※このページは最後に2024年06月24日(月)に追記しました。
こんにちは、かりんです🥰
2023年04月04日、再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議が行われたことで、政府は次世代太陽電池の「ペロブスカイト太陽電池」を2030年までに普及させる方針を打ち出しました。
これによって株式市場でもペロブスカイト太陽電池関連株に物色が向かう流れに。ただでさえ今、世界的に脱炭素社会へ向けた動きが加速していて再生可能エネルギー関連株には注目が集まりやすい素地があるなかで、直近では電気料金の値上げもありますし、ますます再生可能エネルギーへの関心は高まっていると思います。
そんな中で、政府が「2030年までに普及を目指す方針」としたことでさらに注目度が高まっているわけですね。
これは株式市場でも見逃せないテーマ…ということで、このページではペロブスカイト太陽電池関連株について本命株・出遅れ株 一覧をまとめていきます。
ペロブスカイト太陽電池関連株とは
ペロブスカイト太陽電池関連株とは、「ペロブスカイト」と呼ばれる結晶構造をもつ化合物を使った太陽電池パネル「ペロブスカイト太陽電池」に関連する銘柄の総称です。
そもそもペロブスカイト太陽電池を知らない!という方もいると思いますので、凄くザックリですが簡単に説明しておきます。
ペロブスカイト太陽電池の最大の特徴は、ペロブスカイト結晶が有機溶剤に溶ける点。つまり、有機溶剤に溶かした液体を「塗る」もしくは「印刷する」ことで、太陽電池パネルができちゃうのです!
しかもペロブスカイト結晶の主な原料は「鉛」と「ヨウ素」なので、原料を輸入に頼らずに量産可能な点も注目されるポイント。
とまぁ、超ザックリとですがこんな感じです。
「塗る太陽電池」ってことなので薄いフィルム状のものに液体を塗れば、超薄型でしなやかに曲げられるフィルム状の太陽電池ができるんです。塗るだけで太陽光パネルになるなら、将来的には車の屋根とか家の屋根に塗るだけで太陽光パネルが設置できる可能性もあるのかな…?まぁとりあえず従来の太陽光パネルよりも格段に軽いので、重いものを載せる想定ではない住宅の屋根・壁への設置も可能になりそうです。
あと塗れるってことはつまり「印刷できる」ってことなので超薄型のペロブスカイト太陽電池が印刷で簡単に量産できる可能性を秘めています。「軽くて薄くて曲げられる」ってだけでも応用の幅は凄いと思います。輸送コストもだいぶ抑えられそうですし。
ペロブスカイト太陽電池は、現在主流のシリコン系太陽電池に匹敵する20%以上のエネルギー変換効率を達成しているほか、シリコン系太陽電池では難しかった「弱い光でも発電できる」という性質もあります。シリコン系太陽電池では室内での発電は不可能でしたが、ペロブスカイト太陽電池なら室内での活用も可能だとか。
- 塗れる
- 印刷できる
- 軽い
- 薄い
- 曲がる
- 室内利用可能
- 国産原料で量産可能
- ウェアラブル端末とも相性抜群
まぁ控えめに言って革命ではないですかね!実用化されれば!
それから、ペロブスカイト太陽電池の主な材料は「鉛」と「ヨウ素」で、高額なレアメタルとかを使わないで済むってところもポイントですね。特にヨウ素に関しては、日本は世界産出量の30%を握る産出国。海外に頼らずに完全国産のペロブスカイト太陽電池を安価に量産できれば素晴らしいですよね。ビジネスチャンス過ぎる。
ただ鉛に関しては毒性があるため、環境汚染につながらないよう将来的に鉛をなにか別のモノに置き換える「鉛フリーのペロブスカイト太陽電池」の研究が進められているようです。
また、実用化に向けた課題としては、ペロブスカイトが酸素や水分の影響を受けやすいという点です。酸素や水分の影響を受けて、結晶内の結合に支障をきたすと電子が効率よく移動できなくなり、太陽光→電気への変換効率が低下してしまうとのこと。つまり不安定で耐久性が弱点ってことです。
ペロブスカイトの不安定な性質をどうにかできれば一気に実用化に進むかもしれないですね。
課題はあるものの、その特徴からいろいろな物への応用が期待される次世代太陽電池が「ペロブスカイト太陽電池」というわけです。
しかも将来的には「タンデム構造」と呼ばれる二層構造とすることで、結晶シリコンタイプの太陽電池を超えるエネルギー変換効率に期待できるらしい。
政府は2030年までに普及を目指す方針ということは、もう何年後かには街のいたるところにフィルム状のソーラーパネルがくっついてたり、身の回りのいろいろなものが発電できるようになるかもってことですよね。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の試算では、2050年には約5兆円の市場に発展する可能性があるとか。
IoT機器やウェアラブルデバイス、EV(電気自動車)とも親和性のあるテーマと思いますし、脱炭素・再生可能エネルギー関連株とも言えるので、ペロブスカイト太陽電池関連株はチェックしておくべきですね!
ペロブスカイト太陽電池関連株 一覧
コード | 銘柄名 | 特徴 | 時価総額(2023.04.13時点) |
---|---|---|---|
6502 | 東芝 | ペロブスカイト太陽電池を開発 2021年9月に新たな成膜法を開発し高効率(15.1%)を実現 | 1,918,368百万円 |
6752 | パナソニック ホールディングス | ペロブスカイト太陽電池を開発 インクジェットを用いた大面積塗布法を開発 | 3,033,214百万円 |
4204 | 積水化学工業 | 東京都とフィルム型ペロブスカイト太陽電池の共同研究を開始 | 853,212百万円 |
7752 | リコー | 屋外・宇宙用途向けのペロブスカイト太陽電池の開発 | 627,808百万円 |
5711 | 三菱マテリアル | ペロブスカイト太陽電池の開発に参画 ペロブスカイト太陽電池の開発を行うエネコートテクノロジーズへ出資 | 294,405百万円 |
4118 | カネカ | 高性能ペロブスカイト太陽電池の実用化技術開発を加速 | 234,600百万円 |
4362 | 日本精化 | 産総研との共同研究で新しい太陽電池に用いられる素材開発に成功 | 65,106百万円 |
4901 | 富士フイルムホールディングス | グループ会社の富士フイルム和光純薬がペロブスカイト型太陽電池関連試薬を研究 | 2,807,431百万円 |
6246 | テクノスマート | フィルム塗工乾燥機などを手掛ける ペロブスカイト太陽電池向けの装置にも対応可能としている | 19,694百万円 |
7282 | 豊田合成 | ペロブスカイト太陽電池の開発を手掛ける「エネコートテクノロジーズ」に出資 | 288,628百万円 |
4221 | 大倉工業 | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 「エネコートテクノロジーズ」に出資 | 25,314百万円 |
7259 | アイシン | 自社工場向けの太陽電池開発に取り組む ペロブスカイト太陽電池の研究開発にも取り組む | 1,099,136百万円 |
6925 | ウシオ電機 | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 電通大の円筒型のペロブスカイト太陽電池協力 | 202,787百万円 |
6407 | CKD | 電通大の円筒型のペロブスカイト太陽電池協力 | 139,961百万円 |
6804 | ホシデン | ペロブスカイト太陽電池事業に参入 2023年量産を目指す | 101,824百万円 |
4237 | フジプレアム | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 京都大学とともにペロブスカイト太陽電池の研究・開発 2021年に世界で初めてペロブスカイト太陽電池の量産に成功 | 12,242百万円 |
4633 | サカタインクス | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 ペロブスカイトPVインク | 58,073百万円 |
6753 | シャープ | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 CES2023にペロブスカイト太陽電池を参考出展 | 623,089百万円 |
6387 | サムコ | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 京都大学にペロブスカイト太陽電池向けALD装置を納入した実績 | 39,088百万円 |
6856 | 堀場製作所 | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 太陽電池材料の結晶性、元素分布、キャリア寿命などの分析など | 323,674百万円 |
6996 | ニチコン | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 エネコートテクノロジーズ、リコー電子デバイス(現:日清紡マイクロデバイス)と世界初のフィルム型ペロブスカイト太陽電池を活用した電子棚札システムを開発 | 103,428百万円 |
7912 | 大日本印刷 | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 | 1,101,746百万円 |
4063 | 信越化学工業 | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 | 8,260,446百万円 |
4620 | 藤倉化成 | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 | 14,101百万円 |
4963 | 星光PMC | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 | 16,464百万円 |
5201 | AGC | フィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画 | 1,125,835百万円 |
4107 | 伊勢化学工業 | ヨウ素の生産・販売 国内ヨウ素の約45%・世界生産量の約15%を生産 | 41,697百万円 |
1663 | K&Oエナジーグループ | ヨウ素の生産・販売 国内ヨウ素の約15%・世界生産量の約5%を生産 | 63,898百万円 |
8015 | 豊田通商 | K&Oエナジーグループの子会社「K&Oヨウ素」に出資(出資比率20%) | 1,986,257百万円 |
9967 | 堺商事 | 化学製品を取り扱う商社 ペロブスカイト化合物を取り扱う | 6,210百万円 |
1963 | 日揮ホールディングス | 「エネコートテクノロジーズ」に出資 | 445,530百万円(23.11.24時点) |
6255 | エヌ・ピー・シー | ペロブスカイト型に対応する薄膜系太陽電池製造装置を提供 | 16,958百万円(24.03.25時点) |
4360 | マナック・ケミカル・パートナーズ | 関連会社ヨード・ファインケムがヨウ素化合物を供給 | 5,718百万円(24.03.26時点) |
3132 | マクニカホールディングス | ペロブスカイト太陽電池の発明者「宮坂力」特任教授の指導の下、ペクセル・テクノロジーズ等と技術開発・実証事業 | 405,188百万円(24.05.27時点) |
5018 | MORESCO | ペロブスカイト太陽電池向け封止材の26年度以降の製品供給を目指す | 12,770百万円(24.05.27時点) |
7751 | キヤノン | ペロブスカイト太陽電池の耐用年数を従来の2倍(20~30年)に延ばせる保護層新素材を開発 | 5,813,875百万円(24.06.17時点) |
5020 | ENEOSホールディングス | ペロブスカイト太陽電池の原料「ヨウ素」を年間440トンに増産が報じられる | 2,447,510百万円(24.06.17時点) |
1605 | INPEX | ペロブスカイト太陽電池向けの原料「ヨウ素」を増産検討が伝わる。(現状:年間約600トン生産) | 2,855,721百万円(24.06.17時点) |
1407 | ウエストホールディングス | エネコートテクノロジーズと組み効率的にペロブスカイト太陽電池を設置できる手法を開発する | 124,504百万円(24.06.17時点) |
4182 | 三菱ガス化学 | 連結子会社「東邦アーステック」がヨウ素増産計画 全面操業で約400トン/年の計画 | 665,186百万円(24.06.24時点) |
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株・出遅れ株
それではペロブスカイト太陽電池関連株の本命株・出遅れ株をピックアップします。個人的な主観コミなのでその点はご理解ください😗
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 4237 フジプレアム
ペロブスカイト太陽電池関連株の本命株としてフジプレアムに注目。フジプレアムは光学フィルターや太陽光発電システムを手掛ける企業で、フジプレアムは京都大学とともにペロブスカイト太陽電池の研究・開発しているほか、京都大学の「フィルム太陽電池研究コンソーシアム」にも参画しています。
※フィルム太陽電池研究コンソーシアムは、ペロブスカイト太陽電池を中心としたフィルム太陽電池の実用化を加速することを目指す共同事業体。
フジプレアムは京都大学との研究によって、2021年に世界で初めてペロブスカイト太陽電池の量産に成功しています。フジプレアムはペロブスカイト太陽電池関連株の中では、かなり時価総額規模が小さいほうなので、テーマが話題になれば短期資金に真っ先に狙われやすい銘柄。タイミング次第では怖いものの、値動きとしては本命株と言えると思います。
ペロブスカイト太陽電池関連株 中核株 6502 東芝
東芝もペロブスカイト太陽電池関連株の中核的な企業といえそう。東芝はペロブスカイト太陽電池の開発に取り組んでいて、2018年に世界最大サイズの「703㎝2」のペロブスカイト太陽電池モジュールを開発、2021年9月にはこのサイズを維持したまま、新しい成膜法を開発することで15.1%という高効率のエネルギー変換効率を実現したと発表しています。
東芝は2023年度までにペロブスカイト太陽電池の研究開発を完了し、2025年度からの製品化と量産開始を目指す、としています。製品化&量産体制の時期まで言及している点は面白いですが、東芝は日本産業パートナーズ(JIP)らのTOBを受け入れたので、このままいくと2023年7月下旬には上場廃止になる見込み。TOB価格は4,620円。現時点の東芝の株価とギャップがありますが、今回のTOBは3分の2以上の株式を集められなければ成立しないので、不成立のリスクによるギャップだと思います。
一応東芝をペロブスカイト太陽電池関連株でピックアップこそしましたが、TOBを受け入れて2023年7月に上場廃止となる可能性がありますので、その点は理解しておいてください。TOB成立するとみるなら記事執筆時点(2023.04.13)の株価4427円は旨味がありますが。
ペロブスカイト太陽電池関連株 中核株 6752 パナソニック ホールディングス
パナソニックホールディングスもペロブスカイト太陽電池関連株として注目したい銘柄。パナソニックはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)とともにペロブスカイト太陽電池の開発に取り組んでおり、2020年には実用化レベルのモジュールで17.9%という高効率エネルギー変換効率を達成しています。パナソニックはガラスを基盤とする軽量化技術や、インクジェットを用いた大面積塗布法を開発したとのこと。
パナソニックは時価総額規模が大きいので、短期での値動きはそこまで面白味がないかもですが、ペロブスカイト太陽電池の中核銘柄として注目です。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 5711 三菱マテリアル
非鉄金属メーカーの三菱マテリアルもペロブスカイト太陽電池関連株として注目。三菱マテリアルはNEDOの「グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発」に参画し、ペロブスカイト太陽電池普及のための低コスト化、高性能化に向けた周辺材料の開発を行っています。
それと三菱マテリアルは、京都大学発のスタートアップ企業で、ペロブスカイト太陽電池の開発を行う「エネコートテクノロジーズ」へ出資している点も注目。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 4204 積水化学工業
積水化学工業もペロブスカイト太陽電池関連株の本命株として注目。積水化学工業はペロブスカイト太陽電池の開発に取り組んでおり、2022年12月には東京都とペロブスカイト太陽電池の共同研究を開始することを発表しています。2023年春から森ケ崎水再生センターにフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置して発電量のモニタリング、腐食耐久性の確認などを行う模様。
また2023年2月には、NTTデータとフィルム型ペロブスカイト太陽電池を建物外壁に設置した国内で初めての実証実験を2023年4月から共同で開始すると発表しています。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 4118 カネカ
総合化学メーカーのカネカもペロブスカイト太陽電池の研究開発を手掛ける銘柄。
カネカは自社設計のポリイミドを基板に用い、薄膜シリコン太陽電池の量産技術を活用することで世界最薄水準である約10μm厚の超薄型ペロブスカイト太陽電池を開発しています。
2022年3月にはNEDOの「グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発」の助成金交付決定を受け、高性能ペロブスカイト太陽電池の実用化技術開発を加速する、と発表。
カネカはフィルム型ペロブスカイト太陽電池における世界最高水準である20%に迫る変換効率を実現したらしいので、本命株として注目します。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 4362 日本精化
医薬品から工業用化学品までさまざまな精密化学品を手掛ける日本精化もペロブスカイト太陽電池関連株の一社。日本精化は2022年3月に「国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)」との共同研究でペロブスカイト太陽電池に用いられる素材開発に成功したと発表しています。
ペロブスカイト太陽電池には「ドーパント」と呼ばれる添加剤が使われているらしいのですが、これを必要とせずに耐久性の大幅な改善につながる可能性のある「新規有機ホール輸送材料」というのを開発したらしいです。
ペロブスカイト太陽電池は耐久性が課題でもありますので、日本精化のと産総研が開発した耐久性アップに貢献する素材はきたいできるのではないでしょうか。
ペロブスカイト太陽電池関連株は大型株が多いので日本精化の時価総額でもお手頃に見えます。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 6387 サムコ
半導体関連株のサムコもペロブスカイト太陽電池関連株として注目です。
サムコも京都大学の「フィルム太陽電池研究コンソーシアム」に参画する企業の一社で、2021年5月に京都大学にペロブスカイト太陽電池向けALD装置(成膜装置)を納入した実績があります。
サムコのALD装置は、大気にさらすことなく試料の出し入れが可能という特徴があるみたい。こちらもペロブスカイト太陽電池関連株として注目。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 4633 サカタインクス
サカタインクスは新聞や段ボール、食品パッケージなどの印刷に使用するインキ(インク)を製造している会社で、こちらも京都大学の「フィルム太陽電池研究コンソーシアム」に参画する一社です。
サカタインクスは2020年12月期(第2四半期)の決算説明資料で、今後のターゲット領域に「太陽電池」の分野を挙げ、戦略製品として「ペロブスカイトPVインク」をピックアップしています。サカタインクスも時価総額規模がそこまで大きいわけではないので注目したい銘柄。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 6804 ホシデン
コネクタやジャック、スイッチなどの電子部品を手掛けるホシデンもペロブスカイト太陽電池関連株として注目。ホシデンは2021年4月にペロブスカイト太陽電池事業に参入する、としています。ホシデンの関係会社であるホシデンエフディが有するタッチパネル製造ラインはペロブスカイト太陽電池の生産と親和性が高く既存の設備を有効活用できるとのこと。
将来的には海外拠点(韓国・ベトナム)のフィルム基材タッチパネルの製造ラインも活用して量産も視野に入れているようです。2023年からの量産を目指しているらしいので注目ですね。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 6246 テクノスマート
光学系に使用するフィルム塗工装置などを手掛けるテクノスマートもペロブスカイト太陽電池関連株として注目。テクノスマートはリチウムイオン電池向けの塗工乾燥装置を手掛けていて、ペロブスカイト太陽電池向けの装置もノウハウは従来の装置と基本的に一緒らしいので対応可能らしいです。
ペロブスカイト太陽電池が実用化すればテクノスマートにも商機がありそうですね。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 7282 豊田合成
トヨタ系の合成樹脂・ゴム部品を手掛ける豊田合成もペロブスカイト太陽電池関連株ですね。豊田合成は京都大初のペロブスカイト太陽電池開発ベンチャー「エネコートテクノロジーズ」に出資しており、両社はペロブスカイト太陽電池の技術課題である耐久性向上などに共同で取り組むとしています。
将来的には豊田合成が開発中の電子技術を活用した製品や、自動車部品への適用も検討するとのこと。ペロブスカイト太陽電池は自動車との相性も抜群な気がしますので面白そう。
ペロブスカイト太陽電池関連株 出遅れ株 4221 大倉工業
合成樹脂フィルムの大倉工業はもペロブスカイト太陽電池関連株。大倉工業はフィルム太陽電池研究コンソーシアムに参画しているのと、エネコートテクノロジーズへ出資しています。大倉工業の製品や加工プロセス開発に対して大きな相乗効果を生むとのこと。
大倉工業もペロブスカイト太陽電池関連株のなかでは時価総額規模がお手頃なのでもし人気が出ればおもしろいかも。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 6925 ウシオ電機
産業ランプ・産業用光源などを手掛けるウシオ電機も、京都大学の「フィルム太陽電池研究コンソーシアム」に参画する一社です。それとウシオ電機は電気通信大学と円筒型のペロブスカイト太陽電池を共同開発を行っています。
ペロブスカイト太陽電池は「薄くて軽い」「耐久性が弱点」という特徴から、劣化防止のために他の材料で挟み込んだ板状の形状のものが多いですが、電通大とウシオ電機は、シート状のペロブスカイト太陽電池を丸めてガラス管に入れて完全封止した円筒型のものを開発し、板状のものとは異なる使い方の実証試験を進めています。円筒型は壊れても取り換えが容易とのことで、建物リフォームでの設置に向いているらしい、
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 6996 ニチコン
コンデンサなどの電子部品を手掛けるニチコンも「フィルム太陽電池研究コンソーシアム」に参画する企業の一社です。さらにニチコンは京大発のベンチャー「エネコートテクノロジーズ」と「リコー電子デバイス(現:日清紡マイクロデバイス)」と世界初のフィルム型ペロブスカイト太陽電池を活用した電子棚札システムを開発した実績あり。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 4107 伊勢化学工業
伊勢化学工業はペロブスカイト太陽電池の材料になるヨウ素の生産・販売を手掛ける企業です。伊勢化学工業の国内のヨウ素生産量シェアは約45%、世界生産量シェアは約15%ととんでもない供給量を誇ります。
ペロブスカイト太陽電池が実用化に向かえば、ヨウ素の生産・販売で世界的な伊勢化学工業は恩恵がありそうですね。
※2024年06月24日(月)追記↓
伊勢化学工業の年間ヨウ素生産量を追記しておきます。
ヨウ素の世界生産量は年間約34,000トン。そのうち9割をチリと日本が占めています。
画像出展元:伊勢化学工業(https://www.isechem.co.jp/easyguide/)
日本はヨウ素の世界生産量の約30%を占め、伊勢化学工業は世界の約15%のヨウ素を生産しているとHPに記載があります。
ヨウ素の年間世界生産量34,000トン×15%=5,100トン
伊勢化学工業の自社HPによると同社のヨウ素年間生産量は約5100トンくらいだということですね。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 1663 K&Oエナジーグループ
K&Oエナジーグループもペロブスカイト太陽電池の材料であるヨウ素の供給でチャンスがありそうです。
K&Oエナジーグループは国内産ヨウ素の約15%、世界の約5%のシェア。伊勢化学工業にまでは及ばないものの、こちらもヨウ素では世界的な会社と言えると思います。
※2024年06月24日(月)追記↓
K&Oエナジーグループのヨウ素の年間生産量も追記しておきます。
K&Oエナジーグループの「K&Oヨウ素」は年間約1,600トンのヨウ素を生産しています。これは世界のヨウ素シェアの約5%。伊勢化学工業の3分の1くらいの生産量ですね。
国内トップの伊勢化学には少し及びませんがこちらもヨウ素の世界的サプライヤーと言えます。
ちなみに「K&Oヨウ素」はK&Oエナジーグループが80%、豊田通商が20%の割合で出資しています。
ペロブスカイト太陽電池関連株 出遅れ株? 9967 堺商事
堺商事は化成品、合成樹脂、電子材料、鉱山品などの化学製品を取り扱う中堅商社。電子材料の商材の一つで、ペロブスカイト化合物も取り扱っているのでこちらも関連株として注目。時価総額規模小さめで、出来高少ない板うすい銘柄なので、注目されたら一気に株価ぶっとぶ可能性があるかも。
ペロブスカイト太陽電池関連株 出遅れ株? 1963 日揮ホールディングス
2023年11月24日(金)追記↓
ペロブスカイト太陽電池関連株として日揮ホールディングスもピックアップしておきますね。
日揮ホールディングスは海外・国内の各種プラントの施設・設計・建設などを手掛ける総合エンジニアリング事業を手掛ける企業で、再生可能エネルギー事業にも積極的。
日揮ホールディングスは2022年5月にペロブスカイト太陽電池を開発する京都大学発のスタートアップ「エネコートテクノロジーズ」に出資したと発表しています。また、日揮は2024年にも苫小牧埠頭とエネコートテクノロジーズとの3社で北海道苫小牧市の物流施設にペロブスカイト太陽電池を設置する共同実証実験を開始する模様。
時価総額規模が大きいので大きな値動きに期待できるかは微妙ですが、いちおう関連株として注目か。
ペロブスカイト太陽電池関連株 出遅れ株? 6255 エヌ・ピー・シー
2024年03月25日(月)追記↓
ペロブスカイト太陽電池関連株の一角としてエヌ・ピー・シーも追記しておきますね。
エヌ・ピー・シーはFA(ファクトリーオートメーション)装置や太陽電池製造装置を提供している装置メーカーで、太陽電池製造装置は約30年に渡り提供してきた実績があります。
エヌ・ピー・シーは薄膜系太陽電池製造装置を提供しており、こちらはペロブスカイト型の太陽電池にも対応しています。
ペロブスカイト型太陽電池の製造工程はエヌピーシーが手掛ける薄膜系太陽電池の製造工程と共通する部分があるため、長年蓄積した薄膜系太陽電池製造装置の経験を活かし最適なご提案を行える、とのこと。
エヌ・ピー・シーは再エネ関連株のなかでも時価総額規模も手ごろですし値動きの軽さから短期~注記スタンスでも面白そうです。
ペロブスカイト太陽電池関連株 出遅れ株? 4360 マナック・ケミカル・パートナーズ
2024年03月26日(火)追記↓
マナック・ケミカル・パートナーズもペロブスカイト太陽電池関連株としてピックアップしておきますね。
マナック・ケミカル・パートナーズは難燃剤、医薬品、抗菌剤、動物用医薬品、食品添加物、写真感光材料、高機能性材料など様々な分野の先端技術産業に原材料を供給している会社ですが、関連会社のヨード・ファインケム株式会社がヨード化合物の製造・販売を手掛けている点に注目。
ペロブスカイト太陽電池に必要な「ヨウ素」を供給する銘柄として注目。ヨウ素銘柄の代表格である伊勢化学工業やK&Oエナジーよりも時価総額規模が小さいのでテーマが物色されれば短期的な買いは入りやすい銘柄だと思います。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 3132 マクニカホールディングス
2024年05月27日(月)追記
マクニカホールディングスもペロブスカイト太陽電池関連株としてピックアップしておきます。
マクニカは2023年10月に「港湾などの苛烈環境におけるPSC(ペロブスカイト太陽電池)の活用に関する技術開発(委託)」が、環境省の「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」に採択され令和5年度より3年間の技術開発・実証事業を開始することを発表しています。
この実証事業はペロブスカイト太陽電池の発明者である桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授の指導の下「ペクセル・テクノロジーズ株式会社」「株式会社麗光」と共同で行うとのこと。
また、マクニカは2022年から京都大学発スタートアップ「株式会社エネコートテクノロジーズ」のペロブスカイト太陽電池を採用した空気質センサを開発し、2023年6月より東京都の執務室内にて屋内におけるペロブスカイト太陽電池の有効性実証事業を行ってきた実績もあります。2024年3月にはペロブスカイト太陽電池・半固体電池を実装した新型の空気質センサを開発しています。
この空気室センサは従来製品よりさらに発電効率を高めた「ペロブスカイト太陽電池」を大面積で実装し発電量を増加させることに成功したとのこと。
マクニカもペロブスカイト太陽電池の実用化に向けてビジネスチャンスを得そうですね。
ペロブスカイト太陽電池関連株 出遅れ株 5018 MORESCO
2024年05月27日(月)追記
化学品メーカーのMORESCOもペロブスカイト太陽電池関連株としてピックアップしておきます。
MORESCOは特殊潤滑油やホットメルト接着剤(封止材)などの化学品を手掛けており、ペロブスカイト太陽電池向けでは「封止材」の需要を狙っています。
MORESCOは「ホットメルト接着剤」で培った技術などを基に、ガラス基板の有機ELディスプレイ用封止材を開発し中国や台湾のメーカーに供給しています。
ペロブスカイト太陽電池は有機ELはと同じく水分を忌避するため封止材には非常に高い保護性能が求められます。MORESCOの封止材はペロブスカイト太陽電池の発電層を劣化させない性能が確認されているとのこと。
折り曲げ耐性など課題もありますが、MORESCOは中期経営計画においてペロブスカイト太陽電池用封止材の開発を重点施策に掲げており、26年度以降の製品供給を目指す計画。
MORESCOは桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授(ペクセル・テクノロジーズ創業者)が23年10月に立ち上げた技術連携コンソーシアムに参画している点も注目。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株 7751 キヤノン
※2024年06月17日(月)追記
キヤノンもペロブスカイト太陽電池関連株としてピックアップしておきます。
2024年06月17日(月)、日経新聞ではキヤノンがペロブスカイト型太陽電池の耐用年数を従来の2倍の20~30年に延ばせる新素材を開発したと報じました。
この新素材はペロブスカイト太陽電池の発電を担う「ペロブスカイト層」を保護することに使い発電層に塗ることで劣化を防ぎ、製品寿命を延ばすことに寄与するとのこと。こちらの新素材は2025年から量産する計画だそうです。
ペロブスカイト太陽電池の劣化を防ぐ封止材では「MORESCO」も競合していますが、どちらが製品寿命を延ばせるのか。キヤノンは20~30年の寿命と報じられているのでキヤノンの方が優秀なのかな。
量産開始時期もMORESCOが26年度以降を目指す計画に対して、キヤノンは25年から量産開始なのでキヤノンに軍配か。どちらも引き続き注目したいです。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株? 5020 ENEOSホールディングス
※2024年06月17日(月)追記
ENEOSホールディングスもペロブスカイト太陽電池関連株として注目。ENEOSはペロブスカイト太陽電池の原料のひとつであるヨウ素を増産することを報じられています。ENEOSホールディングの傘下、JX石油開発が100億円以上を追加投資し、5年以内に生産能力を従来の2倍(年間440トン)に増やすとのこと。
ふむふむ。ヨウ素の生産能力を年間440トンに増やすかぁ。
これって多いの?少ないの?って感じですよね。
ヨウ素の世界生産量は年間約34,000トンで、そのうち30%を日本が占めています。
つまり日本のヨウ素年間生産量は約10,000トン。んで、ヨウ素で日本最大の「伊勢化学工業」がそのうち約半分(世界年間生産量の約15%)のおよそ5,000トンくらいを生産しているらしい。(伊勢化学工業のHP参考)
なので年間440トンは伊勢化学の年間生産量のおよそ10分の1いかないですかね。
ENEOSの時価総額に対して、伊勢化学の10分の1の生産量だと株価に与えるインパクトは少なそうな気がしますが、引き続き注目しておきます。
ペロブスカイト太陽電池関連株 本命株? 1605 INPEX
※2024年06月17日(月)追記
INPEXもヨウ素の生産を手掛ける会社なのでペロブスカイト太陽電池関連株として注目。INPEXのヨウ素年間生産量は約600トンくらいらしいですが、ヨウ素の増産にむけて検討態勢。増産でどれくらい生産量が増やせるかですけど、こちらも時価総額大きめですのでヨウ素増産だけでは大きくは株価動かないかも。
ペロブスカイト太陽電池関連株 出遅れ株 1407 ウエストホールディングス
※2024年06月17日(月)追記
ウエストホールディングスもペロブスカイト太陽電池関連株としてピックアップしておきます。
ウエストホールディングスは太陽光発電所の建設・保守・再生などを全国展開する再エネ関連株で、ペロブスカイト太陽電池の取り付け工事事業に参入しています。
京都大学発スタートアップ「株式会社エネコートテクノロジーズ」と組んで、効率的にペロブスカイト太陽電池を設置できる手法を開発しています。こちらも2025年以降の普及段階でビジネスチャンスを獲得するかもなので注目。
ペロブスカイト太陽電池関連株 出遅れ株 4182 三菱ガス化学
※2024年06月24日(月)追記
三菱ガス化学もペロブスカイト太陽電池関連株に加えておきますね。
三菱ガス化学は、連結子会社「東邦アーステック」が1988年よりペロブスカイト太陽電池の原料のひとつとなる「ヨウ素」の製造を行っています。で、東邦アーステックは2019年9月に、水溶性天然ガスおよびヨウ素の増産計画に着手したことを発表。そして2024年4月12日に新潟市西蒲区西川地区で進めてきた第2期設備建設工事を終え水溶性天然ガスの増産およびヨウ素の製造を開始したことを発表しています。
この増産計画はまだ途中で、2024年度以降も追加設備建設工事を進めて段階的に稼働設備を増やし2026年度にすべての設備を稼働させる計画。
全面操業時の生産能力は「天然ガス:約2,000万m3/年」「ヨウ素:約400トン/年」とのこと。
伊勢化学やK&Oエナジーグループに比べると、時価総額規模に対するヨウ素の生産能力はそれほど大きいわけではないですが、一応こちらもヨウ素関連株として注目しておきます。
ペロブスカイト太陽電池関連株 まとめ
ペロブスカイト太陽電池関連株については取り急ぎ以上です。
今後も新たな関連株が出てきたら追記すると思います。
ペロブスカイト太陽電池、割といろいろな分野で活躍できそうな技術ですし、今後ニュース番組などで取り上げられる機会も増えればその都度物色人気が巡ってくる可能性もあるかも。関連株は把握しておきましょう!
他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!
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はじめまして。
非常に丁寧で参考になる内容でした。
有益な内容だと思いましたので、私のブログでも本ページを紹介させていただきました。
ご迷惑だったら、申し訳ございません。
初めまして。
ペロブスカイト太陽電池は近い将来に大変有望だと思っていました。
Xからこのブログに辿り着きました。
綺麗に纏められており、参考になりました。
ありがとうございます。