こんにちは、かりんです🥰
この記事では最近、けっこう話題のダイヤモンド半導体関連株についてまとめたいと思います。
このブログではすでに半導体関連株についての記事が複数ページあるので、また半導体関連株の記事が増えちゃうとちょっとわかりにくくなるかもだけど、まぁ「半導体は産業のコメ」と言われるほど重要な産業の中枢を担うものですし、常に進歩を続けている分野なので仕方ないですね!
できるだけわかりやすくまとめられるように頑張るのでしっかり把握しておきましょう!
ちなみに他の半導体関連株の記事は以下のページです。
半導体関連株 本命株・出遅れ株 一覧
パワー半導体関連株 本命株・出遅れ株 一覧
AI半導体関連株 本命株・出遅れ株 一覧
半導体人材・AI人材関連株 本命株・出遅れ株 一覧
シリコンアイランド(九州関連株) 本命株・出遅れ株 一覧
では、ダイヤモンド半導体関連株について本命株・出遅れ株 一覧をまとめていきますね!
ダイヤモンド半導体関連株とは
ダイヤモンド半導体関連株とは、ダイヤモンドを用いた次世代パワー半導体の研究開発、それと切断や研磨などの加工に関連する製品・サービスを手掛ける銘柄の総称です。
ダイヤモンド半導体はおもに「パワー半導体分野」の活用に期待されています。
パワー半導体っつーのは「電力の変換や制御を担う半導体」ですね!
現在のパワー半導体はほとんどが「シリコン(Si)」のものですが、さらに高性能な次世代パワー半導体としてこの3つが台頭してきています。
窒化ガリウム(GaN)
酸化ガリウム(Ga203)
ダイヤモンド半導体はこれら3つのさらに先を行く技術と考えるとわかりやすいかと思います。
もし理想的なダイヤモンド半導体ができれば、その物理性質からこれら3つの次世代パワー半導体よりも高い性能が得られるらしい!
ちなみにダイヤモンドの特性上「半導体素子(デバイス)として使えばとんでもない性能になる!」ってことはだいぶ昔からわかってたそうで研究開発の歴史は30年以上あるらしいです。が、加工が難しかったり長時間動かすと劣化が激しい、などの理由で実現化が難航していた模様。
でも近年では技術の向上によりダイヤモンド半導体研究も進んでいるらしく、2023年4月に佐賀大学がパワー半導体のダイヤモンド半導体デバイスで、世界初となるパワー回路を開発したと発表しています。
佐賀大学が開発したダイヤモンド半導体パワー回路は10ナノ秒(ナノは10億分の1)を切る高速で半導体の基本動作である「オン」と「オフ」を高速で繰り返すスイッチングが可能で、さらに190時間の長時間連続動作でも劣化が見られなかった模様。
佐賀大学によるダイヤモンド半導体の特性はコチラ↓
シリコン(Si) | 炭化ケイ素(SiC) | 窒化ガリウム(GaN) | ダイヤモンド | ダイヤモンド半導体の特性 | |
---|---|---|---|---|---|
バンドギャップ | 1 | 2.9 | 3 | 4.9 | 5倍の高温で動作 |
絶縁破壊電界強度 | 1 | 9.3 | 16.6 | 33 | 33倍の高電圧で動作 |
熱伝導度 | 1 | 3.8 | 1.2 | 17 | 17倍放熱しやすい。温度上昇がない。 |
バリガ性能指数 | 1 | 580 | 3,800 | 49,000 | 5万倍大電力で高効率のデバイス特性 |
ジョンソン性能指数 | 1 | 420 | 1,100 | 1,225 | 1,200倍の6G向け高速パワーデバイス特性 |
ちょっといろいろ難しい言葉が出てきましたが、まぁとにかく理想的なダイヤモンド半導体が実現すればはシリコンのものに比べて約5万倍以上の大電力効率化、約1,200倍の高速特性が期待できるとのこと。すごい!報道だと3年後の実用化を目指すとしています。早ければ2025年、2026年あたりにはダイヤモンド半導体が実用化されるかもしれない!
ダイヤモンド半導体は宇宙分野との相性バツグン!
ダイヤモンド半導体は、EV(電気自動車)の電力制御用デバイスやネクスト5G基地局向け、量子コンピューターなどのほか、熱や放射線への耐性が優れていることから人工衛星など宇宙分野での活躍も期待されています。
ダイヤモンド半導体関連のニュースはEV関連株、量子コンピューター関連株、宇宙関連株などにも刺激になりそうですね。
ダイヤモンド半導体関連株 一覧
コード | 銘柄名 | 特徴 | 時価総額(24.01.18時点) |
---|---|---|---|
7794 | イーディーピー | 人工ダイヤの原料の種結晶を販売 ダイヤモンドデバイス研究用基板を提供 | 20,754百万円 |
5802 | 住友電気工業 | 合成ダイヤモンド単結晶「スミクリスタル」の各種工業用素材製品を製造・販売 | 1,514,839百万円 |
3446 | ジェイテックコーポレーション | SiCやGaN基板、単結晶ダイヤモンド基板を高速、高精度に平坦化できる装置 | 12,754百万円 |
5381 | Mipox | ダイヤモンドウェーハのエッジ研磨加工サービス | 6,359百万円 |
7347 | マーキュリアホールディングス | 工業用ダイヤモンドの輸入販売も手掛ける包装機械メーカーのミューチュアルを買収 | 14,964百万円 |
1514 | 住石ホールディングス | グループ傘下「ダイヤマテリアル」が工業用の人工ダイヤモンド製造販売 | 107,244百万円 |
6768 | タムラ製作所 | カーブアウトベンチャーのノベルクリスタルテクノロジーが佐賀大学と酸化ガリウム半導体分野で共同研究した実績。佐賀大学はダイヤモンド半導体研究で実績があるため、この分野でも期待か。 | 44,945百万円 |
6902 | デンソー | トヨタと共同出資のミライズテクノロジーズがOrbrayとダイヤモンドパワーデバイスの共同研究 | 7,203,393百万円 |
7203 | トヨタ自動車 | デンソーと共同出資のミライズテクノロジーズがOrbrayとダイヤモンドパワーデバイスの共同研究 | 47,827,386百万円 |
7189 | 西日本フィナンシャルホールディングス | 傘下の西日本シティ銀行系の投資ファンドがダイヤモンド半導体の研究開発を行うスタートアップ「Power Diamond Systems」に出資 | 243,550百万円 |
6146 | ディスコ | 思惑株?半導体向け切断・研削・研磨装置で世界首位 ダイヤモンドデバイス向けのダイシングソー、グラインダ、レーザソーでのテストカットを受け付けているらしい | 4,263,867百万円 |
6140 | 旭ダイヤモンド工業 | 思惑株?ダイヤモンド工具の大手 SiC半導体向けにも提供 | 44,469百万円 |
5331 | ノリタケカンパニーリミテド | 思惑株?シリコン、セラミックス、サファイア、SiCなどの加工用ダイヤモンド工具 | 107,462百万円 |
6166 | 中村超硬 | 思惑株?ダイヤモンド等の高硬度材料の微細精密加工 単結晶SiC? スライス加工向けダイヤモンドワイヤなども手掛ける。思惑株? | 4,342百万円 |
6338 | タカトリ | 思惑株?サファイアやSiCに代表される硬脆性材料の精密切断加工機メーカー | 23,229百万円 |
ダイヤモンド半導体関連株 本命株・出遅れ株
それではダイヤモンド半導体関連株の本命株・出遅れ株をピックアップしていきますね。この項目は個人的な主観を含むので参考程度にお願いしますね😋
ダイヤモンド半導体関連株 本命株 7794 イーディーピー
ダイヤモンド半導体関連株の本命株として注目したいのはイーディーピー。
イーディーピーは人工ダイヤの原料となる種結晶を製造販売している会社で、現状では人工宝石メーカー向けへの販売が中心ですが、半導体分野向けにも人工ダイヤモンドの研究用基板を提供しています。ダイヤモンド半導体が実用化すれば人工ダイヤモンドの需要が伸びるはずですので、イーディーピーにとっては業容拡大のチャンス。
イーディーピーはグロース株ですし時価総額規模もそれほど大きくないので値動き的に本命株といえそうです。ただし直近の業績は不安なので決算持越しとかはしたくない。
ダイヤモンド半導体関連株 本命株 3446 ジェイテックコーポレーション
ジェイテックコーポレーションもダイヤモンド半導体関連株の本命株として注目。ジェイテックコーポレーションは研究施設向けに「放射光用X線集光ミラー」や「次世代研磨装置」などを提供している会社ですね。
ジェイテックコーポレーションの次世代研磨技術は「プラズマ化学気相加工法(PCVM)」「触媒基準エッチング法(CARE)」「プラズマ援用研磨法(PAP)」の3種類があるみたいですね。どれもナノレベルで高精度な平坦化を実現する技術で水晶デバイスや半導体ウエーハの表面平坦加工に用いられます。
「プラズマ化学気相加工法(PCVM)」は水晶振動子向け、「触媒基準エッチング法(CARE)」はSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)の次世代パワー半導体向け、そして「プラズマ援用研磨法(PAP)」はダイヤモンド半導体の平坦加工が可能みたいです。
ダイヤモンドはご存じのとおりめっちゃ硬いので、加工スピードと平坦化の両立が難しいですが、プラズマ援用研磨法はプラズマで改質させた基板表面を研磨することでダメージがなく、高効率・高精度で平坦化を実現できるらしい。従来法の10~100倍以上の加工速度が見込めるうえ、表面の粗さも従来法が80.6nmRMSに対しPAPは0.47nmRMSと差は歴然。
これらの技術はジェイテックコーポレーションのオンリーワン技術なので、ダイヤモンド半導体実用化の暁にはなかなか面白いことになりそうですね!
半導体銘柄のオンリーワン技術で市場独占している銘柄といえば、「EUV露光装置」向けのフォトマスク欠陥装置で市場シェア100%のレーザーテックが思い浮かびますが、ジェイテックももしかしたら次なるレーザーテックになれるポテンシャルがあるのか!期待したいですね!
ダイヤモンド半導体関連株 本命株 5802 住友電気工業
住友電気工業もダイヤモンド半導体関連株の一角として注目したい銘柄。住友電気工業は合成ダイヤモンド単結晶「スミクリスタル」の各種工業用素材製品を製造・販売している点に注目。スミクリスタルは半導体レーザ用サブマウントに用いられている模様。サブマウントとは半導体レーザー素子とヒートシンク(銅等の金属製ブロック)の間に位置する絶縁基板のこと。
すでに半導体分野に人工ダイヤモンドを供給しているのでこちらもダイヤモンド半導体の実用化でビジネスチャンスが拡大しそうですね。
ダイヤモンド半導体関連株 出遅れ株 5381 Mipox
Mipoxは微細表面加工の液体研磨剤を手掛ける銘柄です。Mipoxは「炭化ケイ素(SiC)」や「窒化ガリウム(GaN)」などの次世代パワー半導体のウエハー内部に含まれる結晶の欠陥を可視化できる検査技術を有しているほか、2021年9月にダイヤモンド半導体ウェーハのエッジ研磨加工サービスを開始しています。
Mipoxも時価総額規模小さめなので値動き的に面白そうですね。
ダイヤモンド半導体関連株 出遅れ株? 7347 マーキュリアホールディングス
マーキュリアホールディングスは投資ファンドを運用している会社ですね。同社の子会社マーキュリアインベストメントの2号ファンドが100%株式を保有するエムズが工業用ダイヤモンドの輸入販売も手掛ける包装機械メーカーのミューチュアルをTOBで子会社化しているので、こちらも一応注目。
ダイヤモンド半導体関連株 本命株 1514 住石ホールディングス
石炭関連株の住石ホールディングスも注目。住石ホールディングスのグループ傘下「ダイヤマテリアル」という会社が工業用の人工ダイヤモンド製造販売しています。そもそも石炭とダイヤモンドは同じく炭素からできている点で共通点がありますね。ググったら石炭に瞬間的にとんでもない圧力をかけるとダイヤモンドになるってでてきたんだけど、これってほんと?
ダイヤモンド半導体関連株 思惑株? 6768 タムラ製作所
タムラ製作所は次世代パワー半導体関連株としても取り上げた銘柄ですね。
タムラ製作所のカーブアウトベンチャー「ノベルクリスタルテクノロジー」という会社が、佐賀大学と酸化ガリウム半導体分野で共同研究した実績があります。佐賀大学はパワー半導体のダイヤモンド半導体デバイスで世界初となるパワー回路を開発したと発表していますので、ダイヤモンド半導体分野でもノベルクリスタルテクノロジーとなんらかの協力があるのではないか…?的な思惑で一応注目しておきます。
ダイヤモンド半導体関連株 本命株 6902 デンソー
デンソーもダイヤモンド半導体関連株といえるかも。デンソーとトヨタの共同出資会社でEVや自動運転車を向けの次世代車載半導体を開発している「ミライズテクノロジーズ」という会社があります。
2023年5月にミライズテクノロジーズはOrbrayという企業とダイヤモンドパワーデバイスの共同研究を開始したと発表しています。Orbrayは非上場ですが、精密宝石部品や光通信部品を企業でダイヤモンド、サファイア、ルビーなどの工業用宝石を、素材から加工、研磨までの一貫生産のもと、ナノ精度の精密加工技術をもちます。
ダイヤモンド半導体そのものの共同研究を行っている企業はあまり見つけられなかったので注目したいですね。デンソーと同じくトヨタも注目。
ダイヤモンド半導体関連株 本命株? 7189 西日本フィナンシャルホールディングス
まずは西日本フィナンシャルホールディングスをピックアップ。西日本フィナンシャルホールディングスは、ダイヤモンド半導体の研究開発型スタートアップの「Power Diamond Systems」に、傘下の西日本シティ銀行系の投資ファンドが出資している点に注目。
ダイヤモンド半導体そのものの研究開発をしている上場企業は見つけられなかったのでとりあえずピックアップしました。「Power Diamond Systems」には他にも三菱UFJフィナンシャルグループのベンチャーキャピタルも出資しているっぽいですが、こちらの方が規模が小さいので値動き的にはまだ面白そうかなと。
ダイヤモンド半導体関連株 本命株? 6146 ディスコ
半導体製造装置銘柄の代表格のひとつディスコ。
ディスコは半導体製造の後工程「ダイシング装置」に強みがあり世界シェア80%を握る銘柄で、ディスコの公式ホームページをみるとダイヤモンドデバイス向けのダイシングソー、グラインダ、レーザソーでのテストカットを受け付けているらしい旨の記載があったのでこちらもダイヤモンド半導体関連株と言えそうな気がします。
ダイヤモンド半導体関連株 思惑株 6166 中村超硬
中村超硬もダイヤモンド半導体関連の思惑株として注目。中村超硬は超硬合金加工を手掛ける企業で、ダイヤモンド等の高硬度材料の微細精密加工も得意としています。
単結晶SiCなど半導体向けにダイヤモンドワイヤも手掛けていますので、こちらも関連株として注目しておきたいです。時価総額規模も軽いので、もしテーマが注目されれば面白そうですね。
ダイヤモンド半導体関連株 思惑株 6140 旭ダイヤモンド工業
旭ダイヤモンド工業も注目です。旭ダイヤモンド工業はダイヤモンド工具を手掛けるメーカーで、SiC半導体向けにもダイヤモンド工具を供給しています。ダイヤモンド半導体の加工でもダイヤモンド工具は必要になってくると思われますので、思惑が向きやすい銘柄といえそう。
ダイヤモンド半導体関連株 思惑株 5331 ノリタケカンパニーリミテド
ダイヤモンド工具関連ではノリタケカンパニーリミテドも注目。ノリタケカンパニーリミテドはシリコン、セラミックス、サファイア、SiCなどの加工用ダイヤモンド工具を手掛けています。公式HPには「ダイヤモンドを加工できる」とは書いていなのですが、ダイヤモンドに次ぎ硬さらしいサファイヤを加工できるなら…ダイヤモンド加工向けも挑戦する可能性はあるのかなと。
ちなみに物質の硬さを表す指標で「モース硬度」ってのがあるんですが、サファイヤは「モース硬度9」で「ダイヤモンドは「モース硬度10」。1しか変わんないじゃんと思いきや、この1の差はめちゃくちゃあるらしく全然ダイヤモンドの方が硬いんだって。
ダイヤモンド半導体関連株 思惑株 6338 タカトリ
パワー半導体関連株として取り上げたタカトリ。タカトリはサファイアやSiCに代表される硬脆性材料の精密切断加工機メーカーです。特にSiCパワー半導体向けのワイヤーソーに強みを持っている銘柄ですね。
タカトリのHPをみてもダイヤモンド半導体に関しては特になにも言及されていないのですが、タカトリは2012年ごろからSiCやGaN、Ga2O3(酸化ガリウム)など様々な材料の切断装置開発に取り組んできておりノーベル賞受賞者の中村修二教授と共同で14年にGaNの加工技術を開発した実績もあります。ただこれについては量産化に至っていませんが。
でも積極的に次世代半導体デバイス向けの切断装置の開発に取り組む会社なのは注目ですよね。それにSiC専用マルチワイヤーソーでは世界シェア100%に近い数字でトップシェアを誇っていますし。ダイヤモンド半導体関連株としては、あくまで思惑の域を出ませんが個人的にはとしても注目したいなぁと思っています。
ダイヤモンド半導体関連株 まとめ
あい、取り急ぎダイヤモンド半導体関連株のまとめ記事は以上です!
現状だとまだ研究開発段階の技術なので思惑株っぽいものが多いけど、この先どんどん大手半導体メーカーも関連性が浮上してくるかもしれないですね!引き続き、新たなダイヤモンド半導体関連株が浮上してきたら追記していきます。
他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!
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