジャッキアップ型リグ3基、セミサブマーシブル型リグ1基、ドリルシップ型リグ1基の計5基の海洋掘削リグを運用し石油・天然ガスの探鉱・開発に係る海洋掘削事業を行っています。

また国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が所有の地球深部探査船「ちきゅう」の運用・管理受託事業も行っています。海底資源開発関連株としては中核的存在と言えるかなと。

海底資源関連株 本命株 6269 三井海洋開発

6269三井海洋開発
6269 三井海洋開発

三井海洋開発は海底資源関連株の本命株として注目。三井海洋開発は石油・ガス開発プロジェクトに用いられる「FPSO(浮体式海洋石油ガス・生産設備)」の設計、建造、リース、チャーターなどトータルサービスを提供する銘柄。浮体式石油・ガス生産設備の分野では国内唯一の企業です。

FPSOっていうのはこういう船みたいな形しているやつ。固定式プラットフォームと比較して様々なメリットがあり現在は海洋石油・ガス生産設備の主流となっています。

三井海洋開発FPSO
画像出展元:三井海洋開発HP(https://www.modec.com/jp/business/service/floater/fpso/)

三井海洋開発は主に石油やガス開発に用いるFPSO/FSOが主力の銘柄ですが、新規事業として表層型メタンハイドレート開発も商業化を目指して取り組んでいます。

メタンハイドレートは、天然ガスの主成分「メタン」と水分子が低温高圧状態で結びついてできた固体物質で、見た目が氷みたいなので「燃える氷」とも呼ばれています。日本のEEZ内にもメタンハイドレートは豊富に存在しているらしいので採掘技術が確立され商業化できれば良いのですが、どうやらメタンハイドレートは実用化にコストがかかり過ぎるとかいろいろ課題があるみたい。

ちなみに三井海洋開発は、もともと三井E&Sの持ち分法適用会社でしたが、2024年05月14日に株式の一部を売却することを発表し持分法適用関連会社から除外されました。この発表のタイミングで株価は窓を空けて下落しましたが、その後は緩やかに回復中。

三井E&Sとも関係性は良好で、今後も三井E&S、三井物産、商船三井の三社合計で三井海洋開発の発行済株式総数の3分の1超を保有し、それぞれが中長期的に保有することを予定しているとのこと。長くなりましたが、海底資源関連株としては一応こちらも中核的存在ですね。

海底資源関連株 本命株 4403 日油

4403日油
4403 日油

バイオから宇宙まで幅広い分野で事業を手掛ける化学メーカー日油。日油はグループ会社の日油技研が「海底ボーリングマシン」など海底資源探査機材を供給している点にも注目。

日油は産業用火薬や防衛用火薬などを手掛ける防衛銘柄でもあり、宇宙ロケット用個体推進薬を手掛ける宇宙関連株でもあるなど割とテーマ性豊富な銘柄なのも面白いですね。

海底資源関連株 出遅れ株 6330 東洋エンジニアリング

6330東洋エンジニアリング
6330 東洋エンジニアリング

プラントエンジニアリング御三家の一角、東洋エンジニアリングも海底資源開発関連株として注目。
東洋エンジニアリングはプラントの設計・建設などが主な事業ですが、これまで培ってきた資源開発技術、サブシー技術を活用して海底6,000mからレアアース泥を回収するシステムの技術開発にも携わっています。

海底資源関連株 本命株 6297 鉱研工業

6297鉱研工業
6297 鉱研工業

地下や海底などの地層を掘削するため機械ボーリングマシンのトップメーカーである鉱研工業も注目。鉱研工業はボーリングマシンの設計・製造・販売を手掛けており、海底ボーリングマシンも手掛けています。

鉱研工業は時価総額規模も小さめなので、日本近海で新たな海底資源が発見された系の報道があった時などによく物色されている印象。値動き的にも面白い銘柄だと思います。

海底資源関連株 出遅れ株 9768 いであ

9768 いであ
9768 いであ

いであも注目。いであは環境コンサル・建設コンサルを手掛ける会社ですね。
いであは深田サルベージ建設、石油資源開発、IHI、大日本ダイヤコンサルタント、岡本硝子との共同出資で2023年3月に海洋資源調査技術の実用化に係る研究・開発・調査・関連業務を手掛ける「次世代海洋調査株式会社」を設立しています。

次世代海洋調査株式会社は深海用自律型潜水調査機器(AUV)や深海観察着陸機「江戸っ子1号」などの社会実装につなげることを目指しています。

海底資源関連株 本命株 7011 三菱重工業

7011三菱重工業
7011 三菱重工業

※2024年07月01日追記

三菱重工も海底資源関連株としてピックアップしておきますね。
三菱重工はグループ会社の「三菱造船」が海底資源を探査する特殊船を手掛けています。
三菱造船の「3次元海底資源探査船」は。エアガンから衝撃波を発し海底面や地層境界に当って跳ね返ってくる反射波をセンサーで受信することで、効率よく海底資源の物理探査を行うというやつ。
本当にいろいろなテーマに関連してますね、三菱重工は!

海底資源関連株 本命株 7012 川崎重工業

7012川崎重工業
7012 川崎重工業

※2024年07月01日追記

川崎重工も海底資源関連株として取り上げておきます。
川崎重工は2017年に英国スコットランドの海上試験場において、自律型無人潜水機(AUV:Autonomous Underwater Vehicle)の実証試験に成功したと発表しています。この実証実験ではAUV(プロトタイプ機)と充電ステーションを使った海中でのAUVと充電ステーションとの自動ドッキングや非接触充電および大容量光通信を実証したようです。

この実証実験の技術が評価され川崎重工は2019年に国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)から、自律型無人潜水機の長時間運用技術を確立するための開発プロジェクト「深海底ターミナルの設計・製作」を受注したみたい。

AUVは、自ら置かれた状況を判断しながら、予め与えられたミッションを遂行できるため、洋上船(母船)における専任のオペレーターや特殊な船上装置が不要。

川崎重工ではAUVの長期間運用技術の実用化や品質の向上を図り、AUVから深海底ターミナルまでのトータルシステムを構築するとのこと。こちらも海底資源開発関連株として注目しておきます。

海底資源関連株 本命株 7013 IHI

7013IHI
7013 IHI

※2024年07月01日追記

IHIも海底資源関連株として注目。IHIもエアガンの衝撃音の反射を利用して海底資源探査を行うシステムを手掛けていますが、エアガンの大きな衝撃音がクジラやイルカなどの海洋哺乳類へ及ぼす影響が懸念されていることから、IHIの海底資源探査システムは「やさしい音で海底資源を探す」らしい。

海底資源関連株 出遅れ株 7231 トピー工業

7231トピー工業
7231 トピー工業

※2024年07月01日追記

トピー工業は光海底ケーブル関連株としても取り上げた銘柄ですね。トピー工業は2016年に「大水深における無人化施工を可能とする水中作業ロボット DEEP CRAWLER」を東亜建設工業と共同で開発しています。

こちらは遠隔操作が可能で、海底鉱物資源の調査や開発に活用できる大水深対応型の無人水中作業ロボット。一応こちらも海底資源関連株として注目しておきます。

海底資源関連株 出遅れ株 4673 川崎地質

4673川崎地質
4673 川崎地質

※2024年07月01日追記

地質調査の専業大手、川崎地質は海洋調査も手がけています。海上ボーリング調査、深浅測量、音波探査、海底微動アレイ探査など、様々な海域地盤調査の実績あり。川崎地質は時価総額がかなり小粒なのでもし人気化したら面白そう。

海底資源関連株 出遅れ株 7003 三井E&S

7003三井E&S
7003 三井E&S

※2024年07月01日追記

三井E&Sは2019年に福岡大学との共同研究により表層型メタンハイドレートの揚収シミュレーション技術を開発したことを発表しています。また、同じく2019年に三井E&Sと三井E&S造船は「第一熱処理工業株式会社」と大水深用ライザー接合技術を確立するため、共同開発を開始したと発表。

第一熱処理工業は石油・ガス・地熱発電などの掘削用に使われるドリルパイプを製造する日本唯一のメーカー。

海底資源のひとつレアアース泥は水深4000から6000mの海底にあり、最大水深3000mである石油や天然ガス向けの技術をそのまま適応することはできない模様。なので稼働水深水深6000m級まで伸ばすための技術開発を行うということですね。

三井E&Sは三井海洋開発の株を売却し持分法適用関連会社かではなくなりましたが、こちらも海底資源開発関連株として注目です。

海底資源関連株 まとめ

海底資源関連株については取り急ぎ以上。
また新たな関連株が浮上したり、見落としてた銘柄があったら追記しますね!

今後もときどき「日本のEEZ内でものすごい量の海底資源が見つかった!」ってニュースはあるかもなので海底資源関連株を把握しておくといいと思います!日本は海洋研究開発機構(JAMSTEC)などが常に海底資源の調査・研究を行っていますからね。

他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!

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