ちょっと記事を書くタイミング遅くなりましたが、2023年になってから鉄鋼株の上昇が目立ちますね。
これは2022年末に中国のゼロコロナ政策が撤回されたことがきっかけになったみたい。中国は世界の鉄需要の約半分を占めるともいわれる国なので、中国の鉄需要が回復すれば鉄鋼銘柄には追い風になるとみられています。中国の鉄鋼企業も2022年末くらいから減産から増産に切り返す動きがでているとのこと。
それに加えて、日本の鉄鋼株は基本的にPER、PBR低めのバリュー株であることも世界的なバリュー株見直しの機運に乗ってるのかもしれないですね。
ただ、日銀がもしこの先金融引き締めに動くとすれば、国内企業は設備投資をしにくい状況になると思うので国内の鉄需要は若干不安ですけど。
まぁなんにしても鉄鋼銘柄も繰り返し注目されるセクターなので、どんな銘柄があるのか把握しておくといいと思います。
と、いうことでこのページでは鉄鋼関連株の本命株・出遅れ株 一覧をまとめていきます🥰
鉄鋼関連株とは
鉄鋼関連株とは、鉄鋼や粗鋼など鉄を主成分とする材料を生産している企業や鋳造とか金属加工をしている企業などの総称です。
鉄とか粗鋼は自動車部品だったり建築材料だったり家電品材料などさまざまなものに加工されて使われるので、鉄の生産量は景気動向を示す指標ともいわれています。
2022年末に中国のゼロコロナ政策が撤回されて、改めて世界的にリオープン(経済再開)の機運が高まっており、世界景気の動向でもある鉄鋼株に注目が集まっている模様。特に日本株の鉄鋼株はPER、PBR低めのバリュー株ぞろいなのも注目のポイントですね。
鉄鋼株の本命株・出遅れ株はしっかり把握しておくといいと思います。
ちなみに鉄鋼メーカーは大きく分けて「高炉メーカー」と「電炉メーカー」の2種類があります。
高炉メーカーは鉄鉱石や石炭を原料に鉄鋼を生産し、電炉メーカーは鉄くずや鉄製品のリサイクル品などを溶かして鉄鋼を生産します。
ザックリいうと高炉メーカーは鉄鋼をたくさん供給できて、電炉メーカーは供給量に限りがあるという感じ。その代わり高炉メーカーの方が大規模な設備が必要だったりします。鉄鋼大手3社と呼ばれる日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所はすべて高炉メーカーに分類されます。
鉄鋼関連株 一覧
コード | 銘柄名 | 特徴 | 時価総額(2023.02.24時点) |
---|---|---|---|
5401 | 日本製鉄 | 鉄鋼メーカー国内最大手 鉄鋼大手3社の一社 | 2,917,487百万円 |
5411 | JFEホールディングス | 鉄鋼大手3社の一社 JFEスチールが傘下 | 1,040,244百万円 |
5406 | 神戸製鋼所 | 鉄鋼大手3社の一社 3社のなかで鉄鋼事業の比率は低い。(素材・機械・電力を3本柱とする複合経営) | 353,937百万円 |
5408 | 中山製鋼所 | 老舗鉄鋼メーカー 日本有数の高炉メーカー | 69,829百万円 |
5410 | 合同製鐵 | 日本製鉄系の電炉鉄鋼メーカー | 59,322百万円 |
5449 | 大阪製鐵 | 日本製鉄系の電炉鉄鋼メーカー | 57,881百万円 |
5423 | 東京製鐵 | 電炉鉄鋼メーカー | 231,511百万円 |
5440 | 共英製鋼 | 電炉鉄鋼メーカー | 70,940百万円 |
5444 | 大和工業 | 電炉鉄鋼メーカー | 349,700百万円 |
5451 | 淀川製鋼所 | 鉄鋼メーカー 鋼板など生産 | 93,433百万円 |
5461 | 中部鋼鈑 | 厚板鉄鋼メーカー | 62,997百万円 |
5463 | 丸一鋼管 | 鋼管メーカー | 241,584百万円 |
5464 | モリ工業 | ステンレス鋼、鉄鋼の製造メーカー | 23,765百万円 |
5471 | 大同特殊鋼 | 大手特殊鋼メーカー | 228,975百万円 |
5476 | 日本高周波鋼業 | 神戸製鋼所参加の特殊鋼の老舗メーカー | 5,053百万円 |
5480 | 日本冶金工業 | 大手ステンレスメーカー | 66,794百万円 |
5481 | 山陽特殊製鋼 | 日本製鉄参加の特殊鋼メーカー | 142,428百万円 |
5482 | 愛知製鋼 | 自動車向けの特殊鋼メーカー トヨタグループ | 46,495百万円 |
5484 | 東北特殊鋼 | 特殊鋼メーカー | 13,250百万円 |
5491 | 日本金属 | 特殊鋼の圧延が主力 | 6,244百万円 |
5541 | 大平洋金属 | 鉄合金(フェロニッケル)の精錬大手 | 38,528百万円 |
5542 | 新報国マテリアル | 特殊鋼・合金メーカー | 4,100百万円 |
5563 | 新日本電工 | 合金鉄(フェロアロイ)の生産が主力 | 54,659百万円 |
7231 | トピー工業 | 自動車・建設機械向けの鉄鋼メーカー 製鋼から圧延まで一貫生産体制 | 45,073百万円 |
7414 | 小野建 | 鋼材、建設機材の専門商社 | 36,152百万円 |
5609 | 日本鋳造 | 鋳鋼、鋳鉄品の製造 | 4,154百万円 |
5632 | 三菱製鋼 | 三菱グループの鉄鋼メーカー | 18,946百万円 |
5644 | メタルアート | 自動車用精密鍛造部品、建設機械用部品など | 8,171百万円 |
5697 | サンユウ | みがき棒鋼の二次加工メーカー | 3,868百万円 |
1964 | 中外炉工業 | 鉄鋼・自動車向け工業炉大手 | 14,009百万円 |
4095 | 日本パーカライジング | 防錆・戦場・塗装下地・潤滑・意匠などの金属表面処理 | 130,085百万円 |
5355 | 日本ルツボ | 鋳造用るつぼが主力 自動車部品向けが中心だが鉄鋼向けも | 3,769百万円 |
8020 | 兼松 | 鉄鋼貿易・特殊鋼貿易 | 137,144百万円 |
8058 | 三菱商事 | 鉄鋼製品事業メタルワン | 6,941,750百万円 |
8075 | 神鋼商事 | 神戸製鋼所グループの中核商社 グループ内の鉄鋼製品・原料などを取り扱う | 53,075百万円 |
8076 | カノークス | 自動車向けの鉄鋼商社 トヨタ向けが多い | 18,398百万円 |
8078 | 阪和興業 | 独立系の鉄鋼商社 | 169,331百万円 |
9025 | 鴻池運輸 | 製鉄所の業務請負・自社で鉄鋼製品・部品を制作 | 85,429百万円 |
鉄鋼関連株 本命株・出遅れ株
それでは鉄鋼関連株の本命株・出遅れ株をピックアップしていきますね!この項目は個人的な主観コミコミなので参考程度にお願いします😘
鉄鋼関連株 本命株 5401 日本製鉄
鉄鋼といえば日本製鉄。鉄鋼メーカー大手3社の一社で、自動車向け材料や建築材料などのいろいろなものに用いられる「粗鋼」の生産量では国内最大手です。「鉄鋼株が来てる!」って時には、まずコイツがきてるはず。国内の鉄鋼株の中核株、代表株です。もちろん本命。直近でぐんぐんきてますがまだPER、PBRは過熱感ない水準。
鉄鋼関連株 本命株 5411 JFEホールディングス
鉄鋼メーカー大手3社のうち1社のJFEスチールを傘下にもつJFEホールディングスも鉄鋼株の大本命と言えると思います。JFEスチールは粗鋼の生産量国内2位。こちらも日本製鉄と同じく注目しておきます。
鉄鋼関連株 本命株 5406 神戸製鋼所
神戸製鋼所も鉄鋼大手3社の一社ですが、3社のなかでは鉄鋼事業の比率が低くなっており、素材・機械・電力部門が3本柱。鉄鋼の比率が低いとはいえ、鉄鋼3社の一角ですし時価総額規模も一番手頃なので「鉄が来てる!」ってときはやっぱ注目です。
鉄鋼関連株 本命株 5408 中山製鋼所
中山製鋼所は老舗の鉄鋼メーカーでこちらも高炉メーカーに分類されると思います。電炉もあるのかもしれないけど。コイル製品、鋼板背品、棒鋼、線材製品のほかNFGという金属疲労に強い微細粒熱延鋼板を開発している点も強み。時価総額規模もお手頃ですし、チャートきれい。
鉄鋼関連株 本命株 5423 東京製鐵
東京製鐵は電炉鉄鋼のトップメーカーです。電炉業界で粗鋼生産量首位。電炉は鉄くずなどを溶かしてまた新しい鉄鋼にする資源循環型のビジネスですね。こちらも外せない鉄鋼株と言えると思います。
鉄鋼関連株 本命株 5410 合同製鐵
合同製鐵はつては高炉メーカーだったみたいですが1994年に高炉は撤退し、現在は電炉メーカーの大手。日本製鉄のグループ企業。
鉄鋼関連株 本命株 5449 大阪製鐵
大阪製鐵も日本製鉄のグループ企業でこちらも電炉メーカーです。
鉄鋼関連株 出遅れ株 7231 トピー工業
トピー工業も鉄鋼関連株と言えるんじゃないかなと思います。トピー工業は「鉄をつくり、鉄をこなす」がキャッチコピーで自動車・建設機械用部品を製造する鉄鋼メーカー。鉄鋼事業では製鋼から圧延まで一貫生産できる体制が強み。
鉄鋼関連株 本命株 8058 三菱商事
鉄鋼株といえば鉄鋼メーカーですが、鉄鋼需要が増えれば鉄鋼商社もビジネスチャンスです。三菱商事は子会社に鉄鋼総合商社メタルワンをもつので注目。メタルワンは鉄鋼流通のリーディングカンパニーで、鉄鋼製品の販売・物流・在庫・製造・加工など幅広い工程で総合サービスを提供。鉄鋼メーカーと需要を繋いでいます。
鉄鋼関連株 本命株 8020 兼松
老舗商社の兼松も鉄鋼貿易・特殊鋼貿易を手掛けているので注目。
鉄鋼関連株 まとめ
鉄鋼関連株については取り急ぎ以上です。
鉄鋼株は経済指標の一つとも言われるセクターなので、鉄鋼株が上向いてきているのは良い傾向な気がします。いよいよ世界的にリオープンに向かっている雰囲気。日銀の金融政策など不安な要素もありますが、鉄鋼株は繰り返し来るセクターなので把握しておくと良いと思います。
他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!
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