こんにちは、かりんです🥰
さて、みなさん「SPAC」って言葉は聞いたことありますか?SPACでスパックと読みますよ😚
SPACは2020~2021年にかけてアメリカで急速にブームになった「特別買収目的会社」のことです。あんまりよく知らない方もいると思うので、ちょっと説明が長くなるかもですが、がんばって解説してみます!
SPAC(特別買収目的会社)とは?
SPACとは「Special Purpose Acquisition Company」の略で、日本語では「特別買収目的会社」と訳されます。
特別買収目的会社は、自社でなにか事業を行っているわけではなく「未上場企業の買収」を目的としています。すごくザックリ言うと「特に事業のないからっぽの会社が先に上場して資金を調達、その資金をもとに有望な未上場企業を買収する」のがSPACです。
事業内容がない状態で上場するうえ、上場時点ではどの未上場企業を買収するかも未定のため、よく「空き箱」とか「裏口上場」とか揶揄されることもあります。
で、SPACは上場したら2年以内に買収対象となる未公開企業を探して、株主総会で承認を受けて買収・合併します。
買収される未上場企業は、SPACと合併することで通常のIPOのプロセスを経ることなく一気に上場できるため大きな期間短縮になるうえ、上場に備えた社内整備の手間やコストも軽減できます。
SPAC運営者→買収先企業と合併が決まれば投資利益を得られる
一般投資家→未上場企業に投資する機会を得られる
未上場企業→正規のIPOプロセスを経ることなく短期間・低コストで上場できる
2020年のアメリカのSPAC上場件数は248件と、通常のIPOの件数(202件)を超えるほど大ブームになりました。アメリカでSPACがブームになった背景としては、以下のことが影響しているみたいですね。
・2019年にヴァージン・ギャラクティック・ホールディングスがSPACと合併・上場
・新型コロナの感染拡大による金融緩和(金余りの状況)
SPACはアメリカで大ブームになりましたし、メリットもまぁありますが、もちろんデメリット、というか問題点とかもあります。
まず大きな問題として、SPACは「スポンサー」と呼ばれる運営者(代表者?)にとって非常に有利な構造になっている点。
SPACは上場することで数億ドルもの資金調達が可能ですが、スポンサーは「2万5000ドル」のみの出資をするだけで、上場後の持ち株比率が20%になるように設定される仕組みが一般的なんです。
なんでこんなルールになってるかはよく知らないですが、この時点でスポンサーさん、超有利ですね😒
SPACは通常、上場から2年以内に未上場企業の買収を完了する必要があるのですが、もし2年で買収先企業が決まらなければSPACは解散して資金を投資家に戻すか、期間を1年間延長することになります。
前述の通り、買収できればスポンサーにとっては大儲けなので、スポンサーは2年間でなんとか買収先を決めようとします。もし2年間で合併先が見つからなければせっかく調達した資金を投資家に戻さないといけないですから、当然ですね。
こうなると、2年間の期限が迫ってくると、スポンサー(運営者)はそこまで有望ではない企業でも、焦って買収してしまいやすいわけですね。だから、SPACは株価の乱高下も激しく投資家が大きく損失を出しているケースも続出しています。
・実力不足の未上場企業でも上場してしまう可能性がある(投資家が損失を被る可能性)
日本でもSPAC解禁を検討している?
このように問題点もあるSPACですが、実は日本でも解禁を検討するようです。
政府は2021年6月の閣議決定する成長戦略にSPACの検討を明記するとのこと。仕組み的にちょっと危うい構造のSPACの解禁を検討するのは、米国のSPACで日本の有望企業を買収の対象とするところも出てきており、それは今後も増えるかもしれないという懸念が大きいと思います。
つまり日本の有望なスタートアップやベンチャーが海外に流出する可能性があるため、投資家保護意識の強い日本でもSPACの解禁を検討せざるを得ないって感じですかね。
現に英国などははSPACの上場要件を緩和するらしいですし、アジアでも香港・シンガポールなどが2021年内にSPACを解禁する計画のようです。日本でも世界的な潮流にのって、金融庁・経済産業省・東証などでSPAC解禁を議論しており、2022年以降のSPAC解禁を模索中。
ただし、日本版SPACではもし解禁されるとしても、SPACが企業を買収する際に求める株主の承認割合をアメリカよりも厳しくするなど投資家保護・上場時のチェックなどをアメリカよりも厳しい制度にする方向のようです。
いずれにしても日本版SPACの解禁が議論されていることで、日本版SPAC関連株にも注目ということですね!説明が長くなっちゃいましたが、今回は日本版SPAC関連株・思惑株 一覧をまとめていきます!
日本版SPAC関連株とは
日本版SPAC関連株とは、日本でも解禁が検討されているSPAC(特別買収目的会社)に関連する銘柄の総称です。
具体的にどういう銘柄がSPAC関連銘柄になるのか?という点ですが、メインはベンチャーキャピタル系の企業だと思われます。
ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業やスタートアップ企業など未上場の企業に出資して、投資先が上場・成長することでキャピタルゲインを得る投資会社のこと。
SPACでは未上場企業が買収対象となりますので、ベンチャーキャピタルが投資している未上場企業がSPACに買収されることになれば投資金の回収はもちろん大きく利益を出せる可能性が高いです。
もちろんVCは投資先企業がSPACによる裏口上場?をするよりも、正規のIPOとして上場した方がいいのかもしれませんが、SPAC解禁によって、投資先企業の上場案件が相次ぐ可能性は高いような気がしますね。と、いうわけでVC系銘柄は日本版SPAC関連株として注目しておきます。
日本版SPAC関連株 一覧
コード | 銘柄名 | 特徴 | 時価総額(21/06/29時点) |
---|---|---|---|
9984 | ソフトバンクグループ | すでに米国でSPACを複数社上場させた実績あり | 13,654,408百万円 |
8001 | 伊藤忠商事 | グループ会社にVC「伊藤忠テクノロジーベンチャーズ」 | 5,152,476百万円 |
8462 | フューチャーベンチャーキャピタル | 独立系VC | 6,089百万円 |
8518 | 日本アジア投資 | VC メガソーラー中心に再生可能エネルギーの投資拡充 | 4,775百万円 |
8595 | ジャフコ グループ | 専業VC最大手 国内・米国・アジアなど国際的に | 210,888百万円 |
4819 | デジタルガレージ | 決済、広告、ベンチャー投資など | 232,998百万円 |
4310 | ドリームインキュベータ | 国内外のベンチャー及び成長企業に投資・育成 | 10,252百万円 |
3113 | Oak キャピタル | 独立系投資事業会社 事業投資やブランドへの投資 | 6,334百万円 |
7089 | フォースタートアップス | VCなどと提携した企業支援サービス ベンチャーDB「STARTUPDB」 | 4,761百万円 |
9318 | アジア開発キャピタル | 投資事業 金融分野に資源集中 | 13,330百万円 |
7190 | マーキュリアインベストメント | 不動産投資・事業投資など | 13,747百万円 |
4751 | サイバーエージェント | グループ会社にVC「サイバーエージェント・キャピタル」 | 1,191,950百万円 |
9449 | GMOインターネット | グループ会社にVC「GMOベンチャーパートナーズ」 | 338,476百万円 |
3632 | グリー | グループ会社にVC「グリーベンチャーズ」 | 144,139百万円 |
日本版SPAC関連株 本命株・思惑株
それでは日本版SPAC関連株の本命株・思惑株をピックアップしていきますね!個人的な主観を含んだ内容なので参考程度にお願いします☺
日本版SPAC関連株 本命株 9984 ソフトバンクグループ
SPAC関連株といえばソフトバンクグループですね。ソフトバンクグループはすでに米国でSPACを複数社上場させている実績があります。日本でもSPACが解禁されれば、日本版SPACを上場させる可能性は十分あるんじゃないかなーと思います。ここ最近、ソフトバンクグループは下値を模索する動きですが、コツンのタイミングを見計らいたい銘柄ですね。
日本版SPAC関連株 思惑株 8462 FVC
フューチャーベンチャーキャピタル(FVC)は独立系のベンチャーキャピタルです。日本版SPACの思惑株として注目。時価総額規模も小粒ですし、なかなか面白そうです。
日本版SPAC関連株 思惑株 8518 日本アジア投資
日本アジア投資は、ワンダープラネットやファンペップなどのIPO実績も豊富なベンチャーキャピタル。こちらも日本でSPACが解禁されれば思惑で注目されそうな銘柄。日本アジア投資も時価総額規模は小さめ。
日本版SPAC関連株 思惑株 8595 ジャフコ グループ
ベンチャーキャピタルといえばジャフコですね。ジャフコは国内・米国・アジアなど国際的に投資。よくIPO関連株としても注目される銘柄ですね。時価総額規模は少し大きめですが、SPAC関連でも思惑株として注目されそうです。
日本版SPAC関連株 思惑株 4819 デジタルガレージ
デジタルガレージは決算・広告などの事業も手掛けていますが、ベンチャー企業への投資なども手掛けています。こちらもSPAC関連の思惑株としてマーク。
日本版SPAC関連株 思惑株 4310 ドリームインキュベータ
ドリームインキュベータは大企業向け戦略コンサルとVB投資・育成が2本柱。国内の未上場企業にも投資しています。こちらもSPAC関連の思惑株としてマーク。
日本版SPAC関連株 思惑株 7089 フォースタートアップス
フォースタートアップスはベンチャーキャピタル企業などと提携した企業支援サービスを手掛けるほか、スタートアップやベンチャー企業のデータベース「STARTUPDB」というサービスを手掛けていて国内の有望なスタートアップ・ベンチャー企業をタイムリーに把握しています。日本版SPACが解禁されるとフォースタートアップスの事業が注目される可能性はありそうかも。
フォースタートアップスは時価総額規模も小粒ですし、値動き的にも面白そうです。
日本版SPAC関連株 思惑株 4751 サイバーエージェント
サイバーエージェントはグループ会社にVC「サイバーエージェント・キャピタル」を擁する企業。こちらも日本版SPAC関連の思惑株として注目。
日本版SPAC関連株 思惑株 9449 GMOインターネット
GMOインターネットもグループ会社にVC「GMOベンチャーパートナーズ」があります。こちらも思惑株としてマーク。
日本版SPAC関連株 思惑株 3632 グリー
グリーもグループにVC「グリーベンチャーズ」。こちらもSPAC関連の思惑株として注目しておいてもいいかもですね。
日本版SPAC関連株 まとめ
日本版SPAC関連株は今のところ、こんなものですかね😊
まだ日本でSPACが解禁されると決まったわけではないですが、一応解禁の方向で議論されているようですし、関連株には注目しておくのはアリかもですね。
ただ、やはりSPACは仕組み自体が運営者(スポンサー)に有利なため、買収の期限が近付いたら実力不足の企業でも買収・上場してしまう可能性もあるため、もし日本版SPACが解禁されるとしても注意はしないとですけどね。とはいえ、もし日本でSPACが解禁になるとすれば、最初は盛り上がると思います。
まだまだ未定な部分も多いテーマですが、初動にうまく乗れれば面白そうかなーと思います!
他にも次にくる有望テーマとか材料株とか、しっかりアンテナを広げておくといいです。
こっちも並行してみておくのがオススメ↓情報早いです🥰
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