こんにちは、かりんです🥰
2024年01月23日(火)に行われた日銀金融政策決定会合後の植田総裁の記者会見の要点をまとめておきます。
2024年1月 日銀政策決定会合 総裁会見 要点
・大規模金融緩和を現状維持
・我が国の景気の展望は緩やかに回復している。
・必要があれば躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる。
(以下:展望レポートから一部抜粋)
わが国の景気は緩やかに回復している。海外経済は、回復ペースが鈍化している。そうした影響を受けつつも、輸出や鉱工業生産は、横ばい圏内の動きとなっている。企業収益や業況感は改善している。こうしたもとで、設備投資は緩やかな増加傾向にある。雇用・所得環境は緩やかに改善している。個人消費は、物価上昇の影響を受けつつも、緩やかな増加を続けている。住宅投資は弱めの動きとなっている。公共投資は横ばい圏内の動きとなっている。わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比をみると、政府の経済対策もあってエネルギー価格の寄与は大きめのマイナスとなっているものの、既往の輸入物価上昇を起点とする価格転嫁の影響が減衰しつつも残るもとで、サービス価格の緩やかな上昇も受けて、足もとは2%台前半となっている。予想物価上昇率は、緩やかに上昇している。
質疑応答
■Q
前回会合から2%の物価安定目標に対する確度は変化はあるか?
→景気に関する基本的な見方は維持。賃金と物価の好循環が強まり基調的な物価上昇の確度は徐々に高まっていくと判断した。賃金から販売価格への波及も少しずつ反映しつつある。
■Q
マイナス金利解除を実行する際の留意点は?
→物価の持続的安定に至ったとするとマイナス金利を含めたさまざまな大規模金融緩和策を続けるかどうかの是非を検討していく。時期や具体的な内容はその時の金融情勢次第としか言えない。今後の景気に対する見方、賃金と物価の好循環が続くか確認していく。
ただ現時点で言えることは「出口の前後で大きな不連続性が発生するような政策は避けられる」とみている。
■Q
公表文に「2%物価安定目標達成に対する確度が少しづつ高まっている」という一文が加わったが、これは市場に対する政策変更が近いというメッセージか?
→これまでの物価見通しに沿って経済が進行しているということ。物価見通しは前回の見通しより若干下方修正しているが、これは原油価格の下振れを反映させたもの。ほかはほとんど変わっていない。(政策変更が近いというメッセージかどうかは明言せず。)
■Q
物価安定の目標達成には賃金が重要と言っていたが、3月会合で賃金の判断材料は得られるのか?
→毎回そうだが、会合までの期間で得られた情報をもとに丁寧に判断していく。
■Q
(金融政策に)地震の影響はあるのか?
→被災地の今後の動きを慎重にみていきたい。(消費マインドの影響など)
■Q
3月会合までの判断材料は多いのか?少ないのか?
→スケジュール通り、ある程度の情報は得られる。公表されているスケジュールをみて。
■Q
物価上昇の中身はエネルギーは下落しサービス価格は上昇しているが、これは日銀の理想的な物価上昇なのか?
→第一の力(輸入物価の上昇によるもの)は継続しつつもピークは過ぎた。
第二の力(賃金と価格の好循環によるもの)は昨年少しずつそろってきて徐々に強まってきている。物価安定2%の目標の確度は引き続き高まってきている。
■Q
金融緩和の出口に向かった条件は整ってきているのか?
→物価安定の確度は高まってきている。どれくらい近づいたかという定量的な回答は難しい。
■Q
マイナス金利政策は長期に続けることの負の影響はどう考えている?
→ある程度の副作用があることは否定できない。
ベネフィットとの関係で継続の是非を判断する。
■Q
マイナス金利を解除した場合、金融引き締めの効果があるが、利上げも同時に行うのか?
それともマイナス金利解除単体で行うのか?
→政策変更前後で大きな不連続性が発生するようなことは避けられるんじゃないかとみている。
■Q
支店長会議の結果、賃金周辺の情報収集はどう思っている?
→去年のこの時期と比べると早めに賃上げを決めた企業が多い。一部の企業は慎重である。賃金周りもまだ不確実性が高い。
■Q
GDPギャップ マイナス幅拡大しているけど?
→もう少し長い目でみれば大きな変化はない。ハッキリ大きくプラスに行かないと物価目標達成できないのか?と言われるとそういうわけではない。
■Q
マイナス金利政策9年目になるけど、効果と副作用はどんな感じなの?
→副作用もあるなかで物価目標の達成が見通せる状況であれば…(なんかごにょごにょ言ってたけど寝落ちしそうでよくわかんなかった)
■Q
マイナス金利を解除した場合のインパクトは?
→長く続いたマイナス金利を手じまう際には大きな不連続性がないように考えていきたい。
■Q
マイナス金利の解除=その先の利上げにつながる政策と考えていいのか?
→物価目標の達成が見通せる状況になった時に判断する(?)
■Q
サービス価格の上昇は宿泊価格の上昇の影響が大きいのでは?
→サービス価格の上昇には明らかに一時的と思われる要素も含まれる。日銀はそういう一時的なものを除いたら?という想定で分析している。で、徐々に上昇しているという分析をしている。
■Q
非連続的な政策は避けられるっていうのは?
→マイナス金利を解除したとしても緩和的な金融環境が当面続く、というのは言える。
■Q
市場では4月のマイナス金利解除を予想しているけど?
→その時その時の状況をみて判断するとしか言えない。
■Q
物価上昇が消費の足を引っ張っているのでは?
→物価上昇が消費の足を引っ張っているということは確かにあるが、年末年始の状況をみると別に悪くない。春以降、賃金の上昇がさらに続く。緩やかな物価上昇も続くとみている。
■Q
政策の転換を判断するうえで、実質賃金がプラスに変わることは必要な条件なのか?
→実質賃金がずっとマイナスであるという場合は物価目標の達成には遠い。
足元でマイナスでも近い将来プラスに転じるという見通しであれば、転換を妨げるものではないと考えている。
■Q
日本経済のデフレ脱却の局面にあるのか?
→すでにデフレの状況ではない。
■Q
能登半島地震の影響。被害の全容が見えてきたときに出口戦略に影響を与える可能性は?
→仮定の話だが、非常に大きなマイナスの影響があるならば出口の判断にも影響することはある。
現在のところは経済全体への深刻な影響はないとみている。今後については丁寧にみていく。
■Q
大企業の賃上げは進みつつあるが、中小企業の賃上げは慎重。中小企業の賃上げの、金融政策の転換の判断に占めるウェートは?
→大きなウェートはもつが、経済全体に与える中小企業の影響をみる。
■Q
中小企業の賃上げはどういうデータをみて判断するの?
→中小ふくめたすべての企業の賃金をみるのはだいぶ後のタイミングになってしまう。
大企業の賃上げ、中小企業の利益、サービス価格など他の経済の動きから中小企業の賃上げ状況を類推できる。あるいはヒアリングをする。総合的な判断をする。
■Q
ETF購入について。日銀のETF買い入れはすでにほとんど行われていないが、枠組みの排除や売却も考える時期なのか?
→ETFの買い入れは緩和策の一つとしている。
2%の物価安定目標の達成が見通せる段階で、引き続き買うかどうかは検討する。辞めるかどうかhその時の状況次第。
■Q
中小企業に賃上げできる体力があると思ってんの?
→中小企業といってもまちまちだからできるところとできないところがある。
■Q
選挙の近くでも重要な政策変更はあるの?
→選挙が近かろうが必要があればする。
■Q
長期金利の維持については?
→国債買いオペについても出口の前後で大きな不連続性が発生することがなるべくないようにと考えている。
■Q
アメリカが利下げ局面に入ったらどうするの?
→ソフトランディング期待が高まっている状況。米国含む海外経済は日本に影響を与えるので、そういう影響も含めて総合的に判断する。
■Q
2%目標を絶対視してていいの?
→インフレ目標はそう頻繁に変えるものではないと考えている。
■Q
マイナス金利解除の後は?達成の状況が継続すれば利上げするのか?
→そりゃそうだけど様々な不確実性があるからなんともいえない。
■Q
日経平均株価は過去最高値に近づいてるけど、足元の株価の動向はどう思ってる?
→株価の短期的な動きには詳細なコメントはしない。
企業収益見通しに楽観的な見方が強く、それが反映している動きとみている。
■Q
株価が高く為替も円安の状況で金融緩和を変更しないと「金融緩和策を変更できないんじゃないか?」と市場にみられるリスクがあるが、その点はどう思う?
→株価や為替にはもちろん注目しているが、これまでと同じやり方でやる。
物価安定目標のために政策を行っているだけ。
■Q
マイナス金利解除のような重要な政策の転換は展望リポートに合わせる必要はあるの?
→展望リポートがない会でも必要に応じて政策変更はする可能性がある。
■Q
マイナス金利解除とYCC修正はどっちが先?
→目標達成の確度が高まった時に、どういった順番で政策変更していくかはまだ決まっていない。その時の状況次第で判断していく。
■Q
マイナス金利解除後の緩和政策はどれくらい続くのか?
→緩和政策がどれくらい続くかは今申し上げられない。その時の状況次第。
まとめ
まとめると、こんな感じですかね😋
・景気展望は緩やかに回復
・必要があれば躊躇なく追加緩和を講じる
・第一の力(輸入物価上昇によるもの)は継続しつつもピークは過ぎた
・第二の力(賃金と価格の好循環によるもの)は徐々に強まりつつある
・賃上げは徐々に進む
・マイナス金利を解除したとしても引き続き当面は緩和的な金融政策が続く
・緩和策を変更するとしても出口前後で大きな不連続性が発生するような政策は避けられる、とみている。
「賃金と価格の好循環」は徐々に進む見通しで、マイナス金利解除してもすぐには全部の政策を変更することはないよという感じで丁寧な言葉選びでしたけど、なんとなく政策修正に向けて布石を打っているような印象も少し感じたかも。
取り急ぎ以上です!
2024年は日銀の大規模金融緩和政策の変更、マイナス金利政策解除が警戒されているので、引き続き日銀会合の際には会見もできるだけまとめていきたいと思います😋
他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!
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