こんにちは、かりんです🥰
世界的に肥満症治療薬関連株への投資が加速しています。
JPモルガンのアナリストが「肥満症治療薬の市場は将来1000億ドル(約15兆円)に達する可能性がある」と評したこともあり、特に米国市場に上場している製薬メーカー「ノボノルディスク(NVO)」や「イーライリリー(LLY)」が注目されています。
日本においても2023年1月27日に「ノボノルディスク」の肥満症治療薬「ウゴービ」の製造販売が承認され、2024年2月22日に保険適用の対象になるようです。
肥満症治療薬関連株はすでに世界的に注目されているテーマで、主に米国株中心に物色されていましたが、日本株でも肥満症治療薬関連株に物色が向く可能性もあるかもしれません。
このページでは肥満症治療薬関連株について本命株・出遅れ株 一覧をまとめておきますね。
肥満症治療薬関連株とは
肥満症治療薬関連株とは、肥満症の治療薬に関連する銘柄の総称です。
近年、注目されている肥満症治療薬は「GLP-1受容体作動薬」というものです。
「GLP-1受容体作動薬」とは、もともと体内にあるホルモン「GLP-1」を体の外から補う薬。GLP-1は痩せホルモンともいわれており、これを補うことでインスリンの分泌を促し血糖値を下げる働きがあります。もともと糖尿病や心臓血管病の治療薬として実用化されたものですが、糖尿病でない人の体重減少効果があることがわかって、肥満症治療薬としても使われるようになった格好ですね。
エネルギー代謝を高める
食欲抑制
血糖変動を小さくし心筋梗塞や脳梗塞のリスクを抑える
またGLP-1受容体作動薬は肥満症・糖尿病・心臓血管病だけでなく非アルコール性脂肪肝や睡眠時無呼吸症候群などに対する有効性も治験が進んでいるとのこと。すごいですね、肥満症・糖尿病などの生活習慣病は世界中にものすごい数の患者さんがいるので、この分野のお薬は業績に与えるインパクトも大きいはず。さすが15兆円市場といわれるだけあります。
なお、肥満症治療薬関連株として人気を二分する製薬メーカーがデンマークの製薬会社「ノボノルディスク(NVO)」と米国の製薬会社「イーライリリー(LLY)」です。2社のチャートはこんな感じ。
いやぁ堅調な右肩上がりのチャート!素晴らしいですね。こういう銘柄に投資したい。
ノボノルディスク(NVO)の肥満症治療薬「ウゴービ」、(LLY)の「マンジャロ/ゼップバウンド」などのお薬も「GLP-1受容体作動薬」に分類されるものです。他に「GLP-1受容体作動薬」には以下の種類があります。
製品名 | 一般名 | 投与方法 | 対象の病気 |
---|---|---|---|
ウゴービ | セマグルチド | 皮下注射 | 肥満症 |
オゼンピック | セマグルチド | 皮下注射 | 2型糖尿病 |
リベルサス | セマグルチド | 経口 | 2型糖尿病 |
ビクトーザ | リラグルチド | 皮下注射 | 2型糖尿病 |
製品名 | 一般名 | 投与方法 | 対象の病気 |
---|---|---|---|
マンジャロ | チルゼパチド | 皮下注射 | 2型糖尿病 |
ゼップバウンド | チルゼパチド | 皮下注射 | 肥満症または2型糖尿病 |
トルリシティ | デュラグルチド | 皮下注射 | 2型糖尿病 |
ちなみに成分が同じでも製品名が違うのは注射剤だったり経口剤だったりの違いとか、どの病気に対して処方される薬なのか、含まれる成分量の違いなどから製品名が分けられているようですね。ちょっとややこしいですよねw
日本の株式市場では自社で肥満症治療薬を開発している会社やノボノルディスクやイーライリリーに関連している会社が肥満症治療薬関連株と言えるのではないかと思います。
肥満症治療薬関連株 一覧
コード | 銘柄名 | 特徴 | 時価総額(24.01.31時点) |
---|---|---|---|
4519 | 中外製薬 | 経口投与が可能なGLP-1受容体作動薬「OWL833」を創製 OWL833は、中外製薬が糖尿病治療薬として創製し、18年に全世界の開発・販売権をイーライリリーに導出 | 8,977,921百万円 |
4188 | 三菱ケミカルグループ | 子会社「田辺三菱製薬」が2022年7月にイーライリリーの「マンジャロ」の国内販売提携契約を締結 | 1,347,977百万円 |
4507 | 塩野義製薬 | 抗肥満薬S-309309を研究開発(GLP-1 とは異なる) | 2,185,516百万円 |
4581 | 大正製薬ホールディングス | OTC医薬品である内臓脂肪減少薬「アライ」が2023年2月に製造販売承認を取得 ※オーナー家によるTOBで上場廃止になります | 732,371百万円 |
4046 | 大阪ソーダ | 医薬品精製材料のシリカゲルが肥満症治療薬の製造過程で用いられる | 278,815百万円 |
4901 | 富士フイルムホールディングス | 富士フイルム富山化学が「食欲抑制剤 マジンドール(サノレックス錠)」を販売 | 3,901,628百万円 |
肥満症治療薬関連株 本命株・出遅れ株
肥満症治療薬関連株の本命株・出遅れ株をピックアップしておきます。個人的主観を含む内容なので参考程度にお願いします😋
肥満症治療薬関連株 本命株 4519 中外製薬
肥満症治療薬関連株で本命視したいのは中外製薬ですね。
中外製薬は経口投与できる非ペプチド型GLP-1受容体作動薬「OWL833(開発コード)」を創製し、2018年に同薬の全世界での開発・販売権をイーライリリーに導出しています。
中外製薬はリリーより5,000万米ドルの契約一時金を受け取り、今後の開発の進捗度合いに応じて追加の支払いを受け取ることになります。また上市成功後には、中外製薬はさらに売上額に応じたロイヤルティを受け取る契約のようですね。
米イーライリリーといえば、デンマークの「ノボノルディスク」と人気を二分する世界的な肥満症治療薬関連株で同社のGLP-1受容体作動薬は「マンジャロ」「ゼップバウンド」「トルリシティ」がありますが、いずれも皮下注射で投与する薬剤で、経口投与できるものではありません。
経口投与できるGLP-1受容体作動薬はノボノルディスクの「リベルサス」がありますが、中外製薬がイーライリリーに導出した「OWL833(開発コード)」も承認されればリベルサスと競合することになりそうです。
リベルサスは服用後30分間は他の薬剤の服用や飲食ができないなど用法に一定の制約がありますが、「OWL833(開発コード)」はこのような制限はないらしいので、この点は強みかと思われます。
中外製薬はロイヤリティ収益になりますが、日本株の肥満症治療薬関連株としては本命と言えそうですね。時価総額規模が大きいので激しい値動きにはならないかもしれないですが、中長期で注目したい銘柄です。
肥満症治療薬関連株 本命株 4188 三菱ケミカルグループ
三菱ケミカルグループも肥満症治療薬関連株として注目。三菱ケミカルグループの子会社「田辺三菱製薬」はが2022年7月にイーライリリーの「マンジャロ」の国内販売提携契約を締結しています。
マンジャロは2022年9月26日、2型糖尿病の治療薬として製造販売承認を取得していますが、肥満症の治療目的で使う場合は保険適用がない自由診療です。ちなみにマンジャロは米国と英国では肥満症を対象に承認されています。
三菱ケミカルも日本株の肥満症治療薬関連銘柄としては中核的な存在といえそうです。
肥満症治療薬関連株 本命株 4507 塩野義製薬
塩野義製薬も肥満症治療薬関連株と言えると思います。塩野義製薬は抗肥満薬「S-309309」というのを研究開発中。2023年11月の決算説明資料で、すでにPhase1を完了してPhase2を実施している状況としています。
塩野義製薬の抗肥満薬「S-309309」はGLP-1とは異なるものらしいですが、経口剤でな体重減少効果が認められている模様。
肥満症治療薬関連株 本命株 4046 大阪ソーダ
大阪ソーダも肥満症治療薬関連株として注目です。大阪ソーダはシリカゲルを手掛けています。シリカゲルといえば乾燥剤としてもよく知られていますが、医薬品の精製材料でもあるらしく、大阪ソーダのシリカゲルは肥満症治療薬の製造過程でも用いられているそうです。
大阪ソーダは時価総額規模が小粒なわけではないですが、肥満症治療薬関連株の中だと規模は小さいほう。今後、肥満症治療薬の分野が拡大すれば恩恵ありそうですね。
肥満症治療薬関連株 本命株?? 4901 富士フイルムホールディングス
富士フイルムはグループの富士フイルム富山化学が「食欲抑制剤 マジンドール(サノレックス錠)」を販売していますが、こちらはGLP-1受容体作動薬とは異なり、肥満症そのものを治す薬ではなく、毎日の食事の摂取量を少なくするのを助ける薬です。
これまで日本国内ではサノレックスが肥満症に対する唯一の薬でしたが、今後GLP-1受容体作動薬のウゴービが発売されれば、むしろサノレックスとは競合するかもしれませんし、本命とは言えないかもですね。一応肥満症に関連する銘柄としてピックアップしました。
肥満症治療薬関連株 本命株 4581 大正製薬ホールディングス
大正製薬も肥満症治療薬関連株として一応ピックアップしますが、もうオーナー家によるTOBが成立して上場廃止になるので手出し無用かなと思います。
大正製薬はOTC医薬品の内臓脂肪減少薬「アライ(一般名:オルリスタット)」が2023年2月に製造販売承認を取得しています。OTC医薬品ってのはお医者さんに処方箋をだしてもらうやつじゃなくて、薬局やドラッグストアで買える市販薬のことですね。アライは「要指導医薬品」となるので薬剤師がいる薬局・薬店のみで購入できる製品になります。大正製薬ではすでにアライのブランドサイトを用意し2024年春の発売に向けた準備を進める、としています。
肥満症治療薬関連株 まとめ
肥満症治療薬関連株については取り急ぎ以上です。
また新たに関連株が浮上したり、見落としている銘柄があったら追記するようにしますね!
今注目されているGLP-1受容体作動薬は肥満と相関性のある生活習慣病にも効果があるようですし、肥満症と生活習慣病の患者さんは世界中にものすごい数いるわけですから、肥満症治療薬の業績寄与度はすごく大きそうです。肥満症治療薬関連株は中長期的に注目したいテーマといえそうですね。
他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!
もっとドンピシャで今買うべき株!みたいなの探してる人はこっちも並行してみておくのがオススメ↓情報早いです🥰
↓株ブログランキング参加中です♪応援お願いします!
コメントを残す