光半導体関連株 本命株・出遅れ株 一覧

光半導体関連株

 

※この記事は2024/02/16(金)に追記編集しました。

こんにちは、かりんです🥰

2024年01月30日(火)、経済産業省はNTTが主導する光技術を使った「光半導体」の研究開発に最大452億円を支援すると正式に発表しました。これにより光半導体や、光半導体が中核技術となる「IOWN構想」に関連する銘柄に注目が集まりました。

IOWN構想とは、「光技術」を応用して低遅延・低消費電力・大容量・高品質な通信ネットワーク環境の整備を目指す構想のこと。NTTが発起人となり、国内外の名だたる企業が参画する一大プロジェクトです。IOWN構想によってオール光通信の分野で日本が世界的なイニシアチブをとれれば、また日本が半導体大国として返り咲くことも夢じゃない、なかなかにビッグな構想です😍

そしてこのIOWN構想のキーとなるのが「光半導体」ってやつですね。

と、いうわけでこのページでは「光半導体関連株」について、本命株出遅れ株 一覧をわかりやすくまとめていきたいと思います。

このブログではすでにIOWN関連株についてはまとめたページがあって、そちらと少し似通う部分があると思いますが、IOWN関連株のまとめ記事は光デバイスよりもどちらかというと「IOWN構想に関わっている企業」を中心に取り上げているので、こっちのページではもう少し「光半導体(光電融合デバイス)」寄りの銘柄をメインにピックアップしようと思います。

IOWN関連株 本命株・出遅れ株 一覧はコチラ≫

光半導体関連株とは

光半導体

光半導体関連株とは光半導体に関連する技術や製品などを手掛ける銘柄の総称です。

「そもそも光半導体とはなにか?」ってところから解説しますね。

光半導体の正式名称は「光電融合デバイス」といいます。

こいつは電気回路と光回路を融合させて、従来では電気信号でやり取りしていた部分を「光信号」に置き換える技術が使われてる半導体デバイスですね。光信号の方が高速で大容量通信が可能、しかも電磁波による影響を受けにくいので伝送損失が低く長距離でも安定的にデータ伝送が可能というメリットがあります。

現在でも通信回線に光ファイバーを使っていますよね!

でも光信号で通信しているのはおもにケーブルでパソコンとかスマホとかの端末の中身は今でも電気信号で情報が処理されています。でも光半導体(光電融合デバイス)を使えば、PCやスマホなど端末の中身もすべて光で情報処理できる!

電気と違って光は熱を持たないので発熱を抑えられて高速かつ遅延のない大容量データの受け渡しと超低消費電力を両立できるようになります。

NTTは光電融合デバイス(IOWN構想)によって、従来の「消費電力100分の1」「伝送容量125倍」「遅延200分の1」を目指すらしい!すごい😍

このように「ネットワークは端末とかの内部も含めてできる限り電気を使わないで光で繋ごうよ!」ってのがIOWN構想で、その中核となる技術が光半導体(光電融合デバイス)なわけです。

光半導体、IOWN構想によって人類がまたひとつ次のステージへ行く!と言ったら言い過ぎかもですが、光半導体市場は2023年の465億米ドルから2032年には1,045億米ドルに成長すると予測されているみたい!まぁかなり夢のある技術ということですね!

日本が世界に先駆けてオール光通信IOWNでイニシアチブを取ってほしいものです!

光半導体のロードマップ

「あれ?全部光信号で処理するようになるなら、電気に変換する機能要らなくない?」って思いますよね。

たぶんなんですけど、いきなり端末の中身まで全部光信号に置き換えるのは無理で、じょじょに光に置き換えていくからとりあえず光電融合デバイスが必要ってことだと思っています。この部分はほんとかなり「たぶん!」なので話半分にみてもらえると。

IOWN構想では、まず「データセンター間の接続」をIOWN1.0として開始しており、こちらは2023年にすでに開始されているらしい。その後は2025年度にはボード間の接続2028年度にはチップ間の接続2032年度にはチップ内の光信号化を目指すらしい。

徐々に小型で微細な部分まで光で情報処理しようよ!って話ですね。

なので、ゆくゆく端末の中身もオール光通信になれば電子から光、光から電子に置き換える部分は必要なくなるかもしれないですが、今のところ要るよねって話だと思う。

光電融合デバイスのロードマップ
光電融合デバイスのロードマップ

画像引用元:光電融合デバイス実現に向けNEDOプロにNTTなどが採択、光チップレット技術ほか
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2401/31/news079.html

なお、NTTは2024年1月30日に「IOWN(アイオン)」として推進する光電融合技術を採用した半導体開発について、「NEDO ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の採択を受けたと発表しましたが、このプロジェクトに採択された技術はおもに2028年度以降のチップ間接続で用いられる技術の模様。

具体的には「光チップレット実装技術」「光電融合インターフェイスメモリモジュール技術」「確定遅延コンピューティング基盤技術」の3つ。

「光チップレット実装技術」は既存の半導体の微細化でもキーとなるチップレット技術を光半導体にも生かすってことだと思います。あとの二つはわかんない。

NEDOのプロジェクトに採択された3つの技術(2024.02.16追記ブロック)

※2024年02月16日(金)追記

NEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」プロジェクトに採択された3つの技術、改めて調べたので解説しておきます。

光チップレット実装技術

光チップレット実装技術画像出展元:https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1564943.html

チップレットとは、従来では1つのチップ上に集積していた大規模な回路をあえて複数の小さなチップに個片化し「インターポーザ」と呼ぶチップレット間をつなぐ基板上に乗せて大規模化して1パッケージに収める技術。

半導体は回路が微細化すればするほど高性能化・多機能化・低消費電力化・低コスト化するものなので、どんどんどんどん微細化してきたわけですが、微細化が進むことで製造時に不良品が出る率も高まります。この不良品のなるべく出ないように微細化を進める技術がチップレットです。

光チップレットってのは光半導体向けのチップレットですね。光電融合技術を用いたパッケージ内光配線技術の開発に取り組むとのこと。デバイスの圧倒的な低消費電力化も実現するらしい。

光チップレット実装技術はNTT、古河電気工業、NTTイノベーティブデバイス、NTTデバイスクロステクノロジ、新光電気工業が実施します。

光電融合インターフェイスメモリモジュール技術

光電融合インターフェイスメモリモジュール技術画像出展元:https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1564943.html

光電融合インタフェースメモリモジュール技術では、光ディスアグリゲーテッド環境に必須なメモリプール実現のため、テラビット級の高速光信号と低速メモリチップを接続する「Photonic MemoryGate」の研究開発を行なうらしいです。

はい、ぜんぜん意味わかんないですね😂
私もよくわかんないのですが、光電融合デバイスではメモリの書き込み速度より光の伝送速度の方が早い場合があるらしく、その場合にメモリ側で独自の制御が必要になり、その技術を開発する必要があるってことらしい。光電融合インターフェイスメモリモジュール技術はその技術。(だと思う)

光電融合インタフェースメモリモジュール技術の開発は、NTTとキオクシアが実施社となります。

確定遅延コンピューティング基盤技術

確定遅延コンピューティング基盤技術画像出展元:https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1564943.html

確定遅延コンピューティング基盤技術とは、分散配置されるデータ処理手段を確定的な遅延で繋ぐコンピューティング基盤の実現する技術。

「確定遅延って言われても😂」って感じで全然わかんないですよね!
でも、なんかIOWN1.0(データセンター間の接続)において「確定遅延」というのはどうやら目玉要素の一つみたいですよ。

IOWN1.0ではユーザーが独占的に帯域を使用できるのが特徴らしく、独占なので他のトラフィックの影響を受けない。だから遅延のゆらぎがゼロ、つまり「確定遅延(遅延量が変動しない)」というのが大きな要素。

通常、コンピューティングには不確定な遅延による処理待ちの時間がたくさん存在し、その不確定性を低減するために、端末/サーバー間である程度のバッファを設けるのが一般的らしいですが、はじめから遅延が確定できていればバッファは必要なく、処理全体の遅延影響を限りなく低減できて、待ち時間などの無駄な消費電力も削減できる

つーことで確定遅延で、かつ優れた電力効率で実行するコンピューティング基盤の実現を目指すってやつです。経済産業省の支援(最大:452億円)のうち、おおよそ4百数十億円の支援がコンピューティングの部分に充てられるそうなのでかなり重要な技術ですね。

ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業の実施社(代表提案者・共同提案者)の一覧
研究開発テーマ 代表提案者 共同提案者
光チップレット実装技術(委託) NTT NTTイノベーティブデバイス、古河電気工業、NTTデバイスクロステクノロジ、新光電気工業
光電融合インターフェイスメモリモジュール技術(委託) キオクシア NTT
確定遅延コンピューティング基盤技術(助成) NTT NEC、富士通

光半導体の「三種の神器」とは?

前述のとおり、光半導体とは正式には「光電融合デバイス」といって電気回路と光回路を融合させる技術が使われている半導体で、複数の部品が合わさった複合デバイスです。

んで、光電融合デバイスには欠かせない「3種の神器」と呼ばれる要素があるみたいです。
それがこれ。

①ロジックIC
複雑な信号を処理しアナログICに伝えるやつ
②アナログIC
ロジックICから出された信号を増幅&変換するやつ
③シリコンフォトニクス変調素子+薄膜レーザー素子
電気信号を光信号に変換しレーザーとして出力するやつ

「4つで草🤣」と思いがちですが、シリコンフォトニクス変調素子がアナログICが出力する電気信号を光信号に変換して、薄膜レーザー素子が光信号をレーザーとして出力するので③の2つはワンセットってことっぽい。
「薄膜レーザー素子」ってやつが、よく言われる半導体レーザーってやつだと思っている(たぶん。違ったらごめんなさい)

あと電子が通る銅配線のかわりにシリコンに光を通す「光導波路の設計技術」も光半導体に必要な技術。
それと半導体のさらなる微細化のカギとなる「チップレット」は光半導体の進化でもキーとなる可能性があるようですね。チップレットを活用した「半導体の高密度化・立体実装技術」に絡む銘柄も光半導体関連株の思惑株として浮上する可能性はあるかもしれません。

というわけでこの辺に絡んでいる銘柄は光半導体(光電融合デバイス)関連株としてチェックしておきたいかなと思います!


光半導体(光電融合デバイス)の注目部品・技術
■ロジックIC
■アナログIC
■シリコンフォトニクス変調素子
■薄膜レーザー素子(これが半導体レーザーってやつだと思う:レーザーダイオードなど)
■受光素子(フォトダイオード・イメージセンサーなど)
■光導波路
■立体実装・高密度化(チップレット)

光半導体関連株 一覧

光半導体関連株(光電融合デバイス関連株)リスト
コード 銘柄名 特徴 時価総額(24.02.13時点)
9432 日本電信電話 IOWN構想の親玉(発起人) NTTイノベーティブデバイス(旧:NTTエレクトロニクス)が光電融合デバイスを提供 16,389,607百万円
6758 ソニーグループ 光通信VCSEL技術・光通信用途など高品質・高性能なレーザーデバイス 18,584,252百万円
5802 住友電気工業 電線御三家の一角 光ファイバー 光通信システムを支える発光・受光デバイス 1,684,742百万円
5803 フジクラ 電線御三家の一角 光ファイバー 世界最高輝度を持つ高出力半導体レーザ技術など 505,039百万円
5801 古河電気工業 電線御三家の一角 光ファイバー 高機能・高出力の光半導体レーザ技術 光チップレット実装技術の開発実施社のひとつ 207,301百万円
6701 NEC オープン光ネットワーク製品「SpectralWave WXシリーズ」 2027年度にオープン光伝送市場においてシェア25%を目指す 確定遅延コンピューティング基盤技術の開発実施社の一社 2,636,821百万円
6702 富士通 IOWNに向けNTTと戦略的業務提携 光電融合製造技術の確立へ 富士通オプティカルコンポーネンツのLNアナログ半導体変調器事業を手掛ける 確定遅延コンピューティング基盤技術の開発実施社の一社 4,779,083百万円
6777 santec Holdings 光測定器・光部品などを手掛ける 半導体レーザー(波長可変レーザー)も 53,825百万円
6965 浜松ホトニクス 光技術に特化 フォトダイオード・フォトIC・イメージセンサ・赤外線検出素子・LEDなどの光半導体素子 926,450百万円
6613 QDレーザ シリコンフォトニクスIC光/電気変換チップ 半導体レーザ製品など 23,067百万円
6967 新光電気工業 光導波路付き基板(開発中) 半導体レーザー分野で採用されるガラス端子を供給 光チップレット実装技術の開発実施社のひとつ 745,744百万円
6728 アルバック 光導波路向け加工技術 最新チップレット集積向けプラズマエッチング技術 チップレット技術の思惑? 389,320百万円
6387 サムコ サムコのプラズマCVD装置(成膜装置)が光導波路の製造工程で用いられるっぽい 39,450百万円
4203 住友ベークライト 半導体向け封止材料で世界トップシェア40% ポリマー光導波路を提供 373,485百万円
6988 日東電工 電気回路基板とポリマー光導波路をシート状に一体成形した独自の光電変換モジュール 2,001,111百万円
6503 三菱電機 光ファイバー通信用光デバイス 4,660,501百万円
5232 住友大阪セメント 光電子事業を手掛ける 光電子事業では電気信号を光信号に変換するLN変調器が主力 124,273百万円
6971 京セラ 電子部品大手 半導体レーザー用セラミックパッケージなど 3,289,058百万円
7537 丸文 エレクトロニクス商社 半導体レーザ 光学部品を取り扱う 43,732百万円
2802 味の素 半導体パッケージ基盤の絶縁材料を手掛ける 光電融合技術向けの取り組みを強化 3,062,363百万円
6521 オキサイド 光学単結晶技術に強み さまざまな光デバイスを提供 思惑? 30,540百万円
7912 大日本印刷 次世代半導体パッケージ用インターポーザ 光電融合パッケージ用ポリマー光導波路付きガラス電気配線基板などを「SEMICON Japan 2023」に出展 1,344,598百万円
6315 TOWA チップレット向けモールディング装置 光半導体向けでもチップレットは有力な技術らしいので思惑株として注目 198,097百万円
6526 ソシオネクスト CPUチップレットの開発で台湾TSMC、米Armと協業 チップレット技術の思惑? 671,602百万円
6832 アオイ電子 チップレット集積で重要になる「再配線層(RDL)」をパネルレベルで多層化できる技術 チップレット技術の思惑? 36,360百万円
6235 オプトラン 光学薄膜成膜装置に強み 半導体光学融合分野を今後の成長源泉として睨む 思惑株? 80,820百万円
6834 精工技研 COMNEXT(2023)に光電融合向けELS用インターコネクト技術等を出展 13,804百万円

光半導体関連株 本命株・出遅れ株

それでは光半導体関連株本命株出遅れ株をピックアップしていきますね。この項目は個人的な主観を含むので参考程度にお願いしますね😋

光半導体関連株 本命株 9432 日本電信電話

9432日本電信電話
9432 日本電信電話

光半導体関連株の本命銘柄はやはりNTTですね。IOWN構想の親玉であるNTTが間違いなく大本命と言えると思います。

NTTグループはIOWN構想の中核技術となる光半導体(光電融合デバイス)の製品開発・市場投入を掲げてNTTイノベーティブデバイス(旧:NTTエレクトロニクスもこれに合併)を設立しています。IOWN構想で日本がオール光通信でイニシアチブを取り、光デバイス市場を牛耳りたい!ということですね!

もちろんIOWN構想はNTTだけでなく、国内外の錚々たる企業が名を連ねる一大プロジェクトですから、光デバイスで需要を獲得するのはNTTイノベーションデバイスだけではありませんが、IOWNの発起人で中心にいるNTTが一番おいしいところを得るのが当然のような気がしますね。まぁアメリカにおいしいところを持っていかれなければ。

IOWN関連株でも本命株としてピックアップしたNTTですが、もちろん光半導体デバイスの供給も真っ先にやるはずなので光半導体銘柄としても中核株と言えます。

なお、NTTはポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業に採択された3つの技術

「光チップレット実装技術(NTTが代表提案者)」
「光電融合インターフェイスメモリモジュール技術(キオクシアが代表提案者でNTTは共同提案者)」
「確定遅延コンピューティング基盤技術(NTTが代表提案者)」

これらすべての開発に絡んでいます。
NTTは時価総額が大きいですし値動き的にはそこまで激しくはならないかもですが、注目ですね。

光半導体関連株 本命株 6758 ソニーグループ

6758ソニーグループ
6758 ソニーグループ

ソニーグループも光半導体関連株の本命株として注目。ソニーグループの「ソニーセミコンダクタソリューションズ」はイメージセンサーを中心にイメージング&センシング事業を手掛ける会社で「光通信VCSEL技術」があります。

光通信VCSEL技術とは、短距離光ファイバー通信用の光源として用いられている波長850nm帯のマルチモードレーザーで、要は「半導体レーザー」の技術。ソニーセミコンダクタソリューションズの光通信VCSELは低消費電力での直接変調が可能というVCSELの特性を生かし、メガデータセンターで用いられる光通信モジュール用の光源として使用されています。まさに光半導体関連株のど真ん中ですね。

そもそもソニーの得意とするイメージセンサーというのも受光した光を電気信号に変換する半導体で光半導体の一種ですし。

またソニーはIOWN構想においてもNTT、インテルと並んで発起人となっている創設メンバーの一社。IOWN関連株としても本命株。光半導体銘柄としてもド本命と考えて良いと思います。

光半導体関連株 本命株 5801 古河電気工業

5801古河電気工業
5801 古河電気工業

古河電気工業も光半導体関連株として注目。古河電工はIOWN構想のスポンサーメンバーとして名を連ねる企業で、IOWN関連株としてもピックアップした銘柄。

古河電工は「FITEL」という光ファイバーケーブルや光半導体レーザ、その他光部品製品のブランドを持っており、長年にわたり光製品を供給してきた会社です。光半導体レーザーは1988年に製造し30年以上にわたる製造実績があり、光通信において最重要である高出力化技術に定評あり。都市間のような1000kmを超える長距離通信からデータセンター内のような短距離通信まで幅広い市場に向けて製品を提供しています。

古河電工を含む「電線御三家」は各社、光ファイバーケーブルや光通信用の部品などを提供しているのでどれも光半導体関連株といえますが、古河電工は御三家のなかで時価総額規模が小さいので値動き的注目。

※2024年02月16日(金)追記↓
古河電気工業は「光チップレット実装技術」にも絡んでいます。
NEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の研究テーマである光チップレット実装技術は、NTTが代表提案者ですが、「NTTイノベーティブデバイス」、「古河電気工業」、「NTTデバイスクロステクノロジ」、「新光電気工業」も共同提案者として名を連ねています。

光半導体関連株 本命株 5802 住友電気工業

5802住友電気工業
5802 住友電気工業

住友電気工業も電線御三家の一社ですね。住友電工もIOWN構想のスポンサーメンバーです。住友電工も光ファイバーケーブルや光デバイスを供給しています。光デバイスでは半導体レーザー、フォトダイオード、基幹システムの光コヒーレント通信装置を実現する波長可変レーザや光レシーバなど各種発光・受光デバイス製品群を供給しています。こちらも光半導体関連株として注目。住友電気工業は電線御三家のなかでは一番時価総額が大きめ。

光半導体関連株 本命株 5803 フジクラ

5803フジクラ
5803 フジクラ

電線御三家のフジクラも注目。フジクラはIOWN構想の一般メンバーで古河電工、住友電工と同じく光ファイバーや光通信用部品を提供しています。フジクラは世界最高輝度をもつ高出力半導体レーザ技術があるらしいので、こちらも光半導体関連株として注目。

光半導体関連株 本命株 6701 NEC

6701NEC
6701 NEC

NECも光半導体関連株として注目です。NECは2022年9月に「オールオプティカルネットワーク」の市場創出を目指し同分野の事業を強化すると発表。オールオプティカルネットワークってのは、ネットワークから端末にいたるすべての通信を光ベースの技術で構築するってやつなので、まぁIOWN的な考え方です。

NECはオールオプティカルネットワークの市場創出の第一弾として光伝送装置のオープン仕様に準拠したオープン光トランスポート装置「SpectralWave WXシリーズ」を発売。

NECは、2027年度にオープン光伝送市場においてシェア25%を獲得し、オールオプティカルネットワーク事業のリーディングカンパニーになることを目指す、としています。事業的にはIOWNど真ん中で、こちらも光半導体関連株の一角として注目です。

※2024年02月16日(金)追記↓
NECはNEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の研究テーマの一角である「確定遅延コンピューティング基盤技術」の開発実施社の一社です。代表提案者はNTTで、共同提案者がNECと富士通。

「確定遅延コンピューティング基盤技術」とは、IOWNの目玉要素のひとつである「確定遅延」を活かすコンピューティング基盤の実現を目指す技術ですね。詳しくは上のほうに追記したので。
確定遅延コンピューティング基盤技術をNTTと共同で開発するNECはやはりIOWN関連、光半導体関連株の本命といえそうです。

光半導体関連株 本命株 6702 富士通

6702富士通
6702 富士通

富士通もIOWN構想のSponsor Members(スポンサーメンバー)の一社で、富士通は2021年4月26日に、NTTと「持続可能な未来型デジタル社会の実現」を目的とした戦略的業務提携に合意したと発表。これはIOWN構想にむけた戦略的業務提携で、「光電融合製造技術の確立」「通信技術のオープン化の推進」「低消費電力型・高性能コンピューティング実現に向けた共同研究開発」を進めます。

この提携のうち「光電融合製造技術の確立」においては、NTT子会社のNTTエレクトロニクスが富士通子会社の富士通アドバンストテクノロジの株式66.6%を富士通から取得し、NTTエレクトロニクスクロステクノロジとなりNTTの光通信用LSI技術と富士通の半導体実装技術の融合を目指して事業を開始。

のちに、2023年8月にNTTエレクトロニクスは「NTTイノベーションデバイス」と合併し、NTTエレクトロニクスクロステクノロジは「NTTデバイスクロステクノロジ」に社名変更しています。

富士通はNTTの光デバイス市場に大きく絡んでいる会社と言えますね。
また富士通グループの「富士通オプティカルコンポーネンツ」はLNアナログ半導体変調器など光デバイス事業を手掛けているので、こちらもIOWN構想による光デバイス市場拡大で恩恵がありそうですね。

※2024年02月16日(金)追記↓
富士通はNEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の研究テーマの一角である「確定遅延コンピューティング基盤技術」の開発実施社の一社です。代表提案者はNTTで、共同提案者がNECと富士通。

NECと並んで富士通もIOWN関連株、光半導体関連株の本命として注目です。

光半導体関連株 本命株 6777 santec Holdings

6777santec Holdings
6777 santec Holdings

santec Holdingsは光半導体関連株の本命株として注目したいですね。
santecは光通信用部品・光測定器を製造・販売を手掛けており、光通信用の部品にMEMS技術を適用するべく取り組んできた会社です。

MEMS(メムス)とはMicro Electro Mechanical Systems」の頭文字を取ったものであり、直訳すると「微小電気機械システム」。要は電気で動く非常に小さな機械のことです。

MEMSは半導体プロセス技術を応用して作られるため数ミクロンの精度で小さな機械を作れ、様々な部品を劇的に小型化することが可能。また、半導体と同じく一度に沢山の部品を作れるため、部品の価格を安くすることも特徴。

santecは2002年から光通信用の部品にMEMS技術を適用するべく取り組んできており2003年にMEMSを用いた可変光減衰器を製品化。可変光減衰器は電気でたとえると可変抵抗器のようなもので、光通信網のあらゆる場所で使用される重要な光部品らしく、すでに世界中の光通信システムの中で通信インフラを支えています。

santecもIOWN構想の一般メンバーとして名を連ねる企業ですし、オール光通信分野で恩恵を受ける可能性の高い一社として注目。santecは時価総額規模も小粒というほどではないですが、お手頃ですし値動き的な妙味もあると思います。

光半導体関連株 本命株 6965 浜松ホトニクス

6965浜松ホトニクス
6965 浜松ホトニクス

浜松ホトニクスも光半導体関連株の一角として注目。浜松ホトニクスは光技術に特化した会社フォトダイオード・フォトIC・イメージセンサ・赤外線検出素子・LEDなどの光半導体素子を開発・製造しています。

浜松ホトニクスの光半導体素子は宇宙分野や自動車のリモートセンシング技術、産業用ロボット、半導体製造装置分野など幅広い分野で用いられており、複数のテーマに絡んでいるので複合的なテーマ株として注目ですね。また浜松ホトニクスもMEMS(メムス)技術を用いて光半導体素子を開発しています。
光技術といえば浜松ホトニクス。光半導体銘柄としても注目。

光半導体関連株 本命株 6613 QDレーザ

6613QDレーザ
6613 QDレーザ

半導体レーザー技術を用いたデバイスを開発するQDレーザも光半導体関連株と言えると思います。
QDレーザはシリコン基板上に受光器などの素子を集積する技術「シリコンフォトニクス」に、量子ドットレーザを組み込むことで100倍の処理速度、1/10倍の電力消費量、1/100倍の実装面積を目指しています。光半導体のど真ん中ですね。

QDレーザはいつみても赤字なのが気になりますが、量子ドットレーザを組み込んだシリコンフォトニクスには期待したい。赤字だけど。

光半導体関連株 本命株? 6967 新光電気工業

6967新光電気工業
6967 新光電気工業

半導体パッケージやリードフレームを手掛ける新光電気工業も光半導体関連株として注目。新光電気工業は半導体レーザー分野で採用されるガラス端子を供給しているほか、半導体パッケージ用基板として光導波路付き基板を開発中

光導波路とは光学的な特性をもつ物質で作られた通信に光を用いる伝送路のことで、光半導体の要の一つですね。

ただ、新光電気工業は2024年8月下旬にTOBの予定があります。
2023年12月に親会社の富士通が新光電工の株を産業革新投資機構(JIC)に売却すると発表。JICは大日本印刷・三井化学と共同で2024年8月下旬をメドに富士通の持ち分以外の株式に対しTOBを実施する予定です。TOB価格は5920円なので、この価格以上には上がらなそう。逆に大きな下落もないと思いますが。

TOB時期までの期間が長いのでこの価格で落ち着いているだけなので。余力がある方は眠らせておけば8月には少し高値で売れるってやつですね。

光半導体関連株 本命株 4203 住友ベークライト

4203住友ベークライト
4203 住友ベークライト

住友ベークライトは樹脂加工大手で、半導体向け封止材料で世界40%とトップシェアを誇る会社ですね。住友ベークライトはオリジナルのポリマー材料と独自製法を用いた「光通信用ポリマー光導波路」も手掛けています。住友ベークライトのポリマー光導波路は光伝搬損失が低く、柔軟な素材なので光通信や光センシングにおいて光ファイバでは設計が困難な狭所での光配線に最適とのこと。

住友ベークライトは半導体材料銘柄としても注目ですが、光半導体関連株としても注目ですかね。

光半導体関連株 本命株 6988 日東電工

6988日東電工
6988 日東電工

日東電工は超高速・大容量通信の技術革新に貢献するプラスチック光ファイバー(POF)を手掛ける会社。
日東電工のPOFは電気ケーブルに対しては軽量・耐ノイズ性、ガラス光ファイバーに対しては柔軟・加工性の面で優れ、あらゆる分野での活用が期待されるらしい!

で、日東電工はPOFに加え、電気回路基板とポリマー光導波路をシート状に一体成形した独自の光電変換モジュールも開発。POFと光電変換モジュールを組み合わせたアクティブ・オプティカル・ケーブル(AOC)は業界初で、VRや4K・8Kディスプレイとの接続、データセンタ向け、遠隔医療などさまざまなシーンで活躍が期待されるとか。

独自の光電変換モジュールってやつは、まさに光半導体に用いられるやつだと思いますのでこちらも注目かも。

光半導体関連株 出遅れ株 7537 丸文

7537丸文
7537 丸文

丸文は半導体商社関連株でもピックアップした銘柄で、IC集積回路などの半導体や電子応用機器など国内外の先端エレクトロニクス製品を取り扱う商社。丸文は半導体レーザなどの光学部品も取り扱ってるので一応取り上げます。エレクトロニクス商社なら光学部品ってだいたい扱っているのかな?全部は調べてないけど、半導体商社銘柄で光学部品を扱ってるっぽかったのが丸文だったので。

光半導体関連株 出遅れ株? 2802 味の素

2802味の素
2802 味の素

ご存じ、うまみ調味料の味の素。味の素はもちろん調味料や家庭用食品で有名ですが、実は半導体パッケージ基盤の絶縁材料を手掛ける半導体関連株でもあります。

味の素は2022年に今後、半導体チップの電気配線を光配線に置き換える光電融合技術の推進に取り組む姿勢を示しています。すでに半導体パッケージ絶縁材料で実績がありますし、光電融合デバイス向けの取り組み強化も期待できそうか。時価総額は大きめ。

光半導体関連株 出遅れ株? 6235 オプトラン

6235オプトラン
6235 オプトラン

光学薄膜成膜装置に強みをもつオプトランも光半導体関連株として注目。
オプトランは光学分野での新たな可能性にチャレンジする技術開発型企業で、今後の成長戦略で「半導体光学融合」分野を成長の源泉として捉えている模様。まだ思惑株ですが、一応ピックアップしておきます。

光半導体関連株 出遅れ株 5232 住友大阪セメント

5232住友大阪セメント
5232 住友大阪セメント

住友大阪セメントは住友系のセメントメーカーですが、半導体製造装置用材料事業や光電子事業を育成中。
光電子事業では電気信号を光信号に変換するLN変調器が主力なので、これは光電融合デバイスの一種だと思います。光半導体関連株の出遅れ株として注目するのも面白いかもですね。

光半導体関連株 本命株 6728 アルバック

6728アルバック
6728 アルバック

※2024年02月16日(金)追記

半導体製造装置関連株のアルバックも光半導体関連株として注目。アルバックはFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置や半導体製造装置、電子部品製造装置を手掛ける銘柄で、半導体製造装置においては薄膜(はくまく)形成装置であるスパッタリング装置やCVD装置、イオン注入装置などを提供しています。いずれも前工程に用いる装置。

で光半導体関連株としては光導波路向け製造プロセスの技術がある模様。光導波路(石英系)の作成は石英系ガラス膜の堆積技術とエッチング微細加工技術とが基本となるようで、アルバックはICEPT2020にてFOWLP微細加工用ドライエッチング技術を発表しています。

またアルバックの研究開発向けNLDドライエッチング装置「NLD-570」という装置は光デバイス(回析格子や変調器、光導波路や光スイッチ等々)向けにも用いられるようです。

さらにアルバックは最新チップレット集積向けプラズマエッチング技術について、世界最大規模の半導体実装学会2023 IEEE 73rd Electronic Components and Technology Conference(ECTC 2023)で発表するなどチップレット技術の思惑も。半導体製造装置関連株としてだけでなく、光半導体関連株としても注目したい銘柄ですね。

光半導体関連株 本命株 6387 サムコ

6387サムコ
6387 サムコ

※2024年02月16日(金)追記

サムコも半導体製造装置関連株の一社。サムコも半導体製造の前工程におけるCVD装置、ドライエッチング装置、ドライ洗浄装置などを手掛ける銘柄です。光半導体関連株としてはサムコの「プラズマCVD装置(成膜装置)」が光導波路の製造工程で用いられるようです。

光導波路は光デバイスにとって重要な部品だと思いますので、こちらも注目しておきます。半導体銘柄のなかでも時価総額規模そこそこお手頃ですし値動き的にも面白そうですね。

光半導体関連株 まとめ

光半導体関連株(光電融合デバイス関連株)のまとめ記事は取り急ぎ以上ですね。

光半導体はIOWN構想に欠かせない最重要技術ですし、今後も注目されるテーマだと思います。半導体関連株は裾野が広くて混乱しがちですが、直近の本命テーマなのでしっかり把握しておきたいですね。

他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!

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