造船所設備投資関連株 本命株 出遅れ株 一覧

    造船所設備投資関連株

    ※この記事は最後に2025年11月08日(土)に追記編集しました。

    こんにちは、かりんです🥰
    直近で造船関連株が大幅に動意づいています。

    2025年10月22日(水)の日経新聞オンラインで『日本の造船業の建造量倍増を目指し今治造船など国内17社でつくる業界団体「日本造船工業会」が近く3500億円の設備投資を表明する』と報じられました。

    日本政府もアメリカと協力して世界の造船シェアでトップを走る中国に対抗する姿勢を見せるなか、民間の造船業界の主要団体「日本造船工業会」も巨額の設備投資に踏み切る姿勢。2035年までに建造量を倍増する目標を達成するための巨額投資だそうです。

    なお、この3,500億円の設備投資は業界が自ら資金を投じる姿勢を示すことで、政府が検討している「1兆円規模の造船業支援基金」の創設を後押しする狙いがあると報じられています。

    自民党も大手造船メーカー側が3500億円を出資する意向を表明したのを受け、残りを政府が拠出すべく政府側と交渉を急ぐ方針を確認したと報道されています。

    日本の造船業復活は米国に対しても強力な外交カードになる可能性がありますし、今こそ力を入れる時!って感じなんですかね。

    ちなみに3500億円って金額が造船業界にとって大きいのか?よくわかんないですよね。これ複数のAIに聞いたところ、3500億円規模でも十分な大きな投資額らしい。国内の造船業界全体の設備投資額はだいたい年間で1000~1500億円程度に留まるらしいので、3500億円の設備投資は業界全体の数年分のインパクトっぽい。まぁこの辺はAIさんに聞いただけで裏取ってないので、気になる方はご自身で調べてみてください。

    いずれにしても、日本の造船業界が「今こそ!」と注力する姿勢を見せており、政府の後押しを待っている状況ですから、造船関連株なかなかアツそうです。

    で、当ブログではすでに造船関連株についてはまとめているページがあるので、そちらはそちらで見て頂きたいんですが、このページでは造船所の設備投資にフォーカスして銘柄をピックアップしていきます。造船所設備投資関連株って感じで!

    ちなみに造船関連株は以下のリンク先ページでみてください😋

    造船関連株 本命株 出遅れ株 一覧≫

    造船所設備投資関連株とは

    造船所設備投資関連株とは造船所向けの大型クレーンなど設備・機器を手掛けている銘柄、あるいは造船所・ドックの新設・拡張・更新などを手掛ける銘柄の総称です。

    2025年10月22日(水)に、一部メディアで報じられた「日本造船工業会による3500億円の設備投資」ですが、報道によると『大型のつり上げクレーンなどを導入して生産能力を高める』とのこと。おそらくは既存の造船所向けに大型設備・機器の増強または更新するのがメインっぽいのかな。

    ということで、造船所設備投資関連株としては主に造船向け大型クレーンを手掛ける銘柄大型クレーン設置のための基礎工事を行う港湾建設(マリコン)や総合建設(ゼネコン)がメインになりそうですね。

    マリコンやゼネコンは既存の造船所や造船ドックの拡張や更新、老朽化した建屋の更新などでも恩恵があるかもですし。

    日本造船工業会 法人会員17社

    2025年10月22日(水)の報道で、3500億円の設備投資を報じられた国内17社でつくる業界団体「日本造船工業会」の法人会員企業をピックアップしておきますね。

    日本造船工業会 法人会員17社(上場企業)

    7013 IHI
    7012 川崎重工業
    6302 住友重機械工業
    7018 内海造船
    7014 名村造船所
    7003 三井E&S
    7011 三菱重工業

    日本造船工業会 法人会員17社(非上場企業)

    今治造船
    大島造船所
    尾道造船
    佐世保重工業(名村造船所の子会社)
    ジャパンマリンユナイテッド
    新来島サノヤス造船
    新来島どっく
    新来島豊橋造船
    常石造船
    函館どつく(名村造船所の子会社)

    造船所設備投資関連株 一覧

    造船所設備投資関連株リスト
    コード 銘柄名 特徴 時価総額(25.10.24時点)
    6302 住友重機械工業 傘下の「住友重機械マリンエンジニアリング」は商船造船分野から撤退したが、同じく傘下の「住友重機械搬送システム」は造船業向けのゴライアスクレーン(門型クレーン)の国内唯一のメーカー 545,086百万円
    7011 三菱重工業 自社で長崎造船所・下関造船所等を所有
    造船ドックや工場の建設・拡張を自ら推進
    造船所建設に必要な巨大な機械設備やインフラ部品を供給するメーカー
    14,931,765百万円
    7012 川崎重工業 自社で神戸造船所・坂出造船所を保有
    自社および合弁会社で造船ドック建設・拡張工事の実績
    1,945,374百万円
    7013 IHI 造船事業をJMUの一部として統合後も造船設備関連のエンジニアリング、造船所の改修・ドック設備、クレーン設備などは引き続き関与 3,361,969百万円
    7003 三井E&S 祖業は造船だが、造船そのものからは撤退し現在は船舶用エンジンと港湾クレーンが中核事業
    港湾クレーン技術など大型機械技術は造船技術が元
    産業用クレーン(ジブクレーン?)も手掛ける
    579,415百万円
    1893 五洋建設 国内の海洋土木(マリコン)最大手
    「みらい造船建設工事」などで実績 その他港湾・埋立・海底トンネルなど海洋土木実績多数
    397,559百万円
    1885 東亜建設工業 国内の海洋土木(マリコン)大手
    造船所建設の根幹である埋立・港湾開発・整備などで実績多数・海外で造船所プロジェクトの実績も
    207,717百万円
    1801 大成建設 スーパーゼネコン5社のうち一社
    国内の海洋土木(マリコン)大手「東洋建設」をTOBにより完全子会社化へ
    2,026,737百万円
    1888 若築建設 国内の海洋土木(マリコン)中堅
    10,000トン級フローティングドックの建造を決定 2027年度中の完成目指す
    67,288百万円
    1813 不動テトラ 陸上土木・海洋土木も手掛ける中堅ゼネコン
    造船所建設に必要な地盤改良と護岸・消波構造物の分野で強み
    46,830百万円
    1812 鹿島 スーパーゼネコン5社のうち一社
    造船ドック・造船用修繕ドック施設の設計・施工実績
    2,599,402百万円
    1803 清水建設 スーパーゼネコン5社のうち一社
    1969年にユニバーサル造船津事業所の建造ドック工事で設計実績
    1,486,414百万円
    1802 大林組 スーパーゼネコン5社のうち一社
    今治造船 丸亀新ドックで設計・施工(他社と共同施工)実績
    1,838,780百万円
    1762 高松コンストラクショングループ グループ中核の「みらい建設工業(マリコン中堅)」が造船所建設に必要な港湾・臨海部の基盤整備工事を手掛ける 121,517百万円
    5233 太平洋セメント セメント・生コンメーカーの国内最大手
    造船所の基礎構造・ドライドック・岸壁・護岸工事などの主要資材供給の思惑?
    498,414百万円
    5411 JFEホールディングス 造船用鋼材のサプライヤー、傘下のJFEエンジニアリングが港湾・ドック・艤装岸壁・クレーン設備などの造船所インフラ建設を手掛ける 1,123,174百万円
    5406 神戸製鋼所 造船・海洋構造物向け素材・装置・溶接システムなどで実績 724,124百万円(25.11.07時点)

    造船所設備投資関連株 本命株 出遅れ株

    それでは造船所建設関連株本命株出遅れ株をピックアップしていきますね!この項目は個人的な主観コミコミなので参考程度にお願いします😋

    造船所設備投資関連株 本命株 6302 住友重機械工業

    6302住友重機械工業
    6302 住友重機械工業

    造船所設備投資関連株では、住友重機械工業を本命視。

    住友重機械工業は建設機械や造船分野、プラント向けのほか、半導体製造装置など精密機械なども手掛ける企業。造船分野に関しては傘下の「住友重機械マリンエンジニアリング」が2024年02月に「商船造船分野から撤退する」と発表していますが、造船そのものからは撤退するも造船分野向けの設備機器メーカーとしては依然有力視される会社

    というか有力視どころか、住友重機械工業の傘下「住友重機械搬送システム」は、HPに「造船向けのゴライアスクレーンの国内唯一のメーカー」と記載があります。一応ゴライアスクレーンは三菱重工も手掛けた実績あるっぽいですが、三菱重工は自社の造船所に自社設備として導入したっぽく、「造船所に対して新規にゴライアスクレーンを販売・提供するサプライヤー」としての位置付けでは住友重機械工業が本命かと。

    ちなみにゴライアスクレーンってのは「門みたいなかたち」をしている大型クレーンで造船所といえばコレみたいなシンボル的な存在です。

    ゴライアスクレーン
    ゴライアスクレーン

    画像出展元:住友重機械搬送システム(https://shi-mh.co.jp/mh/product/product58/)

    日本造船工業会の3500億円投資表明で『大型のつり上げクレーンなどを導入して生産能力を高める』狙いらしいけど、ドンピシャでコレのことなんじゃないかなと私は思っています。

    ちなみに三井E&Sなんかが手掛けている港湾クレーンや一部産業向けクレーンはゴライアスクレーンとはまた違って主に物流・港湾向けですね。

    なので造船向けのゴライアスクレーンを国内生産していて納入可能なのは住友重機械工業がおそらく唯一っぽい。オンリーワン銘柄ということで造船所向けの大型投資関連では住友重機械工業を本命株として注目します。

    ※2025年10月29日(水)追記↓
    住友重機械工業についてちょっと追記しておきます。
    上のほうで、「住友重機加工業傘下の住友重機械マリンエンジニアリングは商船造船分野からは撤退する、と発表した旨」を記載していますが、これちょっと微妙に間違っているかもです。

    2025年09月26日、住友重機械工業は造船国内最大手の「今治造船」と船体建造で協業することが報じられています。これは住友重機械マリンエンジニアリングの横須賀造船所を活用するとのこと。

    住友重機械マリンエンジニアリングの横須賀造船所は2026年で商船建造を終えて撤退し、洋上風力発電設備の製造拠点として注力する計画だったらしいですが、市況悪化を受けて当面は造船を続ける、とのことらしいです。

    ということで一応、把握しておきましょう、って感じです。

    造船所設備投資関連株 本命株 7011 三菱重工業

    7011三菱重工業
    7011 三菱重工業

    三菱重工業は傘下に造船会社の「三菱造船」を擁する造船銘柄ですね。
    長崎や下関に造船所を所有しています。造船そのものでも注目の企業ですが、造船所向けの設備機器の供給にも関わっている銘柄ですね。

    上述のとおり、三菱重工も造船所向けゴライアスクレーンを製造・導入した実績はあるっぽいですが、自社設備として導入したのだと思います、たぶん。ただ技術としてはあるのでしょうし、クレーンの他にも船体組立ラインの構造物・制御システムなども手掛けているらしいし自社の造船ドックや工場の建設・拡張を自ら推進していたみたいですし、造船所向けの設備投資が加速することで恩恵がある銘柄と言えると思います。まぁそもそも造船銘柄ですしね。さすが三菱重工、いろんなところに絡んでますね。

    造船所設備投資関連株 本命株 7013 IHI

    7013IHI
    7013 IHI

    IHIも注目。IHIは造船事業自体はジャパンマリンユナイテッド(の一部)に引き継いでその後はJMUの株主という立場で関わっているくらい?だと思いますが、造船に関わる設備関連のエンジニアリングや造船所の改修・ドック設備・造船向けクレーン設備などは引き続き手掛けています。

    三菱重工と同様、IHIも造船所設備投資関連株として注目。というか重工3兄弟は全部注目かもですね。川崎重工も自社で造船所持ってますし、自社(および合弁会社で)で造船ドックの建設や拡張工事をした実績もあり。

    造船所設備投資関連株 本命株 1893 五洋建設

    1893五洋建設
    1893 五洋建設

    ※2025年11月01日(土)追記

    五洋建設は国内の海洋土木の最大手企業です。ちなみに海洋土木工事をに特化した建設会社のことを「マリン・コントラクター」と言います。略してマリコン。ゼネコンと同じ感じの和製英語ってやつですね。

    日本造船工業会の3500億円の投資は既存の造船所に大型クレーンなどを導入する設備投資がメインっぽいので、新たに造船所を新設するわけではなさそうですが、造船所を新設するわけではなくとも大型クレーンなどを導入するのに地盤の再補強工事や岸壁補強、防波堤整備、造船ドックの改修・拡張など再整備工事が必要となる可能性は十分あり、これはマリコンである五洋建設の得意領域です。

    五洋建設は東日本大震災で被災した気仙沼市の造船5社が合併して設立された造船会社「みらい造船」の世界初の津波対応型造船施設「みらい造船プロジェクト」でも設計・施工を担当した実績あり。

    日本造船工業会の3500億円設備投資は五洋建設にとって恩恵となる可能性があると思っています。引き続き注目。

    造船所設備投資関連株 本命株 1885 東亜建設工業

    1885東亜建設工業
    1885 東亜建設工業

    ※2025年11月01日(土)追記

    東亜建設工業も国内の海洋土木(マリコン)の大手ですね。五洋建設がマリコン最大手で、次いで2番手にあたるのが東亜建設工業って感じですね。

    東亜建設工業も造船所建設の根幹をなす埋立工事・港湾開発・港湾整備などの海洋土木で実績多数ですし、海外で造船所プロジェクトに複数関与している実績あり。こちらも五洋建設と同様に注目。

    造船所設備投資関連株 本命株? 1801 大成建設

    1801大成建設
    1801 大成建設

    ※2025年11月01日(土)追記

    大成建設は日本の5大スーパーゼネコンの一社ですね。
    大成建設はスーパーゼネコンなので建設株の中核銘柄として注目なのはもちろん、マリコン大手3社のうちの一角「東洋建設」をTOBにより完全子会社化する点に注目ですかね。

    造船所設備投資関連株 出遅れ株? 1888 若築建設

    1888若築建設
    1888 若築建設

    ※2025年11月01日(土)追記

    若築建設は国内のマリコン中堅企業。こちらも海上土木工事に強く、防波堤や、港の岸壁工事、地盤改良工事など実績多数

    若築建設は2025年01月に。港湾整備事業に貢献するための新しい作業船「10,000トン級フローティングドック(FD)を建造すること」を発表しています。フローティングドックとは浮力で船や大型構造物を浮かせたり、沈めたりして作業する巨大な浮体構造物。船の整備・塗装・清掃・検査などを行う海上の造船ドックみたいな感じですかね。

    造船分野にも絡んでいますし、マリコン中堅で時価総額規模も軽いので値動き的にも注目か?

    造船所設備投資関連株 本命株 1812 鹿島

    1812鹿島
    1812 鹿島

    ※2025年11月08日(土)追記

    鹿島建設も追記しておきます。鹿島はスーパーゼネコン5社の一角で日本を代表する建設会社ですね。大規模なオフィスビルや高層ビル、商業施設、土木、インフラ建設など大規模建設工事において高い技術力あり。また港湾、海洋構造物、造船ドック、造船用修繕ドック施設の設計・施工実績もあるため、こちらも造船所設備投資関連株として注目。大型建設株はただでさえ国土強靭化の流れで注目ですし、チャートも堅調。

    造船所設備投資関連株 本命株 1802 大林組

    1802大林組
    1802 大林組

    ※2025年11月08日(土)追記

    大林組も日本を代表するスーパーゼネコンの一社です。
    大林組もオフィス・商業施設・工場・病院など大規模建築物やトンネル、橋梁、道路、鉄道などの土木インフラ分野が主要領域。港湾、海洋開発も手掛けていると思う。

    造船所分野としては今治造船の丸亀新ドックで設計・施工(他社と共同施工)実績がありますね。こちらも造船所設備投資で恩恵か。造船分野だけでなく大型建設株、国土強靭化銘柄の一角としても注目。
    鹿島、大林組だけでなくスーパーゼネコン5社はぜんぶ注目しておいて良さそうな気がします。

    造船所設備投資関連株 出遅れ株? 1762 高松コンストラクショングループ

    1762高松コンストラクショングループ
    1762 高松コンストラクショングループ

    ※2025年11月08日(土)追記

    高松コンストラクショングループも追記。同社はグループ中核の「みらい建設工業(マリコン中堅)」が造船所建設に必要な港湾・臨海部の基盤整備工事を手掛ける点に注目。時価総額規模もスーパーゼネコンに比べるとケタ一つ小さいので値動き的にも面白い可能性?

    造船所設備投資関連株 出遅れ株? 5233 太平洋セメント

    5233太平洋セメント
    5233 太平洋セメント

    ※2025年11月08日(土)追記

    関節的なところかもですが、太平洋セメントもピックアップしておきます。同社はセメント・生コンメーカーの国内最大手。造船所の基礎構造・ドライドック・岸壁・護岸工事などの主要資材を供給するメーカーとしての思惑で?

    こちらも造船所設備関連としてだけでなく、国土強靭化に絡む銘柄としても注目か。

    造船所設備投資関連株 まとめ

    造船所設備投資関連株については取り急ぎ以上。
    忘れてる銘柄とか新たな銘柄が浮上した場合は、その都度できるだけ追記するようにします。

    まぁ政府も日本の造船業復活を掲げていますし、造船業界が一丸となって取り組むみたいなので割と注目のテーマかもですね!造船関連株と併せて、造船所設備投資関連株も把握しておくと良いと思います。

    他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!

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