防衛関連株 本命株・出遅れ株 一覧

防衛関連株アイキャッチ

※※この記事は2024/07/04(火)に全面的に編集しました。
※この記事は最後に2024/08/18(日)に追記編集しました。

 

こんにちは、かりんです🥰

こちらの防衛関連株のまとめ記事。
もともと2022年01月にアップした記事だったのですが、追記すべき銘柄もたくさんありますし内容も見直すべきかなと思いましたのでちょっと書き直そうと思います。

防衛関連株は2023年以降に大きく株価を伸ばし、2024年はさらに上昇が加速しています。
政府は新たな「防衛力整備計画」で2023年度から5年間で防衛費を約1.6倍の「43兆円程度」に増やすとしており、防衛費増額が関連株の上昇を後押ししてきた格好かなと思います。

以前の記事では「地政学リスクの悪化による防衛関連株の上昇は一時的であるケースが多い」と書きましたが、ここ最近の防衛株の伸びは一時的というには長いです。割としっかり中長期の上昇トレンドを描いています。

おそらくウクライナ情勢を含め世界的な情勢不安だけではここまで伸びてないと思います。日本政府が防衛予算増額を決めたことが強力な材料になっているわけですね。

と、いうことで防衛関連株について本命株出遅れ株 一覧をまとめていきたいと思います。

防衛関連株とは

防衛

防衛関連株とは日本の国防に関連する製品・サービスを手掛ける銘柄の総称です。

具体的には、防衛省・自衛隊向けに艦艇・航空機・戦闘機・ヘリ・ミサイル・レーダー・その他銃火器や弾薬、防護服などの防衛装備を納入している銘柄が中心となります。

防衛関連株は数年前までは「北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイルを発射」だとか「中東情勢が悪化」とか「ウクライナ情勢が悪化」など世界のどこかで地政学リスクが悪化した際に一時的に注目されるテーマでしたが、2022~2023年以降の上昇圧力は凄いです。もはや一時的ではなく、しっかりとした上昇トレンドを形成中。

防衛装備品を手掛ける会社では「利益率が低い」などの理由から、直近10年内でも事業撤退を表明した会社もけっこうあります。例えば、2019年にはコマツが軽装甲機動車から撤退していますし、2021年には三井E&S造船が艦艇の製造を三菱重工に事業譲渡していたり、住友重機械工業が陸自向けの機関銃から撤退2022年には横河電機が操縦席用ディスプレー事業をOKIに譲渡カヤバが輸送機用の油圧機器の事業撤退を表明しています。

このように防衛事業撤退を表明する企業が相次いだこともあり、2023年10月、防衛省は発注の際に見積もる企業の利益率を従来の8%から、最高15%に引き上げました。

防衛費の増額、そして発注企業の利益率が大幅アップ。
少し前まで「あんまり儲からないから…」と撤退が相次いだ防衛産業が、ここにきて一気に注目の成長産業になりつつあるということです。

だから防衛関連株は注目されていると!

特に防衛関連の大型株の上昇が目立ちますね。政府の防衛費増額によって大きく恩恵を受けるのは小型株よりも大型株が中心という見方かなと思います。

防衛関連株は、サイバー攻撃の防衛(サイバーセキュリティ関連株)も含めるとかなり多岐にわたりますが、サイバーセキュリティ関連株は以下のページでまとめているので併せてチェックしてみてください。

サイバーセキュリティ関連株の本命株・出遅れ株はコチラの記事
能動的サイバー防御関連株はコチラの記事

それから防衛関連株は宇宙関連株と非常に親和性が高いです。宇宙開発力はすなわち軍事力といってもいいくらい宇宙事業と防衛事業は近く、防衛関連株であり宇宙関連株でもある銘柄も多いので、併せてチェックしておくべきテーマ株かなと思います。

他にもAIやロボティクス、ドローンなども軍事力に直結するテクノロジーです。
この辺の関連株も合わせてチェックしておくといいと思います。

令和5年度(2023年度) 中央調達における調達実績(24.08.18追記)

※2024年08月18日(日)追記

令和5年度(2023年度) 中央調達における調達実績が出ていましたので掲載します。防衛装備庁の契約実績ですね。

令和5年度上位20社の契約実績
順位 契約相手方 金額 主な調達品
1 三菱重工業 16,803億円 島嶼防衛用高速滑空弾(能力向上型)(その1)
12式地対艦誘導弾能力向上型
UH-60J救難ヘリコプター
2 川崎重工業 3,886億円 P-1固定翼哨戒機
C-2輸送機
島嶼防衛用新対艦誘導弾の要素技術(その3)の研究試作
3 日本電気(NEC) 2,954億円 電子計算機借上 航空自衛隊クラウドシステム(共通プラットフォーム)借上その4(05増設)
自動警戒管制システム等用装置借上(05換装)
広帯域多目的無線機
4 三菱電機 2,685億円 03式中距離地対空誘導弾(改善型)能力向上
03式中距離地対空誘導弾(改善型)
99式空対空誘導弾(B)
5 富士通 2,096億円 防衛セキュリティゲートウェイのサービス提供に関する役務
MSIIオープン系システム用器材の借上(05更新)
中央クラウド基盤機器(IaaS)の借上(その1)(05新規)
6 東芝インフラシステムズ 1,283億円 捜索用レーダ(HPS-106B・P-1用)
機上電波測定装置
11式短距離地対空誘導弾
7 IHI 1,257億円 水中無人機OZZ-100
次期戦闘機(その4)(2)次期戦闘機用エンジンシステム(その3)
P-1用エンジン(F7-10・補用)
8 日立製作所 793億円 航空自衛隊クラウドシステム(セキュリティサービス(セキュリティ共通サブサービス))
サイドスキャンソーナー6形
電子計算機借上 航空自衛隊クラウドシステム(基地インフラセキュリティ監視装置)(05新規)
9 伊藤忠アビエーション 643億円 JSM
高性能20mm機関砲性能向上器材
C-2搭載電子機器 構成品(輸入・その3)(5国)
10 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 580億円 宇宙状況監視(SSA)衛星システム(衛星その2)
宇宙状況監視(SSA)衛星システム(地上その3)
将来の宇宙領域把握(SDA)衛星に係る調査研究
11 日本製鋼所 570億円 将来レールガン(その2)の研究試作
装輪装甲車(人員輸送型)AMV
19式装輪自走155mmりゅう弾砲
12 SUBARU 466億円 多用途ヘリコプター(UH-2)
U-125/A機体定期修理
UH-1J機体定期修理及び機体改修
13 ジャパンマリンユナイテッド 324億円 哨戒艦(1,900トン型)
イージス・システム搭載艦設計基礎資料作成(残存性能評価)及び同2番艦詳細設計(その1)
STOVL用バージ(はしけ)の整備に関する調査研究
14 出光興産 313億円 航空タービン燃料Jet A-1
15 沖電気工業 280億円 えい航式パッシブソーナーOQR-5
ソノブイ HQS-13H-()
ソーナー装置(ZQQ-8B)
16 ENEOS 275億円 航空タービン燃料JP-5(免税)
17 中川物産 264億円 航空タービン燃料Jet A-1
軽油2号(艦船用)(免税)
18 住商エアロシステム 264億円 赤外線探知装置修理用測定器
84mm無反動砲(B)
分散機動運用ソフトウェアの実装検証業務委託
19 小松製作所 240億円 120mmTKG、JM12A1対戦車りゅう弾
120mmM、JM1りゅう弾、信管なし
91式105mm多目的対戦車りゅう弾
20 三菱商事 227億円 垂直発射魚雷投射ロケット
着艦拘束装置
F-2用ターゲティング・ポッド

これ、2022年度の調達実績と比較するとわかりやすいですが、契約金額跳ねあがっています
例えば三菱重工は2022年度の調達金額3,652億円ですから、2023年度は1兆6,803億円で4倍以上に増額しています。

川崎重工やNEC、三菱電機、富士通、IHIなども契約金額かなり跳ねあがっていますね。

参考までに令和4年度(2022年度)と令和5年度(2023年度)の比較表を出してみます。

会社名 2022年度実績 2023年度実績 前年比
三菱重工業 3,652億円 16,803億円 4.6倍
川崎重工業 1,692億円 3,886億円 2.29倍
日本電気(NEC) 944億円 2954億円 3.13倍
三菱電機 752億円 2685億円 3.57倍
富士通 652億円 2096億円 3.21倍
東芝インフラシステムズ 363億円 1283億円 3.54倍
IHI 291億円 1257億円 4.31倍
小松製作所 274億円 240億円 △12.40%
日本製鋼所 254億円 570億円 2.24倍
藤倉航装 249億円 圏外のため不明

うん、やっぱりだいぶ増えてます。
というか、令和4年度の資料がなぜかもう見れなくなってしまっているので、令和4年度の実績総計は逆算して出すしかないんですけど、その結果がこれ。

調達実績(総計)
令和4年度:1兆7226億円
令和5年度:5兆5736億円

2023年度は2022年度に比べてブチ上がってますね!3.23倍くらいになってます。

さらに直近のニュースで、防衛省は8月末にまとめる2025年度予算概算要求に初めて8兆円台に乗る過去最大の防衛費を計上する方針を固めたと報じられています。

島しょ防衛を強化するため、侵攻してきた敵を排除するドローン装備の取得費を計上し、自衛隊に本格導入する方向で調整しているそうです。

ふむふむ、これはさらに防衛銘柄アツそうですね。

防衛関連株 一覧

防衛関連株リスト
コード 銘柄名 特徴 時価総額(24.07.04時点)
7011 三菱重工業 航艦艇・潜水艦・戦闘機・ヘリ・地対空誘導弾システム・産業システム向けサイバーセキュリティ対策など 6,818,142百万円
7012 川崎重工業 航空機やヘリ・潜水艦などを納入 宇宙関連事業も 1,003,837百万円
7013 IHI 航空・宇宙用機器部品の精密鋳造国内トップメーカー 880,284百万円
6302 住友重機械工業 機関銃部品や機関砲の生産・保守事業 子会社も火薬類などの防衛品 538,080百万円
6503 三菱電機 航空機搭載レーダー、電子線機器、監視・管制レーダー、滞空レーダーシステムなど防衛装備品の製造・維持整備 5,651,758百万円
6501 日立製作所 艦艇装備や自走迫撃砲・弾薬給弾車などの防衛車両・衛星画像・サイバーセキュリティなど 17,271,221百万円
6702 富士通 さまざまな防衛電子装置、防衛省における共通的なクラウドサービス・ネットワークの開発など 5,487,402百万円
6701 NEC 防衛管制システム、指揮統制システム、後方支援システム、レーダー情報処理システムなど 3,855,369百万円
7270 SUBARU 防衛省、米国ボーイング社向けの航空宇宙事業 2,719,323百万円
7003 三井E&S 艦艇の建造からは撤退 グループ会社が海上自衛隊向けに世界の高性能なSCBAやコンプレッサーの販売及び整備 防衛省向け業務支援 157,019百万円
6023 ダイハツディーゼル 船舶用ディーゼルエンジンメーカー 防衛省向けにも船舶・艦艇エンジンの納入実績あり 60,260百万円
7014 名村造船所 子会社「佐世保重工業」が海上自衛隊や米軍の艦艇、一般商船、海保の巡視船の修繕事業 178,633百万円
6946 日本アビオニクス 自衛艦に搭載される情報表示装置が主力 34,871百万円
5631 日本製鋼所 火砲システム、ミサイル発射装置など防衛機器の設計・製造・整備 347,001百万円
4403 日油 防衛用火薬類など 544,588百万円
6208 石川製作所 機雷など防衛関連機器 12,133百万円
6203 豊和工業 日本を代表するライフル銃メーカー 11,381百万円
4274 細谷火工 自衛隊向け照明弾、発煙筒大手 5,447百万円
6111 旭精機工業 防衛省向けに弾薬を販売 6,795百万円
7980 重松製作所 防塵・防毒マスク・防護服など 5,616百万円
7963 興研 防塵・防毒マスクなど 8,350百万円
7721 東京計器 レーダ警戒装置・照準装置など防衛関連機器 64,549百万円
6703 OKI 海洋自衛関連(水中音響技術やセンサーを用いた監視サービス) 94,021百万円
1443 技研ホールディングス 電磁波や放射線のシールド施設 3,296百万円
3896 阿波製紙 電磁波シールドシート 5,371百万円
7745 A&Dホロンホールディングス 計測機器メーカー大手 JAXAにロケットエンジン燃焼試験設備の計測装置を納入 96,762百万円
4275 カーリット ロケット用固体推進薬原料となる「過塩素酸アンモニウム」の国内唯一の製造メーカー 35,883百万円
8226 理経 IT機器を輸入販売する技術商社 防衛関連機器の取り扱いも 4,918百万円
3161 アゼアス 米国デュポン社製の防護服販売が主力 3,949百万円
6838 多摩川ホールディングス 高周波無線機器などの防衛関連製品 5,559百万円
8093 極東貿易 航空宇宙・防衛向け光ファイバー 23,541百万円
3302 帝国繊維 子会社「テイセン産業」が防衛省向けの大型天幕やトラックの幌を製造 73,050百万円
3201 ニッケ グループ傘下「ナカヒロ」が防護服や防刃エプロン・ブルゾンなどを手掛ける 102,900百万円
3409 北日本紡績 防護衣料など 2,108百万円
6706 電気興業 陸上自衛隊の通信で使用される各種空中線を提供 23,588百万円
6469 放電精密加工研究所 放電加工を中心とする金属加工技術で航空宇宙分野にも部品等提供 24年01月30日に三菱重工と資本業務提携を発表 13,999百万円
5803 フジクラ グループ会社「藤倉航装」が救命胴衣・落下傘などの防衛装備を防衛省に納入 926,053百万円

防衛関連株 本命株・出遅れ株

それでは防衛関連株本命株出遅れ株をピックアップしていきますね。この項目は個人的な主観含むので参考程度にお願いします😊

防衛関連株 大本命株 7011 三菱重工業

7011 三菱重工業
7011 三菱重工業

防衛関連株の大本命は三菱重工業ですね。もう一択と言ってもいいくらいの大本命。
三菱重工は艦艇・戦闘機・潜水艦・戦車・ヘリコプター・地対空誘導弾システムなどの防衛装備品を手掛けているほか、産業制御システム向けサイバーセキュリティ対策も手掛けています。

三菱重工は防衛省(防衛装備庁?)からの受注金額もダントツ
防衛装備庁「中央調達における令和4年度調達実績及び令和5年度調達見込」という資料によると、2022年度の契約金額は三菱重工が3652億円となっており、2位の川崎重工1692億円の2倍以上となっています。

ちなみに2022年度の防衛装備品の契約金額TOP10は以下の通りです。

令和4年度上位10社の契約実績
契約相手方 金額 年間調達額に対する比率
三菱重工業 3,652億円 21.20%
川崎重工業 1,692億円 9.80%
日本電気(NEC) 944億円 5.50%
三菱電機 752億円 4.40%
富士通 652億円 3.80%
東芝インフラシステムズ 363億円 2.10%
IHI 291億円 1.70%
小松製作所 274億円 1.60%
日本製鋼所 254億円 1.50%
藤倉航装 249億円 1.40%

参考:防衛装備庁「中央調達における令和4年度調達実績及び令和5年度調達見込」

三菱重工が圧倒的ですね。年間調達額に対する比率ってのは、おそらく全体に占める金額の割合だと思いますけど、三菱重工が約2割を占めています。ちなみに三菱重工は過去5年もすべて契約金額1位。防衛銘柄としては揺るぎない大本命ですし、三菱重工は他にも宇宙関連株、造船関連株、原発関連株、核融合関連株、データセンター(液体冷却)関連株、ロボティクス関連株などなど、さまざまな次世代テクノロジー系テーマに絡んでいるので、あらゆる角度から注目したい銘柄ですね。

それから、三菱重工は防衛省が2022年度から開発から本格的に開発に乗り出すとした「レールガン(電磁加速砲)」の思惑株としても注目されています。レールガンと聞くとアニメかなんかかな?と思いがちですが、ガチの兵器。

従来の火薬で発射する砲弾とは異なり、レールに電気を流すことで生まれる電磁力で砲弾を射出する兵器とのこと。防衛省の実験によると、マッハ7に近い秒速2297メートルを記録したみたいで、さらに連射も可能らしいです。強そうすぎる!

レールガンはアメリカも10年以上前に研究を始めていますが、2022年現在まだ実用化には至っておらず、日本がもし開発・実用化に成功したら軍事力のパワーバランスが変わるかもしれないらしい…?

日本は北朝鮮や中国に地理的に近いですし、非常に強力な兵器であるレールガンを開発できれば、近隣アジア諸国に対する強い抑止力になるとのことから、開発を強化する模様。

レールガン関連株としては思惑の域を出ないのかもしれませんが、レールガン抜きにしても防衛銘柄なら三菱重工が大本命ですね。すでに大幅に上がってしまっている銘柄ではありますが。引き続き注目です。

※2024/08/18(日)追記↓

新たに2023年度の防衛省(防衛装備庁?)の中央調達における調達実績が出てましたので新しいデータも掲載しておきます。

令和5年度上位20社の契約実績
順位 契約相手方 金額 年間調達額に対する比率
1 三菱重工業 1兆6,803億円 30.15%
2 川崎重工業 3,886億円 6.97%
3 日本電気(NEC) 2,954億円 5.30%
4 三菱電機 2,685億円 4.82%
5 富士通 2,096億円 3.76%
6 東芝インフラシステムズ 1,283億円 2.30%
7 IHI 1,257億円 2.26%
8 日立製作所 793億円 1.42%
9 伊藤忠アビエーション 643億円 1.15%
10 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 580億円 1.04%
11 日本製鋼所 570億円 1.02%
12 SUBARU 466億円 0.84%
13 ジャパンマリンユナイテッド 324億円 0.58%
14 出光興産 313億円 0.56%
15 沖電気工業 280億円 0.50%
16 ENEOS 275億円 0.49%
17 中川物産 264億円 0.47%
18 住商エアロシステム 264億円 0.47%
19 小松製作所 240億円 0.43%
20 三菱商事 227億円 0.41%

2023年度の契約実績でも三菱重工は圧巻の1位。契約金額が1兆6800億円とかになっちゃってるので、2022年度の総計とそこまで変わらないレベルにまでなっちゃってる…。全体的に防衛装備費あがっていますが、なかでもやはり三菱重工の増額幅は圧倒的ですね。やはり防衛銘柄の王。

三菱重工はやはり王者の貫禄ですが、他の銘柄もかなり増額しているので併せてチェックしておきたいですね!

防衛関連株 本命株 7012 川崎重工業

7012 川崎重工業
7012 川崎重工業

三菱重工に次いで防衛関連株のナンバー2のポジションといえば川崎重工ですね。
川崎重工は防衛省・自衛隊に向けて航空機やヘリ・潜水艦などを納入している銘柄で、2022年度の防衛省(防衛装備庁?)からの契約金額も1,692億円と2位です。2022年度の契約金額は三菱重工(3,652億円)には大きく水をあけられていますが、3位のNEC(944億円)も大きく突き放す金額差ですので、川崎重工も防衛関連株の本命銘柄と言ってよいと思います。

ただ、川崎重工は直近(07/03)で不祥事が報道されています。川崎重工の不祥事は、海上自衛隊向けの潜水艦の点検・修理をめぐって、架空取引で裏金を捻出し海自隊員に金品や飲食の接待をしていた疑いがあるというもの。

報道によると裏金接待疑惑は大阪国税局の税務調査で判明し、2023年3月期までの6年間で重加算税を含む約6億円の追徴課税を受けたらしいです。

正直、「防衛増税するぞ!」って時にこそこそ裏金作って接待してたなんて国民の印象的には良くないですよね。でも川崎重工の会社規模からみると額面的にはさほど大きくないですし、防衛省向けの潜水艦事業は三菱重工と川崎重工の2社で寡占状態らしいので、他社に切り替えるとかはおそらく難しいでしょうし、たぶんこのまま関わった社員の処分で終わりそうな気がします。

引き続き川崎重工も防衛関連株の本命株として注目したいです。

防衛関連株 本命株 7013 IHI

7013IHI
7013 IHI

三菱重工、川崎重工、IHIは日本の「三大重工」ですので、もちろんIHIも防衛関連株の本命株として注目です。

IHIは特に航空機のジェットエンジン生産に強みがあり、国内のジェットエンジンの7割をIHIが担っています。防衛省向けにも戦闘機用エンジンシステムや周辺部品などを納入しています。宇宙分野にも強く、ロケットエンジンの心臓部「ターボポンプ」や次世代ロケット「イプシロン」の開発・製造を行っています。宇宙分野はほぼ軍事力ですから、IHIの能力も日本の国防に大きく寄与しています。

防衛関連株 本命株 6503 三菱電機

6503三菱電機
6503 三菱電機

大手総合電機メーカーの三菱電機も防衛関連株の本命株として注目。三菱電機は航空機搭載レーダー、電子線機器、監視・管制レーダー、滞空レーダーシステムなど防衛装備品の製造やメンテナンスなどの維持整備事業を手掛けており、2022年度の防衛省(防衛装備庁?)からの契約金額は752億円で4位です。

ただ、その前の年は3位ですし、その前年は4位、さらに前年は2位とこの辺は結構変動があるっぽい。
いずれにしろ三菱電機も日本の国防になくてはならない一社と言えると思います。

防衛関連株 本命株 6701 NEC

6701NEC
6701 NEC

NECも防衛関連株の中核的存在としてピックアップしておきます。NECはセンサ・ネットワーク・リモートセンシングに関連した専門ソフトウェア技術を得意としており、防衛管制システム、指揮統制システム、後方支援システム、レーダー情報処理システム、音響情報処理システム、指揮通信システム、誘導制御・計測システムなどを手掛けています。

NECは2022年度の防衛省(防衛装備庁?)からの契約金額は944億円で3位。でも2021年度は4位ですし、2020年度は5位なのでその年によって変動があるようです。

防衛関連株 本命株 6702 富士通

6702富士通
6702 富士通

富士通も防衛関連株として注目。富士通は2022年度の防衛省(防衛装備庁?)からの契約金額は652億円で5位。
富士通は高性能なセンサーやモジュールなどさまざまな防衛電子装置を供給しています。長年、防衛電子装置分野で技術蓄積してきた富士通は非常に高い技術力を有しており、「冷却型赤外センサー」など富士通にしか任されていない防衛電子装置などもある模様。

また、防衛省における共通的なクラウドサービス・ネットワークの開発、陸・海・空各自衛隊向けのシステムの開発、宇宙、サイバー/セキュリティ、電磁波に関するシステムの開発なども手掛けています。

富士通は防衛分野に最新のAI、IoT、ビッグデータ、クラウド等のデジタル技術で協力している企業って感じですかね。

防衛関連株 本命株 5631 日本製鋼所

5631日本製鋼所
5631 日本製鋼所

火力発電や原子力発電向けに大型鍛鋼品を手掛ける日本製鋼所。同社は1907年の創業以来、防衛分野向けに火砲システムを手掛けるリーディングカンパニーです。陸上自衛隊の運用する19式装輪自走りゅう弾砲、海上自衛隊の護衛艦に搭載される62口径5インチ砲のほか、ミサイル発射装置などの防衛機器を製造しています。

また関連会社の「日鋼特機」では防衛省や海上保安庁が使用する日本製鋼所製の防衛機器の整備を、「サン・テクトロ」では防衛機器に使用する電子機器を製造しています。

日本製鋼所は2022年度の防衛省(防衛装備庁?)からの受注金額は254億円で9位。ただ、前年の2021年度は16位なので年によって契約金額は変動ありそうですが、こちらも防衛関連株の注目株と言えると思います。

防衛関連株 本命株 6501 日立製作所

6501日立製作所
6501 日立製作所

日立製作所も防衛関連株の注目銘柄。艦艇装備や自走迫撃砲・弾薬給弾車などの防衛車両・衛星画像・サイバーセキュリティなどさまざまな防衛装備品を供給しています。

2022年度の防衛省(防衛装備庁?)からの契約金額は218億円で12位ですが、2021年度は9位とトップテン入りしているので、こちらも防衛銘柄の中核株と言えると思います。

防衛関連株 出遅れ株? 5803 フジクラ

5803フジクラ
5803 フジクラ

電線御三家のフジクラは防衛関連株としてはあまり名前が上がらないと思いますが、グループ会社の「藤倉航装」が救命胴衣や落下傘などの防衛装備を防衛省に納入しているので関連株として注目してみます。

2022年度の防衛省(防衛装備庁?)からの契約金額は249億円で10位に食い込んでいます。ただ、2022年度より以前の5年間は全部圏外(20位より下)らしいので、2022年が特別良かっただけかもしれませんが。

防衛関連株 小型本命株 6208 石川製作所

6208 石川製作所
6208 石川製作所

防衛関連株の小型株といえば石川製作所。石川製作所は段ボール製函印刷機などを手掛ける機械メーカーですが、機雷など防衛関連機器も手掛ける銘柄です。時価総額規模もそこまで大きくないので、北朝鮮がミサイル撃った!とか中東情勢が悪化!みたいな時に短期で注目するのもアリな銘柄。

防衛関連株 小型出遅れ株? 4274 細谷火工

4274 細谷火工
4274 細谷火工

細谷火工も防衛関連株の小型銘柄代表格ですね。細谷火工は自衛隊向けの照明弾や発煙筒を手掛ける銘柄。石川製作所より時価総額規模が小粒で短期の値動きはこっちの方が荒いかも。

防衛関連株 小型本命株 6203 豊和工業

6203 豊和工業
6203 豊和工業

豊和工業も防衛関連株の小型の代表的なやつ。豊和工業は国産のライフル銃を手掛けるメーカーです。地政学リスクが警戒されるときには石川製作所、細谷火工と並んで短期物色されやすい銘柄だと思っています。

防衛関連株 本命株 6946 日本アビオニクス

6946日本アビオニクス
6946 日本アビオニクス

日本アビオニクスは情報処理システム関連機器、防衛用電子機器の製造・販売などを行う企業。

陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊の防衛装備品を提供しており、陸上防衛では対空戦闘指揮システム、指揮統制表示装置、信号処理装置等を開発

海上防衛では護衛艦、潜水艦、掃海艦艇搭載用の情報表示システムに同社の技術が用いられているみたい。航空防衛では警戒管制・航空管制レーダシステム、戦闘機搭載レーダシステム、地上射撃管制システムにも信号処理装置、表示装置、運用ソフトを提供しています。

防衛関連株 小型出遅れ株 6111 旭精機工業

6111 旭精機工業
6111 旭精機工業

旭精機工業は防衛省向けに弾薬などを販売している実績のある銘柄。こちらも防衛関連株の小型銘柄として注目です。時価総額規模もそこまで大きくないので短期スタンスでも面白いかも。

防衛関連株 小型出遅れ株 3896 阿波製紙

3896 阿波製紙
3896 阿波製紙

阿波製紙は和紙発祥でさまざまな特殊紙を手掛ける企業で電磁波シールドシートを手掛けることや、航空・宇宙産業向けに炭素繊維強化プラスチックを手掛けることから防衛関連株としても注目される銘柄です。時価総額規模も小さめなので、地政学リスクが悪化した際には短期で仕掛けてみても面白いかも?

電磁波シールドや放射線シールド関連の技術では、技研ホールディングスも関連株なのでこちらも併せてチェックしてもいいかもですね。

防衛関連株 小型本命株 7963 興研

7963 興研
7963 興研

興研は防塵・防毒マスクを手掛ける銘柄で、防衛省向けは独占供給しています。こちらも防衛関連株として注目される銘柄なので注目しておきます。

防衛関連株 出遅れ株? 7980 重松製作所

7980 重松製作所
7980 重松製作所

重松製作所も防毒マスクや防塵マスクを手掛ける企業です。他にも防護服や防護手袋なども。あとはウイルスなどの感染症を防ぐN95マスクなども手掛けているため、新型コロナウイルス関連株としても注目されています。

防衛関連株 本命株 7721 東京計器

7721 東京計器
7721 東京計器

東京計器は航空機向けのレーダー警戒装置や車両向けの照準装置、艦艇搭載機器などの防衛関連機器を手掛ける銘柄。こちらも防衛関連株として割と知られる銘柄ですね!

防衛関連株 出遅れ株 6838 多摩川ホールディングス

6838 多摩川ホールディングス
6838 多摩川ホールディングス

多摩川ホールディングスは高周波無線機器の開発・製造を手掛ける銘柄で、沿岸監視設備向けの製品などを作っています。出遅れ防衛関連株として注目。

防衛関連株 出遅れ株 8093 極東貿易

8093 極東貿易
8093 極東貿易

極東貿易も出遅れ防衛関連株として注目。極東貿易は航空宇宙・防衛向け光ファイバーを手掛けています。航空宇宙・防衛向け光ファイバーとは、高い引張強度と柔軟性をもちつつ最小の曲げ感度をもち、耐衝撃、耐振動、耐摩耗、耐曲げ、耐ねじれ性能などに優れた光ファイバーです。

防衛関連株 出遅れ株? 6469 放電精密加工研究所

6469 放電精密加工研究所
6469 放電精密加工研究所

放電精密加工研究所もピックアップしておきます。
同社は航空宇宙分野向けには部品の放電加工や表面処理などを中心とした受託加工、そして航空機用エンジン部品製造の一貫工程を担っています。

また、放電精密は2024年01月30日(火)に三菱重工と資本業務提携を発表しています。この資本業務提携で三菱重工サイドからの増産の打診に応えるため設備投資を行うようです。

三菱重工と資本業務提携し、GTCC(高効率ガスタービンコンバインドサイクルプラント)、航空エンジン、防衛関連向けに生産設備を増強するということですので防衛関連株の小型銘柄としても注目してみようかと思います。

防衛関連株 まとめ

防衛関連株のまとめ記事はとりあえず以上!全面的に書き直しました。

もしかしたらまだ追記するかも。
あと他にもなにか新たな関連銘柄が浮上してきたり、忘れてたのがあれば追加していきますね。

他にも、次にくる有望テーマ株とか材料株とかを初動で拾えるようにしっかりアンテナを広げておきましょう!

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