※この記事は2024年07月08日(月)に追記編集しました。
こんにちは、かりんです🥰
2024年07月05日(金)、政府が全国の避難所となる重要施設などの水道菅の耐震化について緊急点検を行う方針を固めたことが一部メディア(テレビ東京)の取材でわかったと報じられました。
能登半島の地震で断水が長期化した原因に、水道管の老朽化があることを踏まえての方針決定のようです。
「方針決定おっそ」とは思いますが、まぁまぁそれは置いておいて。
点検結果を踏まえ、秋に想定される経済対策で現在、全国の自治体で7割に留まっている水道の耐震化計画を全自治体で今年度中に策定することを目指す模様です。
この報道により、水道インフラ関連株に注目が集まるかもしれません。
と、いうことでこのページでは水道管耐震化に関連する銘柄をまとめておきますね!
水道管耐震化関連株とは
水道管耐震化関連株とは、文字通り、耐震性のある水道菅の整備に関連する製品やサービスを手掛ける銘柄の総称です。
能登半島地震の被災地では、3か月も4か月も断水が続いたエリアがあります。
2024年07月05日、政府は能登半島地震で断水が長期化したエリアがあることから、全国的に水道管の耐震化について緊急点検を行う方針を固めたと報じられました。災害時の避難所となる学校体育館などの重要施設で水道管の耐震化状況を緊急点検し24年10月までに完了させるよう指示を出すとのこと。
国土交通省のHPによると令和4年3月末時点、水道施設のうち基幹的な管路の耐震適合性のある管の割合は約41.2%、浄水施設の耐震化率は約39.2%、配水池の耐震化率は約62.3%とのこと。まだまだ地震に対する備えが十分であるとはいえない状況です。
水道は最重要のライフラインですから、災害が起きたとしてもできるだけ速やかに復旧できる体制の確保は急務。2024年8月中をめどに水道インフラの整備に関連する水循環基本計画を改定し、上下水道の耐震化の強化策を盛り込み来年度予算に反映させる方針のようです。
また報道によると、岸田総理は愛知県内で人工衛星とAIを活用して水道管を点検する取り組みを視察したようです。この愛知県の取り組みはイスラエルの「ユーティリス社」の衛星画像データとAIを活用した漏水検知システムのようですね。ユーティリス社の国内代理店「ジャパン・トゥエンティワン」も非上場なので、関連株は見つけられなかったです。
ちなみに、水道管耐震化工事は単に老朽化した水道管を新しい耐震性の高い管に交換するだけでなく、隣接する自治体との連絡管を配備しバックアップ体制を整備することや、送水管や配水池の容量を大きくして復旧作業用の水を確保することも耐震化工事の一部らしいです。
なので、ピンポイントで水道管だけでなく水道周りの設備や施設一帯の耐震化など水道インフラ増強工事に関わる企業に注目した方が良いかもしれません。
水道管耐震化関連株 一覧
コード | 銘柄名 | 特徴 | 時価総額(24.07.05時点) |
---|---|---|---|
6326 | クボタ | 鋳鉄管業界1位(シェア約6割) 耐震型ダクタイル鉄管・GENEXを手掛ける 日本鋳鉄管とダクタイル鉄管事業の一部を2026年メドに統合 | 2,681,624百万円 |
5602 | 栗本鐵工所 | 鋳鉄管業界2位(シェア約3割) ハザードレジリエントダクタイル鉄管 | 58,553百万円 |
5612 | 日本鋳鉄管 | 鋳鉄管業界3位(シェア約3割) 耐震菅に注力 クボタとダクタイル鉄管事業の一部を2026年メドに統合 | 5,108百万円 |
2325 | NJS | 上下水道のコンサルタント 調査・設計・施工監理まで一貫 | 39,740百万円 |
4642 | オリジナル設計 | 上下水道のコンサルタント 企画・提案・設計・施工監理まで一貫 | 9,535百万円 |
6403 | 水道機工 | 東レ傘下の総合水処理エンジニアリング会社 | 7,995百万円 |
6489 | 前澤工業 | 上下水道に関連した機器・装置の設計・製作・据付など | 30,382百万円 |
6485 | 前澤給装工業 | 給水装置の総合メーカー サドル付分水栓、止水栓、継手等の設計・製造・販売 | 28,681百万円 |
7925 | 前澤化成工業 | 上・下水道関連の管工機材メーカー 塩化ビニール製上下水道製品の製造 | 29,749百万円 |
1967 | ヤマト | 上下水道・水処理トータルサポート | 26,362百万円 |
9551 | メタウォーター | 上下水処理設備で業界トップクラスの納入実績 上下水処理場等の各種施設の運転管理・点検・保全など | 88,451百万円 |
6328 | 荏原実業 | 上下水道施設・水処理施設等の設計・施工を手がけるエンジニアリング事業 | 57,345百万円 |
1801 | 大成建設 | グループ会社が上下水道管などの管路工事 | 1,146,656百万円 |
1844 | 大盛工業 | 東京都内を中心に下水道を中心とした土木工事 | 5,284百万円 |
5262 | 日本ヒューム | 下水道管など幅広く利用されているヒューム管 | 35,334百万円 |
6370 | 栗田工業 | 子会社FractaがAIを活用した水道管の劣化予測ソフトウエアサービス | 819,099百万円(24.07.08時点) |
4204 | 積水化学工業 | 塩ビ管メーカー 塩ビ管は下水道管で使われる | 975,916百万円(24.07.08時点) |
4063 | 信越化学工業 | 塩化ビニル樹脂のシェアで世界一 | 12,902,905百万円(24.07.08時点) |
水道管耐震化関連株 本命株・出遅れ株
それでは水道管耐震化関連株の本命株・出遅れ株をピックアップします。この項目は個人的な主観コミなのでその点はご理解ください😋
水道管耐震化関連株 本命株 6326 クボタ
水道管耐震化関連株の本命・中核銘柄としてクボタに注目。
クボタは農業機械メーカーでトップシェアを誇る銘柄ですが、鋳鉄管分野でもトップシェアを誇るリーダー銘柄です。というか、水道菅製造業界はクボタ・栗本鐵工所・日本鋳鉄管の3社の寡占状態。なかでもクボタは約6割のシェアを握り圧倒的首位です。
クボタは1890年に鋳物(いもの)メーカーとして創業し、1893年には水道用鋳鉄管の製造を開始しています。まさに「原点にして頂点」といった老舗の鋳鉄管メーカーですね!
ただ、クボタは2023年8月に鋳鉄管業界3位の「日本鋳鉄管」とダクタイル鉄管事業の一部を2026年をメドに統合すると発表しています。クボタは統合会社に5割未満で出資し、一部のダクタイル鉄管を統合会社からのOEM調達に切り替えるとのこと。
国内の水道管分野は更新需要はあるとはいえ、長期的な市場拡大が見込めないとの判断から効率化を図るということらしいです。そうなると、得をするのは「日本鋳鉄管」のような気がしてしまいますが…。
なお、クボタは2010年に「耐震型ダクタイル鉄管・GENEX」を開発しています。こちらは高い施工性と、100年という長寿命が期待できる最新型の耐震管。いずれにしても水道管業界は3社寡占状態なので、耐震化の流れでもクボタは一定の需要を取り込む中核株として注目です。
水道管耐震化関連株 本命株 5612 日本鋳鉄管
鋳鉄管業界3位(シェア:約1割)の日本鋳鉄管も注目です。日本鋳鉄管も耐震タイプのダクタイル菅に注力しています。
また、前述の通り日本鋳鉄管は2023年8月にクボタとダクタイル鉄管事業の一部を2026年をメドに統合すると発表しています。業界トップのクボタとの事業統合は日本鋳鉄管に利がありそうですね。
なお、現在、上下水道の水道管は「ダクタイル鋳鉄管」というのが主流です。ダクタイル鋳鉄管とは、組織の中の黒鉛を球状化させることにより強靭性、耐食性、加工性などの優れた特性を持たせたもので、上下水道のほかガスなどの各種管路用に幅広く使われています。現在、ダクタイル鉄管は日本の水道管材の約60%を占めています。
農業機械メーカーの側面もあるクボタと比べると日本鋳鉄管はかなり時価総額規模が小さいですし、ダクタイル菅事業の統合もあり、水道耐震化の流れで業績に与えるインパクトは大きそうか?!個人的に注目している銘柄です。
水道管耐震化関連株 本命株 5602 栗本鐵工所
鋳鉄管業界2位で約3割のシェアを握る栗本鐵工所。こちらも水道管耐震化関連株として注目です。
栗本鐵工所も自然災害に強くしなやかな強靭性を持った耐震型ダクタイル鉄管「ハザードレジリエント ダクタイル鉄管」を供給しています。こちらも水道管業界の寡占3社のうち1社ですので、当然注目。
水道管耐震化関連株 本命株 2325 NJS
上下水道のコンサルタント事業を手掛けるNJSも関連株として注目される可能性がありそうです。NJSは上下水道インフラ整備の調査・設計・施工監理まで一貫して行っていますので、水道管の耐震化、老朽化した設備の更新などでも同社が関わってくると思われます。官公需売上比率が高い銘柄ですので、政府の号令一つで株価も動きやすいと思われます。
水道管耐震化関連株 本命株 4642 オリジナル設計
オリジナル設計も上下水道のコンサルタントを手掛ける銘柄です。官公庁など顧客からの水道事業の依頼を受け、企画・提案・技術支援を行い設計から施工管理までこちらも一貫して行います。オリジナル設計も水道管耐震化の号令で注目されやすい銘柄といえそうです。NJSよりも時価総額規模が小さいので短期の値動きも激しくなるか?!
水道管耐震化関連株 本命株 6489 前澤工業
前澤工業は上下水道用のバルブ・ゲート、浄水場や下水処理場の機械設備・水処理システムなどを手掛ける銘柄。「水のマエザワ」という水属性の四天王のようなキャッチコピーで知られます。こちらも水道管耐震化や水道管の更新需要でビジネスチャンスを獲得するかもしれない銘柄として注目。
ちなみに「水のマエザワ」は前澤化成工業も掲げています。前澤工業と前澤化成工業と前澤給装工業はいずれも1937年に創業された昭和製作所が前身なのかな?とにかく姉妹会社らしいですね。親子関係でこそないですが、それぞれ5~6%前後の株式を持ち合っています。
前澤化成工業は上・下水道関連の管工機材メーカーで特に「継ぎ手」と呼ばれる水道管パイプ同士を連結するパーツなど塩化ビニール製上下水道製品の製造を手掛けます。ただ継ぎ手などは戸建て用など家庭の蛇口まで水を運ぶ細いパイプがメインっぽいので、塩ビ製品ではそこまで大きな恩恵はないかも?!注意しつつ監視。
前澤給装工業は給水装置の総合メーカーで、サドル付分水栓、止水栓、継手等の設計・製造・販売を手掛けます。
前澤シリーズ3銘柄は水道インフラ銘柄としてどれも一応注目しておこうかと。
水道管耐震化関連株 出遅れ株? 6403 水道機工
水道機工は東レ傘下の総合水処理エンジニアリング会社。
水道管というよりは、上下水道の水処理施設の設計・施工・運転・維持管理を手掛ける銘柄ですね。水道管ではないですが、水道インフラの全体的な更新や耐震化となれば注目される可能性もあるか
水道管耐震化関連株 本命株 1844 大盛工業
大盛工業は東京地盤で、下水道地中工事を手掛ける企業ですね。
上水道だけでなく下水道も重要な水道インフラです。地震により下水施設が被災すれば公衆衛生問題が発生し、健康被害のリスクあり、社会活動にも大きな影響を及ぼします。下水道耐震化となれば工事会社もそれなりに恩恵がありそうか。
水道管耐震化関連株 本命株 5262 日本ヒューム
日本ヒュームは主に下水道や農業用の導水管に使われる鉄筋コンクリートを用いた管「ヒューム管」で高シェア(約2割)を誇る銘柄。
ヒューム管をわかりやすく言うとドラえもんの空き地に置いてある土管のことです。ドラえもんの原作が描かれた時代は東京中で下水道工事が行われていたから空き地に土管があるんだって!
ま、厳密にいうと土管は粘土製のもののことを言うらしいので、鉄筋コンクリート製のヒューム管は土管じゃないんだけど。
まぁ細かいことはいいか!
ヒューム管の耐用年数は適切な維持管理を行って頂いた場合、一般的に50年と言われています。ヒューム管は地盤の液状化によって浮き上がることがなく耐震性に優れている事が証明されているらしく、水道インフラの耐震化・更新需要でも注目か。ちなみにヒューム管は下水や農業用水だけでなく地中に電線等のケーブルを通すための管にも使われるらしい。
水道管耐震化関連株 思惑株? 6370 栗田工業
※2024年07月08日(月)追記
さまざまな水処理薬品・水処理装置を手掛ける総合水処理ソリューションの栗田工業も水道管耐震化関連株としてピックアップしておきます。
栗田工業は2018年に米国のベンチャー「Fracta, Inc.」の子会社化に乗り出し、2023年に完全子会社化しています。2019年には日本法人「Fracta Japan株式会社」を設立。
FractaはAIを活用した水道管の劣化予測ソフトウエアサービスを展開している会社で、2024年に日本国内では、延長約7万km、約5万件の漏水事故を学習済。今回の水道菅耐震化の流れで、Fracta Japanが採用されるかどうかはわかりませんが、水道インフラの老朽化をAI技術でサポートする事業は注目しておきたいですね。
水道管耐震化関連株 本命株 4204 積水化学工業
※2024年07月08日(月)追記
積水化学工業も水道管耐震化関連株としてピックアップ。
下水道の管きょ(水路の総称)は鉄筋コンクリート製のヒューム管も使われますが、「塩化ビニル管」というプラスチックの水道管のほうが増えてきているらしいです。塩ビ管は軽量で耐久性、耐食性も高く、錆びない、腐食もないなど取扱いしやすく価格も安価という特性から水道管としても優秀のようです。
大径幹線水路ではヒューム菅が使われるらしいですが、細かい管は塩ビ管が多いらしい。
積水化学工業はもともと塩ビ管の代表的メーカーのようですが、2023年08月22日付で、積水化学工業、そしてグループ会社の「ヴァンテック(積水化学工業100%)」と「徳山積水工業(積水化学工業70% 東ソー30%)」が信越化学工業の子会社「信越ポリマー」から塩ビ管および塩ビ継手製造販売事業を譲渡されています。
これによりさらに積水化学の塩ビ管事業は存在感が高まった格好ですかね。
ちなみに信越ポリマーは塩ビ管の材料(塩ビ)を信越化学から調達していましたが、積水化学グループに事業譲渡したあとはどうなんだろう。たぶん積水化学自体も塩ビ素材扱っているので自社グループから調達してるんだと思うけど。
とりあえず下水の塩ビ管関連で積水化学は注目しておこうかと。
水道管耐震化関連株 本命株 4063 信越化学工業
※2024年07月08日(月)追記
信越化学工業は、塩ビ管の素材となる「塩ビ」を供給している銘柄です。
信越ポリマーは信越化学工業から「塩ビ」を調達し塩ビ管事業を行ってきましたが、塩ビ管事業を積水化学工業に譲渡後はたぶん積水化学は自社で調達してると思うけど、ぶっちゃけこの辺どうなってるのかちょっとわからない。わかる人は教えてほしい。
でも積水化学グループに塩ビを下ろさなくなったとしても、信越価額は塩化ビニル樹脂のシェアで世界一なので一応ピックアップしておきます。
水道管耐震化関連株 まとめ
水道管耐震化関連株については取り急ぎ以上です😘
また新たな関連株が浮上したらその都度追記編集していくかも!
他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!
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