グローバルニッチトップ銘柄　上場企業　一覧

※この記事は最後に2025年09月08日(月)に追記編集しました。

こんにちは、かりんです🥰
皆さん、グローバルニッチトップ(ＧＮＴ)企業って聞いたことありますか。
株探とかでも一時期特集されてたりしたので割と知ってる！って方も多いと思います。

グローバルニッチトップ企業とは、ニッチな分野の製品ながらもグローバル市場で高いシェアを確保し高い収益力をもつ優良企業のこと。

経済産業省が2013年と2020年に日本のグローバルニッチトップ企業100選を発表して話題になりました。

経産省がまとめたGNT企業100選は2020年版が最新ですが、2020年の前は2013年に発表されてたので、同じくらいのスパンで発表されるとしたら2026年とか2027年にまた発表があるかもですね！まぁまだなにも予告とかはないんですけど。

2020年版が最新版なので、若干古いとはいえグローバルニッチトップは経産省も認めたニッチな分野で世界に羽ばたく優秀な企業ですから、改めて把握しておくと良いと思います。

グローバルニッチトップ銘柄とは

グローバルニッチトップ企業とは、特定の製品分野で世界的トップシェアを有し、なおかつ高い収益力を有する企業のこと。比較的ニッチ(すき間)な分野に特化しつつも、グローバル市場で高いシェアを確保し収益力も高い。ニッチな分野の技術を追求しているので競合もそれほど多くないケースが多いですね。

ニッチな分野の製品メーカーは、一般的な知名度はあまり高くなくとも、その業界なら誰もが知ってるトップメーカーみたいな。それがグローバルニッチトップ企業です。

経産省がまとめたグローバルニッチトップ企業100選は上場企業だけじゃなく中小企業も含まれますので、このページでは日本の上場企業のみを抽出します。

グローバルニッチトップ銘柄　一覧

グローバルニッチトップ企業はいくつかのジャンルでわけられています。なのでジャンルごとに上場企業だけ抽出しました。あ、上場企業じゃなくても上場企業を親会社にもつ会社もあって、そういうのは親会社を抽出しています。

ＧＮＴ選出銘柄【機械・加工部門】

ＧＮＴ選出銘柄【素材・化学部門】

ＧＮＴ選出銘柄【電気・電子部門】

ＧＮＴ選出銘柄【消費財・その他部門】

個人的注目なグローバルニッチトップ銘柄

それではここからは個人的に注目しているグローバルニッチトップ銘柄を挙げておこーかと思います😋この項目はあくまで個人的主観コミなのでその点はあらかじめご理解くださいね！

個人的注目なＧＮＴ銘柄　6920 レーザーテック

はい、まずは言わずと知れたグローバルニッチトップ企業のレーザーテック。
レーザーテックは【電気・電子部門】から半導体マスク欠陥検査装置でＧＮＴに選出されています。

半導体マスク欠陥装置ってのは半導体製造の前工程のさらに前に作るやつ。透明なガラス板の表面に回路パターンを描画したやつです。

レーザーテックはフォトマスク欠陥検査装置で世界シェア60％を誇るのと、最先端半導体に用いられるEUV露光装置向けのフォトマスク欠陥検査装置では市場シェア100％と寡占状態。

まさに特定製品・技術分野世界シェアトップを誇るグローバルニッチトップ企業です。特に半導体分野は近年の生成ＡＩの普及に伴う需要増もあり、レーザーテックも2020年以降一気に株価をあげたことは良く知られていますね。半導体銘柄は何度も繰り返し物色が巡るビッグテーマで、レーザーテックも直近で再び注目を浴びつつあるような状況か。

レーザーテックの独占する市場は技術的な参入障壁も高く、また顧客もすでにレーザーテック製の装置を用いて量産体制を確立しているので一定の安心感はありますが、ライバル企業である米ＫＬＡがいずれEUV向けフォトマスク欠陥検査装置の分野に参入してくる可能性はちょっと警戒しておくべきか。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　4186 東京応化工業

東京応化工業も東京応化工業も【電気・電子部門】から半導体製造用フォトレジスト、高純度化学薬品でグローバルニッチトップ企業に選出されています。

東京応化工業のフォトレジストは光が当たることで性質が変化する感光材で、フォトリソグラフィというウェーハに回路を焼き付ける半導体製造の重要な工程で用いられます。東京応化工業のフォトレジストはグローバルシェア約26％で１位(2022年の見込み出荷数量ベース)。また、最先端半導体のEUV用フォトレジストではグローバルシェア38％と非常に高く、世界的な競争力を持ちます。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　6278 ユニオンツール

先日データセンター周辺機器系の関連株としてピックアップしたユニオンツールもグローバルニッチトップ企業として選出されています。

ユニオンツールは切削工具、特にPCB(プリント基板用)ドリルなどを主力とする精密工具メーカーで、ユニオンツールのPCB(プリント基板)用ドリルは世界トップシェアを誇ります。

プリント基板ってのは半導体とセットであらゆる電子機器には必要不可欠な部品ですので、これから生成ＡＩが普及していくにともなって需要はすさまじいと思われます。データセンター絡みでも需要を獲得しているのでこれも注目ですね。

ってか惚れ惚れするような美しいチャートですね。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　6376 日機装

日機装は【機械・加工部門】より「航空機逆噴射装置向けカスケード」って製品でグローバルニッチトップに選ばれている会社ですね。日機装は産業機器、医療機器、エネルギー関連事業を３本柱とする会社で、ＧＮＴ選出の製品「航空機逆噴射装置向けカスケード」は航空機用部品です。

具体的には航空機の着陸時にエンジンから噴き出すジェット気流を逆向きに制御して、制動力を高める装置の一部で、軽量かつ高耐久という特性があり、ボーイング・エアバス等の主要航空機メーカーに広く採用されています。グローバルシェアは90％を超えているらしく世界トップシェア。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　6814 古野電気

最近ぎゅんぎゅん株価を伸ばしている古野電気もグローバルニッチトップ企業に選出された銘柄です。
古野電気は船舶向けの電子機器メーカー　船舶用のレーダーや魚群探知機、航海支援システムなどを手掛ける企業。

ＧＮＴ企業としては【電気・電子部門】から商船向けレーダで選出されています。船舶向けレーダーは船が安全に航行するために必要不可欠な「船の目」として機能するもので、商船向けレーダーの世界シェアは4割以上とされています。

直近では穿破無向けのレーダーやソナーが海底構造や地形を把握するのに用いられる可能性から、レアアース関連株としても取り上げた銘柄。チャートがかなり堅調ですね。引き続き注目したい銘柄。これも素晴らしく美しいチャートです。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　5482 愛知製鋼

※2025年09月01日(月)追記

愛知製鋼も注目のグローバルニッチトップ選出企業です。
愛知製鋼は、おもに自動車に使われる特殊鋼や鍛造品、ステンレス鋼などを製造する特殊鋼メーカーの大手。

愛知製鋼は「Nd系異方性ボンド磁石」とかいうよくわかんない謎の磁石でＧＮＴに選出されています。これはネオジム（Nd）磁石の粉末と樹脂を混ぜて固めた磁石の一種。特に「異方性」という言葉が重要で、磁石の粉末の結晶の向きを製造工程で一方向に揃えることで特定の方向に強い磁力を発揮するようにしているんだって！強い磁力で、なおかつ複雑な形状に成功しやすい特徴があるため、自動車ではパワーシートやサンルーフ、リアワイパーなど、他にも電動工具やドローン、ロボットなどさまざまな分野にも用いられています。

愛知製鋼のNd系異方性ボンド磁石は「世界最強の異方性ボンド磁石」としてマグファインという製品名で提供されています。ネオジム系異方性ボンド磁石としては生産量ベースで世界シェア１位らしいですが、詳細な数値は不明。

自動車系だけでなくドローンやロボットなどさまざまな分野で活躍しそうな製品を供給している銘柄なので、今後も注目。チャートも最近良いよね。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　5726 大阪チタニウムテクノロジーズ

※2025年09月01日(月)追記

直近(2025年09月01日現在)で、物凄い上昇を見せている大阪チタニウムテクノロジーズ。
同社は日本におけるチタン素材のリーディングカンパニーで、チタン製品のもととなる「スポンジチタン」でＧＮＴに選出されています。

スポンジチタンとはチタン鉱石から四塩化チタンを取り出し、金属マグネシウムで還元して製造されるスポンジ状のチタンで、このままでは強度も加工性もないのですが、溶解・精錬してインゴッド化し、さらに鍛造・圧延など加工を経て工業製品として使えるようになるってやつ。要はチタン素材のもとですね。

で、チタンは軽量かつ高強度、腐食に強い、アレルギー反応も起こしにくいといった特性があるため航空・宇宙分野・発電プラント・化学プラント・医療分野などで必要不可欠な素材です。

直近でチタン関連が注目されているのは、前週に「米ボーイングが中国向けに最大500機の航空機販売契約で最終合意が近い」と一部メディアで報じられたことがきっかけっぽいですね。航空機の需要回復に期待が集まってる感じです。

ちなみに大阪チタニウムテクノロジーズとよく比較される東邦チタニウムという銘柄があります。東邦チタニウムもスポンジチタンを取り扱っている非鉄金属メーカーですが、「スポンジチタン」に関していえば大阪チタニウムテクノロジーズが世界最大手。東邦チタニウムはチタン以外にも多角的な事業展開をしているので会社規模は大きめですが、航空機向けなどの市場では大阪チタニウムテクノロジーズが圧倒的です。

だからＧＮＴに「スポンジチタン」で選出されているのは大阪チタニウムなんですね！

個人的注目なＧＮＴ銘柄　4216 旭有機材

※2025年09月01日(月)追記

旭有機材は旭化成系の化学系メーカーでプラスチック製バルブで「アサヒAVバルブ」という製品でＧＮＴに選出されている企業。

アサヒＡＶバルブは世界初のオールプラスチック製バルブで、軽量・錆びない・長寿命・耐薬品性・耐腐食性という特性をもち、プラント向け・半導体製造装置向けなど幅広い分野で活用されています。

で、世界のバルブ市場ではまだまだ金属製が大多数らしい。2020年7月に旭有機材がＧＮＴ企業100選に選定された時の旭有機材のリリースで「99％が金属バルブという世界市場において、プラスチックバルブのシェアは未だ1％程度、今後この置き換わりにより成長余地が十分にある」旨の内容がありました。これけっこう凄いですよね。既存の金属バルブがどんどんプラスチック製バルブに置き換わっていくとすればその需要は凄そう。

また今後は半導体製造装置向けでも伸びしろが見込まれているほか、国内で社会問題化している水道インフラの老朽化でも今後需要を伸ばす可能性があるかも。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　6524 湖北工業

※2025年09月08日(月)追記

湖北工業も追記しておきますね。湖北工業は光海底ケーブル関連株のまとめ記事でもピックアップした銘柄。
湖北工業は自動車向けの「アルミ電解コンデンサ用リード端子」と「海底ケーブル向けの光通信デバイス」で高いグローバルシェアを誇る企業です。

自動車向けの「アルミ電解コンデンサ用リード端子」では金額ベースでの世界シェア60%以上、数量ベースでも40%以上とトップシェアを誇りますが、グローバルニッチトップ企業100選には『海底ケーブル高信頼性光デバイス』で選出されています。湖北工業は海底ケーブルの中継器に使われる光アイソレータという部品でも世界シェア50％以上とトップシェアを誇るのでコレで選出されてるやつですね。

自動車向けの部品もトップシェアで凄いですけど海底ケーブルも今後世界的に需要が大きく増えそうですし、日本はＮＥＣなど海底ケーブル分野の世界的サプライヤーもありますから注目。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　6859 エスペック

※2025年09月08日(月)追記

エスペックは自動車、エレクトロニクス、医薬品など、さまざまな製品がどのような環境下で性能を維持できるかを調べるための環境試験装置の専門メーカーです。グローバルニッチトップ100選にも『温度や湿度、圧力などの環境因子を人工的に再現し、工業製品の信頼性を確保する環境試験器』で選出されています。

エスペックの環境試験装置は自社推定で国内シェア60％以上、世界シェア30％以上といずれもトップクラスのシェアを確保しています。自動車や家電、医薬品、半導体などさまざまな分野で試験装置を供給している点は強いですね。

エスペック、正直これまでノーマークでしたが直近チャートは堅調ですしジワジワ上昇って感じで良い。

個人的注目なＧＮＴ銘柄　7730 マニー

※2025年09月08日(月)追記

マニーは医療用機材の製造・販売を手掛ける会社で、歯科治療用・眼科治療用の器材を製造・販売しています。
グローバルニッチトップ企業としては「眼科ナイフ」で選出されています。マニーの眼科ナイフは世界シェア約70％を占めており、眼科手術用としては圧倒的なトップシェア。

マニーは金属の冷間鍛造と精密研磨を組み合わせた独自の技術を持っていることから、刃先がナノレベルで滑らかになり極めて鋭い切れ味と耐久性を両立しているらしい。眼科手術用のナイフとしては世界的な評価を受けている企業です。

個人的にマニーもノーマークでしたが世界シェア70％は凄いし、眼科手術がなくなることもなさそうだし良い企業ですね。チャートは若干伸び悩んでる感あるけど。

グローバルニッチトップ銘柄　まとめ

グローバルニッチトップ企業の上場銘柄まとめについては以上です！
今のところ2020年に経産省が発表したものが最新版なので、そろそろ次きそうですかね！次がきたらまたまとめようかな

いずれにしてもニッチな分野でグローバルシェアを獲りにいって高い収益力を実現してる企業とかかなり優良なので把握しておいても良いかも！

他にも次にくる有望テーマとか材料株とか、しっかりアンテナを広げておきましょう！

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